母子家庭は、国が打ち出している色々な制度を利用できます。
様々な制度がありますが、シングルマザーを応援する支援・制度についてよくわかっていない人も少なくありません。
日本国内ではシングルマザーも増えているので、どのような制度があるのか知っておいて損はないでしょう。
今回は、母子家庭で経済的な悩みを抱えている人向けに利用できる支援や制度、おすすめの賃貸住宅をご紹介します。
Contents
母子家庭の現状とは?
母子家庭は日本国内で増加傾向にあります。
まずは、その現状から確認していきましょう。
母子家庭は増えている
2016年に厚生労働省が行った「ひとり親家庭の現状と支援施策の課題について」 という調査結果を見てみると、母子家庭の数は右肩上がりになっていることがわかります。
1993年には79万9,000世帯でしたが、2016年には123万2,000世帯まで増加しています。
13年ほどで約40万世帯も増えているのです。
シングルマザーになった理由として最も多いのは離婚です。
「ひとり親家庭の現状と支援施策の課題について」の結果では、離婚が約80%を占めていました。
その次に多いのが、未婚と死別です。
交際相手との間に子どもができたもの結婚せず、1人で育てると決めた場合が未婚に該当します。
収入事情は?
「ひとり親家庭の現状と支援施策の課題について」によると、約84%のシングルマザーが何らかの形で仕事をしています。
残りの16%は、仕事をせずに子どもと過ごすことを選択していました。
就業している場合、母子家庭の平均年収は243万円です。
以前に比べてシングルマザーの平均年収は高くなっています。
しかし、国民生活基礎調査による児童がいる世帯の平均所得を100とした時、シングルマザーの世帯は49.2と非常に低い水準です。
生活ができないわけではありませんが、そこまで裕福な生活はできないと考えられるでしょう。
家賃は収入の1/3以下が目安
シングルマザーだと収入はそこまで高いわけではありません。
そのため、固定費をできるだけ抑える必要が出てきます。
固定費の中でも大きな割合を占めるのが家賃です。
家賃は、退去するまで発生し続けるので節約することは基本的にできません。
しかし、家賃が安い賃貸物件に引っ越しをすれば固定費を抑えることにつながります。
家賃の目安は、収入の1/3以下と言われています。
地域にもよりますが、できるだけ家賃を抑えたいのであれば公営住宅への入居がおすすめです。
公営住宅はなかなか空きが出ないので、入居したいと思っているのであればこまめに情報をチェックするようにしましょう。
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家賃補助制度を活用しよう
固定費の中でも比較的大きな割合を占めている家賃の負担を少しでも軽減したいのであれば、家賃補助制度を活用しましょう。
続いては、シングルマザーの生活をサポートする家賃補助制度について解説していきます。
家賃補助制度とは
母子家庭の家賃補助制度は、自治体によって内容などが異なります。
名称も家賃助成制度や住宅補助など、自治体ごとに違いがあります。
家賃を補助する期間は短いケースが少なくありません。
中には、1年間しか補助しないという自治体もあります。
長い自治体でも6年間程度の期間が定められているので、いつまでも支援してもらえるわけではないことを覚えておきましょう。
家賃補助制度は、民間住宅の家賃を上限ありで補助したり、引っ越し費用や敷金礼金を上限ありで補助したりするものです。
引っ越し費用や敷金礼金に関しては、1度きりといったケースが多くなっています。
家賃補助制度を利用するための条件
家賃補助制度を利用するには、条件をクリアしなければいけません。
条件は自治体によって異なりますが、似たような条件を盛り込んでいるケースも多く見られます。
次に、家賃補助制度に関するよくある条件をいくつかピックアップしてご紹介します。
・児童手当を受給している世帯または所得制限限度額未満の世帯
・6ヶ月以上居住し続けている
・児童と同一世帯であり、同居している
・生活保護を受けていない
・契約は自分名義で家賃の支払いを行っている
・家賃に関する公的な補助を受けていない
・日本国籍もしくは永住資格を有している
・家賃や住民税の滞納がない
このような条件が多く見られます。
自治体によって異なる場合があるので、お住まいの自治体ではどのような条件が設けられているのか確認してみましょう。
どこの自治体で実施している?
