アパート名をおしゃれにしたい！？名前はどんな風に考えるべき？

アパート経営を始めようと考えた時、建物の名前をどうしようか悩む方も多いでしょう。
身近にあるアパートを見てみると、それぞれ工夫を凝らしていることがよくわかります。
これからアパート経営を始めようと考えている中で、おしゃれなアパート名にしたいと考える人もいるでしょう。
しかし、自分自身のネーミングセンスに自信がないと思っている人であれば、なおさら悩んでしまうのではないでしょうか？
そこで今回は、アパート名を考える時のポイントなどについてご紹介します。
どのようなアパート名にするかなかなか決められない人は、ぜひ参考にしてみてください。

アパート名は誰が付ける？

アパートやマンションの名前は、入居率を左右するとも言われています。
そのため、こだわって考えているというケースも少なくありません。
しかしマンションの場合は、デベロッパーのブランド名がそのまま使われることも多く見られるため、そこまで変わった名前はないと感じる人もいるでしょう。
大手不動産会社が運営しているアパートの場合も、ブランド名を使用するケースが多いです。
一方、個人が所有するアパートの場合、大家さんが自由に決められます。
印象深いと思ってもらえるような名前を試行錯誤して考えるケースが多いです。

アパート名は、入居者の住所の一部となります。
そのため、せっかくならおしゃれな名前のアパートが良いと考える人もいるものです。
実際に、アパート名を変えたことが入居率のアップにつながったというケースもあると言われています。
アパート名の印象はそれだけ重要ということです。

意外と知らない？アパート名の変化

アパートの中には、古くからある物件も少なくありません。
古い物件のアパート名を見てみると、流行の変遷を見て取ることができます。
アパートやマンションといった集合住宅が今は主流ですが、その形態は時代によって変化しています。
名前にも流行が反映されているのです。
どのような変化を遂げてきたのか、確認してみましょう。

江戸から明治時代

江戸時代は、時代劇にも出てくる木造平屋建てが主流でした。
長屋と呼ばれる建物で、トイレやお風呂はついていません。
部屋が横につながっていて、一部が土間になっているという間取りが多く見られました。
トイレは集合住宅の住民が共同で使用し、お風呂は近所にある銭湯へ足を運ぶというスタイルになります。
明治時代以降は、2階建ての物件やそれぞれの生活部分にトイレが設置された集合住宅が増え始めます。
このような形が現代にも受け継がれているのです。
明治時代の中期以降は西洋化が進み、西洋風の家屋も増えるようになりました。

大正時代

大正時代も、木造建築が主流でした。
しかし、1923年に発生した関東大震災により木造家屋に大きな被害が出てしまいます。
関東大震災を機に、1925年に日本で初めての鉄筋コンクリート造の集合住宅ができました。
それが、「同潤会青山アパート」です。
名前にある同潤会というのは財団法人で、関東大震災の義援金によって設立されました。
同潤会青山アパートは、不燃性と耐久性が高い鉄筋コンクリートで建てられただけではなく、これまで集合住宅にはなかったガスコンロや水洗トイレを設置したことも、注目されるポイントです。
2013年には老朽化によって取り壊され、その跡地には表参道ヒルズが建っています。

昭和から平成

1951年に戦後の公営住宅法に基づき、集合住宅の建設が始まりました。
太平洋戦争で壊滅的な状態になってしまった都市部に対し、規格化された住宅をできるだけ早く提供しなければいけないという状況にあったためです。
当時の集合住宅は、1950年頃に多く見られた公営住宅51C型が標準設計となっています。
坪数に応じ、A・B・Cの3段階に分類されます。
その中でも、51C型は一番小さいタイプです。
寝る部屋と食事するスペースを分ける寝食分離、親と子どもが別々の部屋で寝る就寝分離を実現できるような間取りになっています。
1980年頃からは、アパート名に英語やフランス語を使い、おしゃれな雰囲気の名前にするケースが増えてきました。
それに伴い、「○○荘」など昔ながらのアパート名は減少していきます。

