アパートや賃貸マンションなどの賃貸物件の共用部に設置してある照明は、基本的に大家さんが管理しています。
毎晩使用するものなので、時間の経過に伴い劣化してしまいます。
そうなると、交換しなければいけません。
電球の交換だけで済む場合もありますが、場合によっては照明器具ごと交換しなければいけないといったパターンもあります。
また、古くなってきたからLED化するための工事をしたいと考える大家さんもいるでしょう。
そこで今回は、アパート・マンション共用部に設置する照明の仕組みや照明器具の交換に必要な資格、照明の交換にかかる費用相場、交換時の注意点などについて解説していきます。
Contents
アパート・マンション共用部に設置する照明の仕組み

アパートやマンションの共用部には照明が設置されています。
ほとんどの照明は自動制御となっているのが一般的です。
まずは、そんな共用部に設置する照明の仕組みについてみていきましょう。
基本的には自動制御
アパートやマンションの共用部は、エントランスやエレベーターホール、廊下などです。
生活している人はそこまで意識していないかもしれませんが、夕方くらいになると照明がつき、朝になって明るくなると消えるということが繰り返されています。
これは、大家さんがつけたり、消したりしているわけではありません。
多くの賃貸物件では、自動的に照明オン・オフが行われるように自動制御されているのです。
自動制御は大きく分けて3種類
アパートやマンションの共用部の照明をつけたり、消したりする自動制御は、大きく分けて3つの種類があります。
それが、ソーラータイマー・タイマースイッチ・自動点滅器です。
それぞれの特徴は以下のとおりです。
ソーラータイマー
ソーラータイマーは、地域ごとに異なる日の出と日の入りの時刻があらかじめ登録してあり、それに合わせて照明のオン・オフを行う装置です。
1年間の日の出と日の入りの時間がプログラムされています。
そのため、使う地域の設定を間違えていなければ、季節の移り変わりで変化する日の出と日の入りにも対応可能です。
この後に紹介する自動点滅器と併用し、普段はソーラータイマーでオン・オフを切り替え、天候が悪い時はそれに対応できるような使い方もできます。
タイマースイッチ
ソーラータイマーもタイマースイッチの一種ですが、任意の時間に合わせて照明のオン・オフを行うという点が大きな違いです。
普段私たちが使うタイマーと同じような仕組みです。
これも自動点滅器と併用されるケースが多くみられます。
周りが暗くなってきたら自動点滅器の働きで照明がつくようにして、照明が消える時間はタイマー制御を行うという方法です。
自動点滅器(EEスイッチ・フォトスイッチ)
自動点滅器は、EEスイッチやフォトスイッチなどと呼ばれることもあります。
センサーで周りの明るさを感知し、スイッチのオン・オフを行う機器です。
アパートやマンションの外にセンサーを設置しておくと、周りが暗くなってきたことを感知して照明がつきます。
そして朝になって明るくなってきたら、自動的に照明が消えます。
周りが暗くなってきたのに西日の影響でオンになるタイミングが遅れるといったことがないように、西側に設置しないのが鉄則です。
オン・オフは明るさが基準となるため、雨や雪で外が薄暗い時は昼間でも点灯します。

INA&Associates Inc.は、不動産管理の専門性とIT技術を活かし、賃貸管理を中心とした総合不動産会社です。 東京、神奈川、千葉、埼玉、大阪、京都、兵庫において、賃貸管理、賃貸仲介、収益不動産の運用サポートをメイン事業として展開しており、オーナー様の資産価値向上を目的とした賃貸管理サービスを提供しています。また、空室対策、賃料査定、入居者対応の最適化に加え、法人社宅の仲介や不動産活用の提案も行っております。 AI技術を活用した精度の高い賃料査定により、市場に即した適正賃料をご提案。 まずは無料の賃料査定をお試しください。
照明器具を交換するには電気工事士の資格が必要?

