賃貸アパートやマンションを経営していると、メンテナンスをしなければいけない時期がやってきます。
メンテナンスが必要となる場所は色々ありますが、その中の1つがドアです。
今回は、賃貸物件で起こる可能性があるドア関連のトラブルや賃貸で取り入れられているドアの種類、ドアと各部分の耐用年数、玄関ドアを交換した際の費用相場などについて解説していきます。
玄関ドアを交換することにより、空室対策にもなるので賃貸経営をしている大家さんはぜひ目を通してみてください。
Contents
賃貸物件で起こり得るドア関連のトラブル
ドア関連のトラブルは色々あります。
まずは、賃貸物件で起こり得るトラブルにはどのようなものがあるのかご紹介します。
ドアがきしむ
ドアがきしむのは、蝶番の緩みや変形が原因となっているケースが多いです。
アパートやマンションといった集合住宅では、ドアがきしむ音にも敏感になってしまいがちです。
毎日開閉する場所でもあるので、近隣住民に迷惑をかけないためにも早めの対処が必要となります。
きしむようになってきたら、蝶番が緩んでいないか、油切れを起こしていないかを確認してみましょう。
蝶番にホームセンターに売っているシリコンスプレーを吹き付けると、きしみ音がしなくなる場合もあります。
ドアノブ・取っ手・レバーががたつく
ドアノブ・取っ手・レバーががたつくというトラブルも比較的多く見られます。
毎日開け閉めしているとどうしても負担がかかってしまい、不具合が生じやすくなってしまいます。
がたつきが出たら、部分的な修理で直すことが可能です。
修理やちょっとした調節のみなら1万円以下、交換の場合は1万円+部品代が相場となっています。
引き戸がスムーズに動かない
引き戸タイプの玄関ドアの場合、経年劣化によって建付けが悪くなってしまい、スムーズに動かなくなってしまうことがあります。
経年劣化だけではなく、地震が原因で歪んでしまうケースもあります。
修理だけで直るレベルなら1万~3万円ほどが相場です。
修理しても改善しない時は、玄関ドアのリフォームが必要となります。
ドアクローザーが不調
ドアクローザーに不調が生じると手を離したのに閉まらなくなってしまったり、途中まで閉まっても最後は引っ張らないといけなかったりする状態になります。
ドアの閉まりが悪いと感じる時はドアクローザーに不調が発生していると考えて良いでしょう。
調節だけで済む場合は1万円以下、交換が必要な場合は1万円~2万円+部品代が相場となります。
鍵が抜けにくい
長く使っていると、玄関ドアのカギが抜けにくくなってしまうこともあります。
鍵が抜けにくくなる原因としては、砂やほこりなどの詰まり、潤滑油が少ないことなどが考えられます。
また、鍵やシリンダーの劣化や変形が原因という可能性もないとは言い切れません。
鍵に関するトラブルは、統制だけなら1万円程度で済みます。
しかし、鍵を丸ごと交換しなければいけない場合もあります。
鍵を交換しなければいけない場合は、2万~5万円ほどが相場です。
会議の形状などによって工賃や部品代に大きな差が出るので、あらかじめ確認しておきましょう。
特殊な鍵であるほど工事に手間がかかるので、修理費用は高くなりやすいです。
日焼けで色褪せてしまう
玄関が南向きに設置されているケースは多く見られます。
玄関が南向きだと、日当たりが良いというメリットが生まれるためです。
しかし、日当たりが良いことによって日焼けしてしまうというデメリットも伴います。
色褪せてしまうと見た目が悪くなってしまうので、メンテナンスが必要です。
塗装で見た目を改善できる場合もあります。
木製のドアは5万~20万円、金属製のドアは3万~10万円が塗装費用の相場です。
ゴムパッキンが劣化した
玄関ドア自体が劣化するだけではなく、ゴムパッキンも時間の経過と共に劣化していきます。
ゴムパッキンには、風除けや虫除けなどの目的があります。
摩耗してしまうと隙間風が入り込んできたり、虫が室内に入り込みやすくなったりするため、交換が必要です。
ゴムパッキンの修理や交換は業者に頼むケースが多いです。
工賃は、1万~3万円ほどが相場となっています。
しかし、ゴムパッキン自体は数百円~数千円で購入できるので作業代や出張費が大半を占めています。