アパート名はどんなものが多い？

以前は、○○荘や○○アパートといった名前が多かったですが、今ではだいぶ少なくなりました。
何となく「古そう」というイメージを与えてしまうので、名前を変更している場合が多いようです。
一時期流行っていた○○ハイツやコーポ○○といったアパート名も、今では見かけることが少なくなっています。
ハイツには「高台」という意味がありますが、実際に高台に建っているわけではないケースが大半です。
ハイツという言葉は、低層マンションやアパートの名称として使われることが多く、高層マンションの名称としてついていることは稀です。
コーポは和製英語で、共同住宅という意味を持ちます。
こちらも低層マンションやアパートの名称として使われていて、高層マンションでは見かけることがありません。

最近は外国語が主流！？

アパート名は、時代の変化と共に主流となるものが変わってきました。
かつては、○○アパートや○○ハイツ、コーポ○○といった名称が主流となっていました。
しかし最近は、外国語を用いた名称が増えています。
具体的にどのような言葉を使ったアパート名が増えているのかチェックしてみましょう。

英語

英語をアパート名に使用している物件は多く見られます。
よく見聞きする単語が使われているケースが多いので、馴染みがある人も多いのではないかと考えられます。
アパート名によく使われる英語をいくつかピックアップしてみていきましょう。

・レジデンス（residence）
レジデンスは、住宅や邸宅といった意味です。
大きくて立派な雰囲気の住宅などを指す言葉ですが、そこまで規模が大きくないアパート名に使われているケースも少なくありません。

・ヒル（hill）、ヒルズ（hills）
ヒルやヒルズは、丘という意味です。
気持ちが良い丘の上に立っている物件といったイメージでアパート名をつけると考えられます。
もちろん、必ずしも丘の上に建っているわけではありません。

・クレスト（crest）
クレストは、頂上や頂点という意味を持ちます。
イメージとしては、山の頂上など景色が良い場所などにある物件でしょう。
ヒルズという名称がついている物件が丘の上にないケースが多いのと同じく、クレスト○○という物件も山の上などにあるわけではありません。

・コート（court）
コートは、中庭という意味の英語です。
優雅な雰囲気をイメージさせる名称だと言えます。
中庭があればまさにその名の通りですが、そのようなアパートはほとんどないでしょう。

・グレイス（grace）
グレイスは、優美や優雅、気品といった意味を持つ英語です。
建物の雰囲気が優雅なイメージであれば最適な名前だと言えます。
内装もどことなく優雅で気品ある雰囲気になっていると、それだけで他との差別化につながります。

・アーバン（urban）
アーバンは、都市の、都会の、といった意味の英語です。
都心部にあるアパートであれば、アーバン○○などの名称がよく合います。

アパート名に使われている英語には、このようなものがあります。
これ以外にも、建物の名前に使っておかしくないような英語を使用しているケースも少なくありません。
ネーミングの仕方やコンセプトによって、様々な使い方が考えられるでしょう。

フランス語

フランス語をアパート名に使っているケースもあります。
フランス語は、英語よりもおしゃれな印象を持つ人が多いので、あえて選んでいるのではないかと考えられます。
次は、アパート名に使われることが多いフランス語をチェックしてみましょう。

・メゾン（maison）
メゾンは、家や建物といった意味です。
最近のアパート名にも使われることがありますが、どちらかというと昔からあるアパートをイメージする人が多いかもしれません。
そのため、メゾン以外のフランス語をチョイスしたいと考える人もいるでしょう。

・ヴィラ（villa）
ヴィラは、別荘という意味を持つ言葉です。
アパートは住まいなので別荘というわけではありませんが、おしゃれな雰囲気の言葉なので採用するケースが多いのでしょう。

・プルミエール（premiere）、プルミエ（premier）
プルミエールやプルミエは、最初や一番といった意味を持つフランス語です。
他の物件と比べると魅力的だという気持ちを込めてこの言葉を使うのではないかと考えられます。