照明器具の交換は、素人が行えるものではないと知っている人も多いでしょう。
しかし、その実態はどうなのでしょうか?
続いては、照明器具を交換するには電気工事士の資格が必要なのか、という疑問に答えていきます。
照明器具に交換には電気工事士の資格が必須
天井に取り付けてある照明器具の電気ソケットなどは引掛シーリングと呼ばれています。
引掛シーリングがすでに設置されている場合は、無資格でも照明器具を交換できます。
しかし、引掛シーリングを使わずに電源線に直接接続するタイプの照明器具を取り付けたい場合は、電気工事士の資格が必要です。
配線を含む電気工事が必要となる場合は、専門の業者に依頼するようにしましょう。
コストはかかってしまいますが、安全には代えられません。
電気工事に関する資格
電気工事を行うためには、国家資格の取得が義務付けられています。
電気工事関連の国家資格には、以下の4つがあります。
第2種電気工事士
第2種電気工事士は、電気工事に携わる人がまず取得する資格です。
電気工事法で定められている国家資格の中でも登竜門のような存在だと言えるでしょう。
一般用電気工作物に関する工事に携わることができます。
この資格を持っていれば、一般的な電気工事関連の作業を安全に行えるという証にもなります。
第1種電気工事士
第1種電気工事士は、第2種電気工事士の上位資格です。
第2種電気工事士では対応できない商業施設や工場などの自家用電気工作物に関する工事に携わることができます。
上位の資格となるため、当然ですがより深い知識や技術を有している証になります。
感電によって起こる事故や火災事故などに関する知識も必要です。
特殊な電気工事には対応していませんが、オフィスなどに関する工事も安心して任せられる存在です。
認定電気工事従事者
認定電気工事従事者は、電気工事士が対応できない部分に関わります。
最大500kw未満(600V以下)で使われる設備の作業に携わることができます。
ビル設備の工事を担当するケースが多いです。
ただし、最大電圧500kw以上と高圧部分、特殊電気工事(ネオン工事など)に携わることはできません。
また、認定電気工事従事者になれば、大型設備を任されることが増えるので、オフィス関連の仕事に携わる機会は少なくなります。
特殊電気工事資格者
特殊電気工事資格者は、名前の通り電気工事の中でも特殊な作業に携われます。
具体的には、ネオンサインの取り付けを行うネオン工事、病院や省庁などに設置されている非常用予備発電装置工事などです。
作業内容に合わせてそれぞれ異なる国家資格を取得しなければいけない点も、特殊電気工事資格者ならではの特徴です。
無資格者が作業を行うリスクとは?
電気工事に関する資格を持っていない素人が作業を行うのは非常に危険です。
例えば、配線同士が近すぎてショートしてしまったり、不用意に配線に触れて感電してしまったりする可能性があります。
ショートして火花が散ると火災の原因になりかねません。
また、感電すると最悪の場合、死に至ります。
非常にリスクが高いので、素人が安易に電気工事をするのは避けるようにしましょう。
電球の交換のみなら専門家に依頼する必要がない
天井に配線器具がついていて、電球だけ交換すれば問題ない場合もあります。
そのようなケースでは、一般住宅と同じように自分で交換できます。
ただし、天井が高い場合は脚立などに乗って作業している最中に転倒するリスクもあるので、場所によっては専門家に依頼するのが無難だと言えるでしょう。

INA&Associates Inc.は、不動産管理の専門性とIT技術を活かし、賃貸管理を中心とした総合不動産会社です。 東京、神奈川、千葉、埼玉、大阪、京都、兵庫において、賃貸管理、賃貸仲介、収益不動産の運用サポートをメイン事業として展開しており、オーナー様の資産価値向上を目的とした賃貸管理サービスを提供しています。また、空室対策、賃料査定、入居者対応の最適化に加え、法人社宅の仲介や不動産活用の提案も行っております。 AI技術を活用した精度の高い賃料査定により、市場に即した適正賃料をご提案。 まずは無料の賃料査定をお試しください。
共用部の照明を交換する際にかかる費用相場