INA&Associates Inc.は、不動産、IT、投資などにおける専門性と技術を活かし、「不動産」×「IT」を実現するために発生する、複雑な事柄に真摯に向き合い、”不動産をもっと分かりやすく。住まいを探されている方にとってもっと使いやすく。取引をもっとスムーズに。” 不動産×ITで独自の価値をお客様に提供することを目指しています。
賃貸で取り入れられているドアの種類
次に、賃貸物件で取り入れられているドアの種類にはどのようなものがあるのかご紹介しましょう。
片開きタイプ
片開きタイプのドアは、最もシンプルかつスタンダードな玄関ドアとして知られています。
1枚の開きドアなので、価格も比較的安価な設定になっています。
価格が安いことから、アパートやマンションといった賃貸物件にも多く取り入れられているドアです。
開閉は左右のどちらでも選択できるので、狭い玄関にも適しています。
両開きタイプ
両開きタイプは、同じサイズの扉が2枚ついている玄関ドアです。
左右のどちらからも出入りできます。
玄関が広い場合に採用されるケースが多くなっていて、豪華な雰囲気になります。
それに伴い価格も高めに設定されているので、取り入れたい場合は考慮した予算を設定しなければいけません。
親子タイプ
親子タイプは、片開きタイプの反対側に小さい扉がついている玄関ドアです。
大きいドアの方にハンドルやレバーなどが設置されているので、基本的にはそちらから出入りします。
小さいドアは、荷物がたくさんある時や車いすが通る時などに開けると出入り口が広くなるのでスムーズに移動できるようになります。
片引きタイプ
片引きタイプは、片側のドアだけが開閉するドアです。
室内側の扉がスライドする内引き込みタイプト外側の扉がスライドする外引き込みタイプの2種類があります。
シンプルですっきりとした見た目になるので、室内のドアに採用される場合もあります。
両引きタイプ
両引きタイプは、片引きタイプのドアを2枚くっつけたような形になっています。
それぞれの扉が左右に収納されるという仕組みです。
こちらのタイプも内引き込みタイプと外引き込みタイプから選べるようになっています。
設置するためには十分な広さが必要となるので、狭い玄関には設置できない可能性があります。
デザイン性も高いため、おしゃれな玄関にしたい場合におすすめです。
引き違いタイプ
引き違いタイプは、片方の扉をスライドさせて開閉するという仕組みになっています。
2枚組または4枚組が一般的です。
玄関ドアに使用する場合は、2枚組を採用するケースが多いです。
玄関を広々と使えるのが引き違いタイプを取り入れる大きなメリットとなります。
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ドアと各部分の耐用年数はどれくらい?
賃貸物件のリフォームを行う際に、玄関ドアを変えるケースも珍しくありません。
交換をするのであれば、どのタイミングですべきなのか把握しておく必要があります。
続いては、ドアと各部分の耐用年数、放置した場合のリスクについてみていきましょう。
ドアと各部分の耐用年数
賃貸物件に使用される玄関ドアの耐用年数は、25年が目安とされています。
しかしこれはあくまでも耐用年数なので、築20年くらいから不具合が生じる可能性があります。
また、部位によって耐用年数が異なることもチェックしておかなければいけません。
部位 耐用年数
ドアクローザー 10年~15年
蝶番 15年~25年
ドアノブ 10年~15年
シリンダー 10年~15年
ドアガード 10年~15年
15年ほどで不具合が生じる可能性がある部位も多いため、早めに対処するのがおすすめです。
メンテナンスができていないと、築20年を過ぎてから様々な不具合が目立ちやすくなってしまいます。
放置しているとどうなる?
不具合が生じているにも関わらず放置してしまうと、大きなトラブルに発展する恐れがあります。
起こる可能性があるトラブルは以下のとおりです。
・地震などの災害をきっかけに開かなくなってしまう
・隙間から虫が入ってくる
・隙間風が吹き込んで室内の快適性が損なわれる
・防犯性が弱まってしまい、空き巣などの被害に遭いやすくなる
・見た目が悪くなり、来客を迎えるのが億劫になる
経年劣化によるトラブルを放置しても、良いことは何も起こりません。
トラブルを未然に防ぐためにも、修理や交換は怠らないようにしましょう。
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玄関ドアの交換は空室対策にも使える!