・アパルトマン（appartement）
アパルトマンは、綴りを見て分かるようにアパートという意味になります。
英語だとアパート○○となりますが、アパルトマンにすることで印象が大きく変わります。

フランス語は、高級感のあるイメージを持たせたい時に使われることが多い外国語です。
アパートなどの賃貸物件の名前だけではなく、ホテルや各種施設の名前に使われるケースも多く見られます。

他の外国語

英語やフランス語以外にも、ドイツ語やイタリア語を起用してネーミングすることもあります。
他の言語でアパート名に使われやすいのはどのような言葉なのでしょうか？

【ドイツ語】

・ハイム（heim）
ハイムは、家という意味のドイツ語です。
アパートは、住まいなのでまさにその通りのネーミングだと言えます。
比較的使いやすい言葉でもあるので、取り入れているアパートは多い傾向にあります。

・キルシュ（kirsch）
キルシュは、サクランボや桜という意味を持つ言葉です。
桜並木や桜の名所が近場にある物件であれば、おすすめの単語です。

【イタリア語】

・ドマーニ（domani）
ドマーニは、明日という意味です。
希望を感じられるような言葉なので、物件のイメージは良くなりやすいです。
より魅力的だと感じてもらうには、どこかにイタリア的な要素を取り入れ、アパート名との親和性を持たせるなどの工夫を凝らすのも良いでしょう。

・カーサ（casa）
カーサは、家や住宅といった意味になります。
アパート名に使われていることも多いので、聞いたことがあるという人もいるでしょう。
住まいを意味する言葉なので、アパートにも適しています。

間取りが同じ物件でも名前が違うと印象は大きく変わります。
外国語を使った名前も増えていますが、その中でもより魅力的だと感じてもらえるようなネーミングが必要です。
英語やフランス語を使ったアパート名はかなり多いので、あえてドイツ語やイタリア語を使うというのも良いでしょう。
ドイツ語やイタリア語の単語も参考に、どのような名前にするとおしゃれ感が出るか考えてみてください。

和風な言葉もローマ字で変わる！？

○○荘や○○ハイツといった昔ながらのアパート名のままになっている物件もあります。
そのままでも魅力的だと感じる人ももちろんいますが、より多くの人に興味を持ってもらうには、名前を変えるのがおすすめです。
和風な名前や古風な名前になっている場合におすすめの方法などもチェックしておきましょう。

あえてローマ字で表記する

○○荘といった古風な名前になっている場合、「○○-so」といったようにあえてローマ字表記にしてみるのも面白いです。
そのようなアパート名の物件は少ないので、目に留まりやすくなる可能性があります。
また、青山や表参道などブランド力がある立地に物件がある場合は、「Domani Aoyama」や「URBAN OMOTESANDOU」といった表記にすると、おしゃれ感が格段に上がります。
地名や駅名がアパート名に入っていると、賃貸仲介会社のスタッフの目に留まりやすくなりますし、印象付けもしやすいです。
印象に残れば、物件探しをしている人に紹介してもらえる可能性も高まります。

古民家だからこそ和風な名前にするのもあり！

古民家が流行っている現在、賃貸物件も古民家風なテイストが増えています。
古民家であれば、和風な名前にするというのもおすすめです。
実際に和風なアパート名の賃貸物件もあります。
ここでは、実際にある古民家で和風なアパート名の物件をご紹介します。

・和の心
和の心は、東京都の新小岩井にある物件です。
ワンルームアパートで、和モダンなリノベーションが施されています。
板の間や縁側、囲炉裏があり、まるで温泉宿に宿泊しているかのような風情が魅力的です。
友達などを呼びたいと思える物件でもあります。

・縁側チルアウト
縁側チルアウトは、日本語と英語をかけ合わせたネーミングの賃貸物件です。
神奈川県横浜市にあります。
畳の部屋があるので田舎に帰ってきたような雰囲気の中で生活ができます。
水回りはリフォームされているという点は、現代人にとって嬉しいポイントです。