共用部の照明を交換する時、一体どのくらいの費用がかかるのか気になる大家さんもいるでしょう。
続いては、共用部の照明を交換する際にかかる費用相場やその内訳について解説していきます。
交換にかかる費用の相場
交換にかかる費用の相場は、依頼先によって差があります。
LEDに適した電気配線にするために必要となるバイパス工事を行った場合は、LED1セット2本の工事で1ヶ所あたり3,000~5,000円程度が相場です。
ただし、LED製品はメーカーや性能で価格に差があるので、高い製品を選ぶと工賃も必然的にアップします。
照明機器自体取り替える場合は、さらに本体代金もかかるので2~3万円程度になる可能性もあります。
費用の内訳について
工事費の内訳は、大きく分けると機器代・作業代・その他の経費の3つが含まれます。
①機器代
どの照明器具を選択するかによって、工事にかかる費用は大幅に変わります。
そのため、具体的な相場を示すのは難しいです。
ただし、汎用品の照明器具であれば、メーカーの希望小売価格から30~40%値引きした金額が相場になります。
工事の見積もりを取る時は、メーカーのホームページで希望小売価格を確認しておきましょう。
②作業代
作業代は、作業員の人数や作業時間で変動します。
何人で何時間かけるかをかけて算出されます。
照明器具を1つ交換する場合、通常であれば1~2名で半日もあれば作業は終了します。
見積もりを出してもらう際、何人で何時間作業を行うのか、といった点も確認しておくのがおすすめです。
③その他の経費
その他の経費には、現場までの交通費や既存機器の処分費、消耗品費などが含まれています。
依頼先によっては、総務・経理・事務・営業などのスタッフが活動するための経費も、管理費としてここに計上される場合があります。
最も見積もりに差が生まれやすい部分でもあるため、納得できない場合は相見積もりを取得するのがおすすめです。

INA&Associates Inc.は、不動産管理の専門性とIT技術を活かし、賃貸管理を中心とした総合不動産会社です。 東京、神奈川、千葉、埼玉、大阪、京都、兵庫において、賃貸管理、賃貸仲介、収益不動産の運用サポートをメイン事業として展開しており、オーナー様の資産価値向上を目的とした賃貸管理サービスを提供しています。また、空室対策、賃料査定、入居者対応の最適化に加え、法人社宅の仲介や不動産活用の提案も行っております。 AI技術を活用した精度の高い賃料査定により、市場に即した適正賃料をご提案。 まずは無料の賃料査定をお試しください。
共用部に使用する照明は何色が良い?

照明は、何でもいいから設置すればいいというわけではありません。
照明の光の色によって、その空間の雰囲気が変わるためです。
清潔感を重視する薬局は白っぽい照明、落ち着きのあるカフェはオレンジっぽい照明など、業種によって照明の色と空間の雰囲気が異なります。
では、アパートやマンションの共用部に使用する照明は何色が良いのでしょうか?
明るさの種類について
明るさには、以下5つの種類があります。
・昼光色(ちゅうこうしょく)
・昼白色(ちゅうはくしょく)
・白色(はくしょく)
・温白色(おんぱくしょく)
・電球色(でんきゅうしょく)
白色を中心に、上に行くほど青白い色、下に行くほどオレンジに近い色になります。
つまり、昼光色が最も青白く、電球色が最もオレンジ色に近いと言えるでしょう。
自然の光に例えてみると、朝日や夕日のように温かみがある色は電球色に近く、日中のさんさんと降り注ぐ太陽光は青白い昼光色に近いです。
色が与える効果とは?
電気の色の種類によって与える効果に違いがあり、使い分けられています。
家の中に設置する電球の色で分類可能です。
リビングやお風呂などリラックスするための空間では温かみを感じられるオレンジ色の電球、勉強部屋やキッチンなど集中して作業するためのスペースには青白い電球を使用するケースが多いです。
自然と体のリズムが密接な関係を持っていることが理由として挙げられます。
私たち人間は古くから日の出とともに起床し、昼間は仕事に励み、夜は眠るというメカニズムを有しています。
そのリズムに合わせた電球の色を選ぶことで、生活リズムも整うと考えられているのです。
マンションの共用部に設置された照明の役割とは?
マンションの共用部にも当然ですが、照明が設置されています。
次は、その役割について見ていきましょう。
防犯対策
暗くなってからは、慣れている場所でもどのような危険が潜んでいるかわかりません。
自宅まで安全に帰宅するには照明が必要で、マンションのエントランスや廊下などの共用部も例外ではありません。
オートロック式の入り口なら安全性は高めですが、そうでない場合は鍵を探している間に不審者に襲われてしまう可能性も絶対にないとは言い切れないでしょう。
敷石などのちょっとした段差が暗くて見えないと、転んでしまうリスクも高まります。
そのようなリスクを軽減するには、共用部の照明も重要になります。
煌々と明かりが灯っているマンションのエントランスは、空き巣なども近寄りにくいと言われているので、照明設備の完備は必須です。
外観を魅力的に保つ効果
照明は、美しさを高めるためにも重要な役割を担います。
マンションの入居率に悩んでいる大家さんが予算の範囲内で照明に手を加えたら、新規契約が増えたという話もあります。
大掛かりなリノベーションや外壁工事をしなければいけない場合もありますが、照明を変えるだけでも魅力度はアップするのです。
壁面に光を当てれば、反射光で回りも照らされるので、物件の周囲も明るい雰囲気になります。
また、植栽として植えてある樹木をライトアップすれば、夜はドラマチックな雰囲気になるでしょう。
華やかなマンションを演出するためにも効果的です。
マンションの共用部に適した照明の色はどれ?
アパートやマンションの共用部には、どの色の照明を設置すれば良いのか迷ってしまう大家さんもいるでしょう、
エントランスなどは仕事や学校から帰ってきた入居者を迎える場所なので、リラックス効果のあるオレンジ系の照明がおすすめです。
植栽などを照らす役割もあるので、癒し効果は抜群です。
しかし、手元がはっきり見えた方が良いオートロックや宅配ボックス、自転車置き場などは青白い電球を使うようにしましょう。
つまり、どこを照らしたいかによって適した照明の色は変化すると言えます。