玄関ドアを交換することは、賃貸物件の空室対策にも有効です。
なぜ玄関のドアが空室対策に有効なのでしょうか?
その理由を解説していきます。
見た目が良くなり好印象につながる
玄関は、住まいの顔とも言える場所です。
賃貸物件に入居している人が住んでいて気持ちが良いと感じるだけではなく、来訪者からの印象も左右する部分だと言えるでしょう。
玄関ドアが古いまま交換されていないと、いくら内部の設備が整っていても好印象になりにくいという傾向もあります。
つまり、玄関ドアが古いままだと空室を解消できなくなってしまう可能性も高くなるのです。
空室で悩んでいるのであれば玄関ドアを交換し、外見の印象を一新できるようにするのがおすすめです。
防犯性能が向上する
古い玄関ドアは、防犯性に劣るケースも少なくありません。
新しい玄関ドアに交換すると、ディンプルキーなどピッキングされにくい鍵への変更も実現できます。
ディンプルキーの仕組みは、一般的なカギと同様です。
しかし、複数のピンと鍵の形状が合致することで開け閉めするのでピッキングは難しくなるのです。
特にディンプルキーは、精細な合致方法でないと開錠しない仕組みになっているので、防犯性の高さに定評があります。
防犯対策への意識が高い一人暮らしの女性、未就学児や小学校低学年の子どもがいるファミリー層は、特に気にするポイントです。
そのような層が入居する可能性が高いエリアにおける需要はより高いと考えられるので、空室対策として防犯性が高い玄関ドアに交換するメリットは大きいと言えるでしょう。
使い勝手が良くなる
玄関ドアにスマートキーを搭載することによって、利便性の向上を狙うこともできます。
最近は、カードキーやリモコンキーなどを利用することで両手がふさがっていても開錠できる便利な玄関ドアも増えています。
そのような玄関ドアを採用することにより、買い物帰りで両手がふさがっている時、子どもを抱っこしている時などもスムーズに鍵の開け閉めができるのです。
スマートキーが搭載された玄関ドアに変更することにより、ツーロックが容易になったり、合鍵を不正に複製されてしまうリスクを軽減したりといったメリットも生まれます。
さらに、鍵を紛失してしまった時にもキーシステムを交換する必要がないため、コスト面でもメリットが大きいです。
ただし、オートロック機能を使うと締め出されてしまう可能性があること、導入するためのコストはシリンダー錠よりも高くなってしまうことはデメリットになります。
デメリットだと感じてしまう部分もありますが、利便性が高くなるので導入を検討する価値は大いにあるでしょう。
使い勝手が良さは生活の質にも直結するので、入居希望者が増える可能性も高まると考えられます。
断熱性や遮音性が向上する
断熱性や遮音性に優れた玄関ドアも増えつつあります。
そのようなドアを採用すると、外の気温による影響を受けにくくなります。
また、外部の騒音が気になりにくくなるという点も大きなメリットになるでしょう。
断熱性が高くなると冷暖房費の節約にもつながるため、アピールポイントにすることもできます。
快適な住まいを提供できる物件というイメージを持ってもらうためにも、断熱性や遮音性に優れた玄関ドアへ交換するのは効果的です。
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賃貸物件のドアはターゲット層に合わせて選ぶ
賃貸物件のターゲット層は、立地条件などによって異なります。
単身世帯をターゲットにしたワンルームの物件は、学生や社会人の一人暮らしをする人が入居します。
比較的入居者の年齢層は若めになるので、デザイン性の高いドアにすると好印象を持ってもらいやすいです。
また、一人暮らしをする人は防犯面も重視したいと考える傾向があるため、防犯性の高さも加味し、採用するドアや鍵を決める必要があります。
ファミリー層をターゲットにした2LDKなど広めの物件は、子どもと一緒に出掛けたり、買い物で荷物が多くなってしまったりといった場面を想定して玄関ドアを選ぶと喜ばれます。
開口部を大きめにとれるのであれば、両開きタイプのドアを採用するのがおすすめです。
立地条件によっては、断熱性や遮音性に優れた玄関ドアを採用することが重要になるケースもあります。
それぞれの地域で気候が異なるためです。