アパート名をおしゃれにするポイント

大家さんになれば自分でアパートに名前を付けられますが、アパート名は入居率に関係する要素であるため、慎重に考えなければいけません。
また、名前だけではなく、意味についてもしっかり考える必要があります。
続いて、入居者から一目置かれるようなおしゃれなアパート名にするポイントをご紹介します。

よく使われる組み合わせを知ろう

おしゃれな名前を付けたいと考えているのであれば、まずはよく使われる組み合わせを知っておきましょう。
「○○メゾン」「○○コーポ」といった名前のアパートをよく見かけますが、ハイツやコーポといった単語はすべて外国語で住宅を表します。
このような住宅を表す言葉と外国語を組み合わせると、若者からのウケも良い今時のアパート名になるはずです。
また、名詞と住宅を表す言葉を組み合わせるのもおすすめです。
物件の外観や周りの雰囲気に合わせた名前を付けると、自然な印象を感じられます。

物件のイメージアップを狙う

購入した物件が「○○荘」といった今の時代にそぐわない名前だった場合、思うように入居者を確保できない可能性があります。
空室リスク対策として、アパート名を変更すると物件のイメージアップを図れるかもしれません。
最近では、先ほどご紹介したような外国語を取り入れたおしゃれなアパート名が主流になってきています。
同じ物件でも名前を変えることによって、大きく印象が変わるため、イメージアップを狙いたいという大家さんはぜひ試してみてください。
ただし、名前を変更する際は、物件のイメージに適した言葉を選ぶのがポイントです。
外観が和風だった場合、外国語の名前にすると違和感を覚えます。

言葉の意味を知ろう

先ほどご紹介した通り、「○○メゾン」「○○コーポ」という外国語は街中でもよく目にします。
他にもアパート名やマンション名に用いられる代表的な単語は、「ハイツ（高台）：英語」「ハイム（家）：ドイツ語」「ヴィラ（別荘）：フランス語」「カーサ（家）：イタリア語」「レジデンス（高級住宅・大邸宅）：英語」「クレスト（頂上）：英語」「ドミール（住宅）：フランス語」などがあります。
どの単語もどこかで見かけたことのあるようなものばかりです。
住宅を意味する単語や、周辺の環境を表す単語が頻繁に用いられていますが、言葉の意味を知らずに好きな単語を組み合わせた場合、意味のわからない名前になってしまう恐れがあります。
外国語を用いる際は、他の国の言語と混ざらないようにしてください。
例えば、「英語＋フランス語」「ドイツ語＋イタリア語」など異なる言語と組み合わせた場合、入居者から不信感を抱かれる可能性があります。
名前でマイナスなイメージを与えてしまうと入居率が低くなるため、十分注意してください。

地域や大家の名前を使ってみよう

アパートが建つ地域の名前や、大家さん自身の名前を用いるのもおすすめです。
地名にブランド力があればそれだけで人が集まってくる可能性があります。
入居率アップにもつながるので、好立地に建っているのであれば、ぜひ地名を活用してみてください。
また、大家さん自身の名前を使って、「コーポ山田」「斎藤ハイツ」といった名前を付けるという手もあります。
漢字が入ることによって、和風な雰囲気に仕上がります。

アパート名を付ける時の注意

アパート名をおしゃれにするポイントについてご紹介しましたが、名前を考える際は注意しなければいけないことがいくつかあります。
注意すべきポイントを押さえておくと、入居率アップを期待できるかもしれません。

名前の構成を知る

一般的に、アパート名はメゾン、カーサ、レジデンスなど住宅を表す不動産用語、地域名、ハイツ、パークヒル、ビアンコなど周辺環境の特徴、その他好きな言葉や物件のイメージに合った言葉、この4つの要素から成り立っています。
4つの要素のうちどれを用いるかは大家さんの自由です。
簡潔にして明朗でシンプルな名前が好まれる傾向にあるため、全部の要素を盛り込むよりも2つの要素で構成する方が覚えてもらいやすいかもしれません。