INA&Associates Inc.は、不動産管理の専門性とIT技術を活かし、賃貸管理を中心とした総合不動産会社です。 東京、神奈川、千葉、埼玉、大阪、京都、兵庫において、賃貸管理、賃貸仲介、収益不動産の運用サポートをメイン事業として展開しており、オーナー様の資産価値向上を目的とした賃貸管理サービスを提供しています。また、空室対策、賃料査定、入居者対応の最適化に加え、法人社宅の仲介や不動産活用の提案も行っております。 AI技術を活用した精度の高い賃料査定により、市場に即した適正賃料をご提案。 まずは無料の賃料査定をお試しください。
共用部の照明を交換する際に注意すべきこと

共用部の照明交換を誤った方法で行ってしまうと、節電効果を得られないばかりか、事故や故障につながる恐れがあります。
ここでは、共用部の照明を交換する際に大切な注意点を2つご紹介します。
古い照明器具に取り付けるのは危険!
蛍光灯器具は、およそ8~10年ごとに交換するのが一般的です。
長期間使用した蛍光灯照明器具は、たとえ見た目からでは分かりづらくても劣化が進んでいます。
照明器具は変えずに蛍光灯や電球だけを交換してそのまま使い続ければ、さらに劣化が進んで事故につながる危険性があります。
設置からある程度年数が経過しており、ランプ交換の頻度が増えたりソケット部分に変色が見られたりする時は、安全性の観点からも早めに点検を依頼し、劣化しているようであれば照明器具そのものを交換するようにしましょう。
電気工事士資格を持つ事業者に依頼する
共用部の照明を蛍光灯からLEDに交換する際は、蛍光灯器具内にある安定器の接続を切断してLEDに適した配線へと変更するバイパス工事が必要です。
バイパス工事をせずに既存の蛍光灯器具でLEDを使用してしまうと、本来LEDでは使用しないはずの安定器にまで電流が流れてしまい、余計な電力を消費したり安定器が劣化して照明が点灯しなくなったりします。
また、配線に直接触れないと交換できないものは配線工事が必要です。
自分で安易に取り付けると漏電や火災の原因になりかねないため、必ず電気工事士の資格を持つ事業者に依頼するようにしましょう。

INA&Associates Inc.は、不動産管理の専門性とIT技術を活かし、賃貸管理を中心とした総合不動産会社です。 東京、神奈川、千葉、埼玉、大阪、京都、兵庫において、賃貸管理、賃貸仲介、収益不動産の運用サポートをメイン事業として展開しており、オーナー様の資産価値向上を目的とした賃貸管理サービスを提供しています。また、空室対策、賃料査定、入居者対応の最適化に加え、法人社宅の仲介や不動産活用の提案も行っております。 AI技術を活用した精度の高い賃料査定により、市場に即した適正賃料をご提案。 まずは無料の賃料査定をお試しください。
共用部の電気代を抑えるには?