寒い地域なら断熱性が高くて外気温の影響を受けにくくする、車通りが多い道路に面しているなら遮音性に優れたドアを採用する、といった工夫を凝らすのも空室リスク回避に有効なので念頭に置いておきましょう。
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【工法別】玄関ドアを交換した際の費用相場
アパート・マンションの玄関ドアを交換する方法は、大きく分けて「扉交換工法」「カバー工法」「撤去工法」の3つがあります。
ここでは、それぞれの工法の特徴について詳しく解説していきます。
扉交換工法の場合
扉交換工法は、ドア枠はそのままに扉だけを交換する方法です。
現在ついている扉を取り外し、新しい扉を設置するだけなので、ドア交換の中では最も費用を抑えられます。
さらに、施工時間も数時間と短時間で済むのもメリットに挙げられます。
ただし、既存のドア枠を使用するためドア枠自体が劣化していたり、歪みがあったりする場合には扉交換工法は行えません。
また、既存の枠に合う製品しか選べないため、選択肢が少ない点はデメリットと言えるでしょう。
扉交換工法にかかる費用は、玄関ドアの交換工事費がおよそ4万~6万円、これまで使用していたドアの処分費用などが1万~2万円ほどかかるほかに、ドア本体の価格が上乗せされます。
少しでも費用を安く抑えたいのであれば、ドア本体も低価格のものを選ぶと良いでしょう。
カバー工法の場合
カバー工法とは、既存のドア枠の上に新しいドア枠を取り付ける工法を言います。
大がかりな作業を必要とせずに新しい扉を取り付けられるため、昨今のドアリフォームでは、カバー工法が最もポピュラーな方法と言えるでしょう。
大きな工事をしないカバー工法は、作業時間は長くても1日程度済むこと、そして費用を抑えられることがメリットに挙げられます。
一方で、既存のドア枠に新しい枠を取り付けるという方法上、どうしても既存のドアよりもサイズが少し小さくなったり、ドアの下部に段差ができてしまったりすることがあります。
さらに、選べる商品が限られるほか、既存のドア枠の状態によっては対応できないことがある点などがデメリットに挙げられます。
カバー工法にかかる費用は、カバー工法の施工費がおよそ4万~8万円かかるほか、扉交換工法同様、既存のドアの処分費用などが約1万~2万円かかります。
そこに扉の本体費用がプラスされた金額がカバー工法の費用目安です。
撤去工法の場合
撤去工法は既存のドア枠を取り外し、新たなドア枠と扉を取り付ける工法です。
既存の枠が歪んでいたり、新たに取り付けたい扉が他の工法では取り付けできなかったりする場合、撤去工法が行われます。
枠そのものを交換するため、枠のサイズに捉われず自由に扉を選べること、玄関の間口を広げるなど柔軟な対応ができることがメリットに挙げられます。
一方で、壁や土間を壊すなど大掛かりな工事を必要とする場合、費用が高くなる点はデメリットです。
また、必要な作業が増えるほど工期も長くなるため、1週間程度かかる場合もあります。
さらに、枠を壊す作業は大きな音が出る可能性もあることから、マンションでは事前告知や申請が必要となる場合が多いです。
撤去工法の場合、工事費用や処分費用、更にドア本体代も含めるとおよそ100万~200万円が費用相場と言われています。
ただし、既存のドア枠の状態やどのような工事を必要とするかで費用は大きく変わります。
そのため、上記の価格より安く済む場合もあります。
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ドア交換に使える可能性がある補助金制度
賃貸アパートやマンションのドア交換のような部分的なリフォームでも公的補助金が使える可能性があります。
補助金制度を上手に活用し、少しでも負担を軽くしましょう。
ただし、補助金は必ず受けられるとは限りません。
リフォームする際は事前に適用要件に該当しているかどうか確認しておくことが大切です。
ここでは、ドア交換に使える可能性のある補助金制度についてご紹介します。
ZEH-M補助金
ZEH-Mとは、Net Zero Energy House Mansion(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス・マンション)の略称で、ZEH-M補助金は地球温暖化対策の一環として、集合住宅の省エネルギー化を図るべく、 集合住宅の省エネ・省CO2化・断熱リフォームを支援する制度です。