近所にあるアパート名を避ける

賃貸物件によく使われる単語の組み合わせだった場合、すでに近所に同じ名前のアパートが存在している可能性があります。
名前を付ける際は、周辺の不動産情報も仕入れておくのが望ましいです。
自信が経営する物件を選んでもらうというのは、不動産経営において最も重要なことです。
家賃や立地、設備などの条件が同じだった場合、アパート名がおしゃれという理由で選んでもらいやすくなります。
近隣アパートとの差別化を図りたいのであれば、同じ名前や似た名前を使用するのは控えましょう。

読み書きのしやすさを考える

銀行・役所での手続きや荷物の発送をする際、個人情報の欄や送り主の欄に住所を書かなければいけません。
最近では、スマホやパソコンで記入できるシステムも登場していますが、手書きで住所を記入するシーンはまだまだ多いです。
タワーマンションなどでありがちな「レジデンス・○○グランデ・○○タワーイーストコート○○」といった横文字の長いマンション名は、読むのも書くのも面倒です。
また、マンションの場合、住んでいる棟と部屋の号室も記入しなければいけません。
非常に手間になるため、読み書きがしやすい名前を付けるようにしましょう。

言いやすさ、聞き取りやすさを考える

日常生活を送る中で、自分の住所を口頭で伝えなければいけないシーンがあるはずです。
言いやすく、相手も聞き取りやすい名前でなければ、1回では伝わらない可能性があります。
小さな不便が積み重なることによって、やがて大きなストレスとなり、最悪の場合、退去に至る恐れもあるため、十分注意しなければいけません。
外国語を用いる際に注意したいのが発音のしやすさと名前の長さです。
英語やフランス語、ドイツ語、イタリア語などを用いたアパート名が主流になってきていますが、あまり馴染みのない言葉を使うとどう発音していいのかわからないこともあります。
また、外国語を用いるとアパート名が長くなりがちなので、簡潔にして明快でシンプルになるよう意識しましょう。

親しみやすい単語を使う

どこにでもあるような名前のアパートは覚えてもらいづらいですが、聞き慣れない単語を使っているアパートも覚えてもらいづらいです。
名前を付ける際に意識しなければいけないのは、より多くの人々の記憶に残るかどうかというポイントです。
誰もが親しみやすい単語を使うと印象にも残りやすくなり、覚えてもらえるようになります。
学生や社会人、高齢者など、老若男女を問わず親しみやすい名前を付けましょう。

ターゲット層を意識する

周辺の環境によって、ターゲットとなる世代、性別が異なるため、アパートの名前を付ける際はターゲット層を意識しなければいけません。
女性をターゲットにしている物件であれば、外国語を用いたおしゃれな名前を付けるのが望ましいです。
一方、高齢者をターゲットにしている物件の場合、耳慣れない外国語よりも普段から親しみのある和風な名前や「○○ハイツ」「○○コーポ」「○○メゾン」といった昔から使われてきた単語を用いるとわかりやすいです。
外観や雰囲気はもちろん、ターゲットのニーズにマッチした名前を付けるように意識してください。

人気エリアなら地名がブランドになる

首都圏なら横浜や吉祥寺、新宿、関西なら梅田、西宮北口、神戸三宮など、住みたい街ランキングで上位にランクインしている人気エリアであれば、地名がブランドになります。
アパート名に取り入れるとその地域に住んでいることが一目でわかるほか、覚えやすいというメリットもあります。
地名にブランド力がある場合は、積極的に取り入れるようにしましょう。
また、物件の最寄り駅や停留所の名称、物件の面する街道・坂・道路の名称などを用いることも可能です。
アパートの名前の付け方に関する法律はありませんが、最低限のルールは決められています。
詳しい情報を知りたい人は、不動産公正取引協議会連合会の「不動産の表示に関する公正競争規約」の第19条「物件の名称の使用基準」を確認しておきましょう。