マンションの共用部にかかる電気代の内、大部分を占めているのが照明代です。
つまり、共用部の電気代を抑えるためには、まず照明代を見直すことが効果的と言えるでしょう。
ここでは、効果の高い照明代の節約方法を4つご紹介します。
照明をLED化する
共用部の電気代を節約するために最も効果的な方法が、照明のLED化です。
LED照明の消費電力は蛍光灯の約3分の1、白熱電球の約8分の1程度となっており、寿命についても蛍光灯の約4倍、白熱電球の約40倍もの長さがあるため、大幅なコスト削減につながります。
また、国の省エネ推進政策によって蛍光灯照明の生産終了が相次いでいることから、いずれはLED照明を導入しなければならなくなることが予想されます。
生産が終了するということは、近い内にサポートや修理も受けられなくなるということです。
まだLEDへの切り替えを行っていない方は、早めに決断することをおすすめします。
照明の点灯時間を短縮する
LED照明への変更に次いで検討すべきポイントが、点灯時間の短縮です。
共用部の照明の点灯時間を短縮するには、次の3つの方法があります。
・人感センサーを付ける
人感センサー付きの照明を導入すれば、人の動きを感知して自動的に点灯・消灯を行ってくれるため電気代の節約に効果的な上に、スイッチ操作が不要で消し忘れの心配もありません。
ただし、通りすがりの車や野良猫など、人以外のものにも反応することがあるため、設置場所には気を付ける必要があります。
・照度センサーを付ける
照度センサー付きの照明は、周囲が暗くなると自動的に点灯し、明るくなると消灯します。
特に屋外での使用に適しており、日没時や悪天候の時にだけ点灯するため、無駄な電力を消費しません。
ただし、日当たりが悪い場所に設置すると昼間でも点灯することがあるため、人感センサーと同じく設置場所には気を付けてください。
・タイマーを設置する
照明に専用のタイマーを設置すれば、あらかじめ設定した時刻に点灯や消灯、あるいは調光を行うことが可能です。
注意点としては、設備点検などによって停電があると、設定時間と実際の時間が少しずつずれていってしまうため、年に1回程度はタイマーの再設定を行う必要があります。
電力会社や契約プランを見直す
照明代だけでなく、エレベーターや空調設備なども含めた電気代全体を削減したい場合は、電力会社や契約プランの見直しを行いましょう。
2016年4月から始まった電力の小売り全面自由化によって、自分で電力会社を選べるようになりました。
現在契約している電力会社よりも安い契約プランを探して乗り換えれば、電気代の削減につながります。
ただし1つ気を付けなければならないのが、新規参入した電力小売会社には倒産のリスクがあるということです。
小売会社が倒産したとしても、電力の供給自体は地域の電力会社から受けられるため停電する心配はありません。
しかし、期待していたようなコスト削減効果は得られなくなってしまうため、契約先を選ぶ際は複数の会社を比較して慎重に検討することが大切です。
主開閉器契約に切り替える
そもそも契約容量や契約電力の算定方法には、「負荷設備契約」と「主開閉器契約」の2種類がありますが、ほとんどのマンションでは使用する電気機器の総容量に応じて契約電力を算定する「負荷設備契約」が採用されています。
しかし、マンションの共用部すべての設備が常時稼働しているわけではないため、実際の使用料に対して割高になっているケースも多いです。
それに対して、「主開閉器契約」は実際にブレーカーに流れる電流に基づいて使用電力が決定されるため、特にエレベーターや機械式駐車場などの動力設備が多いマンションで高い節約効果を発揮します。
実際に使用する電力を測定することで、毎月の基本料金が安くなることが期待されます。
ただし、主開閉器契約を結べるのは低圧受電が可能なマンションのみです。
また、主開閉器契約に切り替えるには、新たに電子ブレーカーを設置する必要があります。
電子ブレーカーは設置費用も含めると30~50万円程度と高額になるので、切り替えを検討する際はマンションの予算をきちんと確認するようにしましょう。