ZEH化された集合住宅は、夏は涼しく冬は暖かいことから住み心地も良く、賃貸アパート・マンションの価値を高めてくれます。
空室対策としても効果を発揮するため、今後リフォームするのであればZEH化を目指すのも1つの方法です。
ZEH-M補助金は階層によって補助額も異なるため、リフォームする際は事前に確認しておくと安心です。
断熱リフォーム支援補助金
断熱リフォーム支援補助金は、全国の既存住宅においてエネルギー消費効率の改善と低酸素化を促進するべく、高性能断熱を使った断熱改修を支援する制度です。
賃貸住宅でも省エネ効果15%以上が見込まれる改修率を満たす断熱材や窓、ガラスといった高性能建材を使った断熱リフォームであれば、補助金の対象となります。
玄関ドアの場合、上限5万円まで補助金が支給されるため、条件を満たしていればドア交換における費用負担を軽減することが可能です。
床断熱や天井断熱、窓断熱など他の部分のリフォームにも活用できる補助金のため、改修工事を検討中の方は一度確認しておくと良いでしょう。
次世代省エネ建材支援補助金
次世代省エネ建材支援補助金は、高性能な断熱材や蓄熱、調湿といった次世代省エネ建材を使ったリフォームをする際に国から補助金が交付される制度です。
外張り断熱や内張り断熱、窓断熱などの省エネリフォームを行うことが主な要件であり、満たしていれば賃貸住宅のオーナーも利用可能です。
所有する物件のある地域によって満たすべき断熱性能や補助金額は異なりますが、玄関ドアも補助対象製品に含まれており、材料費や工事費が補助対象経費となります。
ただし、玄関ドアのみの改修は補助対象となりません。
外張り断熱や内張断熱など、それぞれの必須工事と併せて行った場合に限り補助対象となるため、注意が必要です。
次世代省エネ建材支援補助金に対応している業者であれば、どこでも好きな会社を選べます。
長期優良住宅化リフォーム補助金
長期優良住宅化リフォーム補助金は住宅の性能向上を目的としたリフォームを支援する補助金制度です。
既存の建物の長寿命化、省エネ化による性能向上や子育て世帯向けの改修に対し支援するものです。
補助金を受けるには、大きく分けて「現況調査の実施」「リフォーム後の住宅が一定の性能基準を満たすこと」「リフォーム履歴と維持保全計画を作成すること」という3つの要件を満たす必要がありますが、要件さえ満たせばアパートやマンションのリフォーム工事も補助金制度の対象となります。
ただし、補助金はリフォーム全体ではなく、特定の性能項目を一定基準まで向上させる工事が対象となるため注意が必要です。
補助金の利用を検討される方は、事前に要件を満たしているか確認しておきましょう。
なお、補助金申請はリフォーム事業者を通して行います。
各自治体の補助金制度
他にも、各自治体が独自にリフォームに関する補助金を交付している場合があります。
リフォームを行う際は、所有する物件のある地域の市役所やホームページをチェックするとともに、施工会社が補助金に関する詳しい情報を持っている可能性もあるため、見積もりを依頼する際などに確認しておくと安心です。
また、リフォーム費用にお悩みの方は住宅セーフティネットの補助金も押さえておきましょう。
住宅セーフティネットとは、高齢者や障害者、子育て世帯など住宅確保に配慮が必要な方に対し、民間の空き家や空き室を活用し、安全かつ質の良い住まいを保障する社会的制度です。
これらの方の入居を拒まない住宅としてセーフティネットに登録すると、必要な改修工事を行う際に補助金を受け取ることが可能です。
さらに、住宅提供システムに物件掲載してもらえるため空室対策にもなるでしょう。
ただし、セーフティネットによる補助金を活用する際は、高齢者や子育て世帯など住宅確保に配慮が必要な方の専用住宅として10年以上管理する必要があるなら注意点もあります。
リフォームする際は各種補助金を上手に活用できるよう、情報収集を行いましょう。
INA&Associates Inc.は、不動産、IT、投資などにおける専門性と技術を活かし、「不動産」×「IT」を実現するために発生する、複雑な事柄に真摯に向き合い、”不動産をもっと分かりやすく。住まいを探されている方にとってもっと使いやすく。取引をもっとスムーズに。” 不動産×ITで独自の価値をお客様に提供することを目指しています。
賃貸のドア交換は誰に依頼すべき?