よくある組み合わせは？

最近では、おしゃれな名前のアパートをよく目にするようになりました。
多いのは、「コーポ○○」「○○パレス」「○○荘」「アーバン○○」「エスポワール○○」「メゾン・ド・○○」などです。
英語やフランス語、ドイツ語、イタリア語など、外国語はおしゃれなイメージが強いので、昔から多くの物件で用いられてきました。
また、日本には和風、和洋折衷の物件も多いことから、「○○荘」という名前のアパートも多いようです。

アパート名のおしゃれなネーミングを紹介！

アパート名は集客において重要な要素となるため、印象に残る名前を付けたいと考える大家さんも多いはずです。
実際にあるおしゃれなアパート名、マンション名とその意味についてご紹介します。
首都圏では、「アーバンライフ（都市生活）」「アベニュー（並木通り・大通り）」「キャピタル（優秀な・首都）」といった単語が用いられています。
名前から栄えている様子や街中にある様子が伺えるため、どういったエリアにあるのかを大体予想できるでしょう。
一方、地方では、「グリーンハイツ（緑の高台）」「ファミール（家族的な）」「ガーデンハイツ（庭＋家）」など、落ち着いた環境や温かみを感じる単語が使われています。
おしゃれなネーミングでありながら、周辺環境の特徴も取り入れたわかりやすい名前になっています。

アパート名の変更は可能？

ここまで、おしゃれなアパート名の付け方についてご紹介してきましたが、購入した物件の名前を途中で変更することは可能なのでしょうか？
当然、すでに入居者が住んでいる物件もあります。
以下では、変更が可能であるかどうか、また注意すべきポイントについてご紹介します。

変更することは可能！

結論から言うと、すでに入居者がいる状態であってもアパート名を変更することは可能です。
変更する場合は、物件名が登録されている不動産会社、役所への変更手続きが必要になります。
ただし、アパート名が登記登録されていない場合は、変更手続きも行う必要はありません。
変更する際は不動産会社役所のほかに、電力会社やガス会社、水道局、NTTタウンページ、ゼンリンといった業者に連絡しなければいけません。
また、アパート名を変更する場合は、あらかじめ入居者にも伝えておく必要があります。
同じように公共事業者に連絡する必要があるほか、利用サービスの運営会社や住民票、運転免許証、勤めている会社の契約書なども変更しなければいけません。
入居者にも影響が及ぶので、早めの段階で通知しておくことが極めて重要です。
知らせるタイミングが遅かった場合、トラブルに発展する可能性もあるため、十分注意しなければいけません。

何度も変更するのは入居率を下げる可能性も

名前を変更することによって入居率がアップし、空室リスクを回避できる可能性があるのも事実ですが、何度も変更するのはNGです。
変更の手続きは簡単なため、変えようと思えばすぐに変えられます。
しかし、名前変更の度に入居者は住民票、運転免許証、公共事業者への連絡、利用しているサービス、勤めている会社の契約書などを書き換えなければいけません。
入居者の負担が大きくなれば不満が募り、トラブルが発生したり、退去に至ったりする恐れがあります。
新築物件であれば変更するのは簡単ですが、すでに入居者がいる場合は入居者への配慮も欠かせません。
アパート名を変更する際は、大きなトラブルに発展することがないよう、慎重に行ってください。

まとめ

今回はアパート名をおしゃれにするポイントなどをご紹介してきました。
「たかが名前くらいで…」と思っている人もいるかもしれませんが、アパート名は入居率にも影響するものです。
名前の付け方に法律や政令はなく、大家さんが自由にネーミングできます。
入居するなら誰しもおしゃれな名前のアパートが良いと思うものです。
入居者や近隣住民に愛されるような親しみやすい名前を付けるようにしましょう。
また、購入した物件が今の時代にそぐわない名前だった場合、変更することを視野に入れてみてください。