INA&Associates Inc.は、不動産管理の専門性とIT技術を活かし、賃貸管理を中心とした総合不動産会社です。 東京、神奈川、千葉、埼玉、大阪、京都、兵庫において、賃貸管理、賃貸仲介、収益不動産の運用サポートをメイン事業として展開しており、オーナー様の資産価値向上を目的とした賃貸管理サービスを提供しています。また、空室対策、賃料査定、入居者対応の最適化に加え、法人社宅の仲介や不動産活用の提案も行っております。 AI技術を活用した精度の高い賃料査定により、市場に即した適正賃料をご提案。 まずは無料の賃料査定をお試しください。
共用部の照明をLED化させるメリット

上記でもご紹介したとおり、マンションの共用部の電気代を抑えるために最も効果的な方法は従来の照明からLED照明に切り替えることです。
ご自身が所有するマンションでまだLED化が済んでいないという方は、以下でご紹介する共用部の照明をLED化させるメリットを参考に、ぜひ切り替えを検討してみてください。
電気代を削減できる
LED照明は、白熱電球や蛍光灯などの従来の照明に比べて消費電力が低いため、共用部の照明をLEDに変更すれば、月々の電気代が安くなります。
消費電力を電気料金に換算すると、蛍光灯の約半分、白熱電球の10分の1程度になると言われているため、LED化に伴う初期費用も容易に回収できるでしょう。
普段、共用部の照明を長時間点灯しているマンションでは、一層節約効果を実感できるでしょう。
交換の手間が減る
LED照明は、従来の照明に比べて消費電力が低いことに加えて、寿命が長いところも魅力です。
一般的に、白熱電球の寿命は約1,000~2,000時間、蛍光灯の寿命は約6,000~12,000時間とされているのに対して、LED照明の寿命は約40,000時間とも言われています。
寿命が長いということは当然、交換の手間が減るということでもあります。
虫が寄り付きにくくなる
共用部の照明をLED化すると、虫が寄り付きにくくなるというメリットもあります。
よく蛍光灯や白熱電球の周りに虫が集まっているのを目にしますが、これは虫が光に含まれる紫外線を頼りに飛ぶ傾向があるからです。
特に、共用部の廊下に従来の照明を使用していると、夏場は室内にまで侵入してくることもあり、窓を開けづらいという住民も少なくありません。
また、照明の周りやカバー内に落ちた虫の死骸を掃除するのも大変です。
しかし、LED照明なら紫外線が大幅に低減されているため、虫が寄り付きにくく、住民を困らせる心配が減ってお手入れもしやすくなります。
物件の魅力がアップする
共用部の明るさは、マンションの魅力に大きな影響を与えます。
マンションの共用部が暗ければ、建物自体も暗い印象を受けますし、夜間の防犯面でも不安を感じさせます。
共用部に白熱電球を使用している場合は、LED化することで明るさを大きく増すことができます。
実際に、白熱電球の発光効率が10~20程度である一方、LEDは80~100程度と5倍以上も高くなっています。
また、以前は明るさだけ見れば蛍光灯の方が優れているとされていたLEDですが、最近は技術の進化に伴ってその差もわずかになってきています。
明るさがそれほど変わらないのであれば、蛍光灯よりも消費電力が低く寿命も長いLEDへと切り替えた方が長期的に見てお得と言えます。
LED化によって電気代が浮いた分を、他の設備の修繕や改修などに回せば、マンションの魅力がぐんとアップすることも期待できるでしょう。