賃貸アパートやマンションなどのドアを交換しようと考えた時、ドア交換の専門業者はあるのか、リフォーム会社やホームセンターに依頼するのかなど、どこに頼めば良いのか疑問に感じている方もいるのではないでしょうか。
そこで、失敗しない業者選びについて解説していきます。
どこに依頼するべきか悩んでいる方は参考にしてください。
建具の専門業者
結論から言うとドア交換だけを行うのであれば、建具の専門業者に依頼するのがおすすめです。
建具屋は、ドアや窓など住宅の建具を専門に扱っており、自分たちでオリジナルの建具を制作することもあれば、メーカー品の取り付けも行っています。
建具屋の中には玄関ドアを専門に扱っている業者もあるように、玄関ドアの交換に関しては、リフォーム会社やホームセンターなどに比べて最も専門性も高いです。
ドア交換の専門家とも言えるため、施工品質も高く何の心配もないでしょう。
専門知識も豊富なことから、細かい悩み事にも幅広く対応可能です。
また、一般的にリフォーム会社などにドア交換を依頼しても、実際に施工するのは建具屋であることも多いです。
そのため、最初から建具屋に依頼すればリフォーム会社を間に挟む必要がないため、余計なコストがかからず適正価格でのドア交換が可能です。
そんなドア交換に関してはエキスパートと言える建具屋ですが、デメリットも存在します。
建具屋の多くは規模も小さく地域密着型で営業しているため、知名度もそこまでありません。
そのため、依頼する場合には自分で地域にある建具屋を探す必要があるため、大手リフォーム会社に比べてハードルが高く感じる方もいるでしょう。
また、あくまでドア交換に関する知識や技術は優れていますが、キッチンやリビングなど他の部分も含めた大規模なリフォームには対応していないことも多いです。
施工業者の知名度を重視する方や大規模なリフォームを検討中の方には不向きかもしれません。
リフォーム会社
リフォーム会社は、住宅やアパート、マンションのリフォームを請け負う業者です。
とはいえ、リフォーム会社といっても部分リフォームが得意な会社もあれば、建物丸ごとのリフォームが得意な会社など様々で、地域密着型から全国展開している大手まで業者の規模も幅広いです。
そんなリフォーム会社に依頼するメリットとしては、大手リフォーム会社なら知名度が高い、玄関ドア以外のリフォームもまとめてできることなどが挙げられます。
「間取りを変えたい」「キッチンを交換したい」など、大規模なリフォームにも対応しており、まとめて作業できる点はリフォーム会社の強みと言えるでしょう。
しかし、一方でリフォーム会社と言っても多種多様なため、ドア交換を得意とする会社を探すのは大変であり、中にはドア交換の実績がない可能性もあります。
また、リフォーム会社は提案やプランニングは自身で行うものの、実際に作業するのは下請け業者であるため、費用が上乗せされ高くなる傾向にあります。
そのため、丸ごとリフォームをするのであればリフォーム会社も良いですが、ドア交換のみであれば建具の専門業者がおすすめです。
その他業者
ドア交換は、ホームセンターや家電量販店、便利屋などでも行っている場合があります。
しかし、ホームセンターや家電量販店で依頼したとしても、実際に作業するのは下請け業者です。
買物ついでに相談できるなどのメリットはありますが、そこまで価格が安いわけでもないため、あえてホームセンターや家電量販店で依頼する必要はないでしょう。
また、便利屋の場合交換はできても専門ではないため、高い技術は期待できません。
地域の便利屋に依頼するのであれば、最初から建具屋に任せた方が安心でしょう。
まとめ
今回は、賃貸アパートやマンションにおけるドア交換にかかる費用を中心に、起こり得るトラブル例や使える可能性のある補助金制度などについて紹介してきました。
玄関ドアを交換することによって、見た目はもちろん、防犯性能や使い勝手も良くなるため、空室対策の効果も期待できます。
どの交換方法を採用するかによって費用も大きく異なりますが、補助金制度が使える場合もあるので、ドア交換をする際は事前に確認しておくと良いでしょう。
また、ドアの交換を依頼するのであれば、今回紹介したように建具の専門業者がおすすめです。