INA&Associates Inc.は、不動産管理の専門性とIT技術を活かし、賃貸管理を中心とした総合不動産会社です。 東京、神奈川、千葉、埼玉、大阪、京都、兵庫において、賃貸管理、賃貸仲介、収益不動産の運用サポートをメイン事業として展開しており、オーナー様の資産価値向上を目的とした賃貸管理サービスを提供しています。また、空室対策、賃料査定、入居者対応の最適化に加え、法人社宅の仲介や不動産活用の提案も行っております。 AI技術を活用した精度の高い賃料査定により、市場に即した適正賃料をご提案。 まずは無料の賃料査定をお試しください。
共用部の照明をLED化させるデメリット

共用部の照明をLED化することで多くのメリットを享受できますが、あえてデメリットを挙げるとするならば、初期費用が高いということでしょう。
また、交換時期を忘れやすいことと、明るさに配慮しなければならないこと、非常用照明の選定に注意が必要なことも把握しておきたいポイントです。
これらのデメリットや注意点を、以下で詳しく見ていきましょう。
初期費用が高額になる
LED照明は白熱電球や蛍光灯に比べて、単価そのものが高いこともあり初期費用が高額になりがちです。
共用部をLED化する際は、既存の照明器具を使用すると節電効果が低下したり、思わぬ事故につながったりする可能性があるため、照明器具ごと交換するのがおすすめですが、その場合はより多くの費用が必要になります。
設置数によっても異なりますが、大規模なマンションではエントランスと廊下部分を合わせただけで50万円以上かかるケースも少なくありません。
しかし、LED化することで電気代が格段に下がる上に、おおよそ10年はメンテナンスが不要になるため、数年程度で初期費用の回収ができると考えれば投資効果は十分です。
初期費用が高額と聞くと二の足を踏みがちですが、長期的な観点から見れば少しでも早くLED化に着手した方が賢明と言えます。
交換時期を忘れやすい
デメリットというほどではありませんが、共用部をLED化すると交換時期を忘れやすいため注意してください。
比較的長寿命とされるLED照明ですが、それでも40,000時間程度という寿命が存在します。
LED化する前に、各照明の1日の点灯時間を確認し、大体の交換時期を把握しておくと良いでしょう。
仮に、1日12時間点灯させるのであれば、LED照明では9年程度の使用が可能という計算になります。
設置箇所によっては、こまめに点灯・消灯が切り替わって点灯時間が短いことから、使用可能な期間がさらに伸びることもあるでしょう。
そのため必ず設置箇所ごとに、交換時期の目安を把握しておくことが大切です。
明るさに配慮する必要がある
共用部のLED化に伴う二つ目の注意点は、近隣住民に対して明るさに配慮することです。
特に、マンションの駐車場や外構などの屋外に設置するLED照明は、明るすぎると近隣住民の睡眠を妨げる恐れがあります。
このように、目的以外の場所に光が漏れたり、周辺環境にそぐわない色や明るさだったりすることで引き起こされる問題を「光害」と呼びます。
光害を防ぐためには明るさを軽減することが有効ですが、マンションの住民の中には「共用部分はできるだけ明るくしてほしい」という方もいるでしょう。
そこで、最近は一部のメーカーから、周囲への光漏れを低減させる光害配慮型のLED照明が発売されているため、それを購入して設置するというのも対策の1つです。
非常用照明にはバッテリー内蔵式のLED照明を使用する
共用部をLDE化する際のもう一つの注意点が、非常用照明の選定です。
建築基準法において、非常用照明は災害時に電力の供給が絶たれた時でも点灯するように、バッテリー内蔵式のLED照明でなければならないと定められています。
非常用照明は、比較的高い位置に取り付けられていることが多いため、交換費用が高くなりやすい点にも注意が必要です。
マンションの共用部に使用する照明は、色や明るさによってイメージが大きく異なり、またどんな照明を選ぶかによって工事内容や費用も変わってきます。
そのため、まずは共用部に設置する照明の仕組みや照明ごとの効果の違い、工事内容、費用などについて、よく理解してから着手するようにしましょう。
また、共用部の電気代をできるだけ抑えたい場合は、照明をLED化することが最も効果的です。
初期費用は高めですが、それ以上に様々なメリットが期待できます。
最後にご紹介したLED化に伴う注意点も読んだ上で、まだLED化が済んでいない方は、早めに導入を検討してみてはいかがでしょうか?