シングルマザーの家賃補助制度は、すべての自治体が行っているわけではありません。
実際に実施している自治体と制度の内容を5つご紹介します。
東京都世田谷区
東京都世田谷区が実施しているのは、ひとり親世帯家賃低廉化補助事業対象住宅です。
これは、母子家庭や父子家庭が世田谷区で引っ越しをする時に利用できます。
賃借人に対して世田谷区が家賃の一部を補助し、家賃の負担を軽減するという内容です。
補助される費用は最大4万円、減額になる期間は住宅毎に設定されているので確認が必要です。
住宅確保要配慮者専用賃貸住宅が対象となり、毎年1回所得審査があります。
所得制限を超えた場合は、補助が停止となるので注意が必要です。
この制度を利用するには、世田谷区の審査と通常の入居審査を通過しなければいけません。
ひとり親世帯家賃低廉化補助事業対象住宅へ入居するための条件は、以下のとおりです。
・賃貸借契約を結ぶ時点で世田谷区内に1年以上暮らしている
・18歳の誕生日から最初の3月31日を迎える子どもを養育している世帯
・以下の理由で母子父子家庭となった世帯
→配偶者との婚姻を解消した、配偶者と死別した、配偶者の生死がわからない、など
・入居している世帯員全員の所得を合算した金額が月額15万8,000円以下
・生活保護や生活困窮者自立支援制度、中国残留邦人等支援制度を利用していない
・反社会的勢力(暴力団など)の関係者ではない
・住宅を所有していない
東京都国立市
東京都国立市が実施しているのは、住宅に関する費用助成です。
アパートに入居していて、18歳未満の子どもがいるひとり親世帯を支援することが目的です。
助成金額は月額1万円(家賃の1/3の金額)、対象となるのは民間の借家やアパートとなっています。
所得制限があるのでひとり親世帯なら誰でも利用できるわけではありません。
養育費を受け取っている場合は、養育費の8割を所得に加算するなど細かい決まりもあるので確認しておきましょう。
住宅に関する費用助成を利用するための条件は以下のとおりです。
・18歳未満の子どもがいる世帯
・母子家庭もしくは父子家庭
・世帯所得が児童扶養手当の全部支給に該当する所得制限未満の世帯
東京都武蔵市
東京都武蔵市では、ひとり親家庭等住宅費助成制度を用意しています。
民間の賃貸マンションやアパートに入居していて、20歳未満の子どもがいる母子家庭または父子家庭が対象となります。
助成金額は1万円(家賃が1万円以下の場合は支払い家賃相当額)です。
4月・8月・12月の21日で前月の分まで振り込みます。
所得制限がありますが、所得から控除できる部分などもあるので注意しなければいけません。
不安な場合は自治体の窓口に相談しましょう。
ひとり親家庭等住宅費助成制度を利用するための条件は、以下のとおりです。
・ひとり親家庭
・民間の共同住宅を自身で借りて家賃を支払っている
・武蔵野市に引き続き6ヶ月以上在住している
・所得制限限度額未満の世帯
・生活尾保護を受給していない
・心身障がい者住宅費助成を受けられない
・20歳以下の子どもが同居している
神奈川県厚木市
神奈川県厚木市では、母子家庭等家賃助成という制度を完備しています。
家賃の一部を補助し、生活の安定や向上を図ることが目的です。
助成金額は月額1,300円~1万円で、毎月支払う家賃の金額によって異なります。
4月・8月・12月の21日で前月の分まで振り込みます。
厚木市の場合は、毎年申請しなければいけないという点にも注意が必要です。
引き続き助成を受けたいと考えるのであれば、再申請を忘れずに行いましょう。
ひとり親家庭等住宅費助成制度を利用するための条件は、以下のとおりです。
・母子家庭または父子家庭
・18歳の誕生日から最初の3月31日を迎える子どもと同居し、養育している
・厚木市内に住所がある
・家賃が月額1万円以上6万円以下の物件で生活している
・前年の所得が一定額を下回っている
・生活保護法の住宅扶助を受けていない
兵庫県神戸市
兵庫県神戸市では、神戸市ひとり親世帯家賃補助制度を実施しています。
家賃補助は月額15,000円が限度となっています。
家賃債務保証料補助は、最大6万円です。
補助を受けられる期間は、6年間が限度です。
ただし、下の子が18歳の誕生日を迎えてから最初に訪れる3月31日までとなっています。
母子家庭または父子家庭であることはもちろんですが、公営住宅に落選してしまった、生活保護を受給していないなどの条件も定められています。
この制度を使って賃貸物件に入居したいと思っているのであれば、細かい条件も確認しておきましょう。
神戸市ひとり親世帯家賃補助制度を利用するための条件は、以下のとおりです。
・ひとり親世帯
・世帯全員の所得合算額が市営住宅の収入基準を満たしている
・神戸市内に在住または通勤している
・引っ越しによって住環境が改善される
・公営住宅に落選した
・申請前の住居が公営住宅ではない
・生活保護による住宅扶助や生活個運休者自立支援法の住宅確保給付金をもらっていない
・兵庫県もしくは神戸市から同様の補助を受けていない
・世帯全員が暴力団などではない
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その他母子家庭向け住宅関連支援
母子家庭向けの住宅関連支援は、家賃補助以外にもあります。
具体的にどのような支援があるのか知りたいという人もいるでしょう。
続いては、家賃補助制度以外の住宅関連支援についてご紹介します。
母子父子寡婦福祉資金貸付金制度
母子父子寡婦福祉資金貸付金制度は、転居する際の資金が足りないなどの場合に利用できる国の貸付金制度です。
国の制度なので、住んでいる自治体に関わらず利用できます。
・住宅資金
住宅の建設や購入、補修・保全、改築・増築を行う場合に必要となる資金に利用できます。
限度額は150万円(特別200万円)となっています。
措置期間は6ヶ月です。
償還期間は6年以内(特別7年以内)に設定されています。
・転宅資金
転居する時に必要な住宅の賃借などに関する資金として利用できます。
限度額は26万円です。
措置期間は6ヶ月、償還期間は3年以内に設定されています。
利率は、いずれの場合も保証人がいると無利子、いない場合は年1.0%となっています。
住宅に関する資金以外にも、生活資金や就職支度資金、就学資金、就学支度資金など目的に応じた貸付制度が用意されているので調べてみてください。
今すぐに必要でなかったとしても、国の貸付制度があると知っていればいざという時に安心できます。
自治体によっては、独自の貸付制度を実施しているところもあるので、確認しておくことをおすすめします。
公営住宅優先入居
公営住宅は、住宅の困窮している低所得者などを対象としています。
民間の賃貸住宅と比較すると家賃が安く設定されていて、入居を希望する人は多いです。
抽選となる場合が多いですが、ひとり親世帯は別の応募枠があるので当選する確率は高めです。
例えば、宮城県仙台市の市営住宅に入居するには、世帯の所得が月額15万8,000円以下(裁量世帯の場合は21万4,000円以下)であることが条件になっています。
小学校に入学する前の子どもがいる場合、裁量世帯に該当します。
仙台市では、ひとり親世帯が入居を希望した場合は優遇措置があるのです。
通常だと市営住宅の募集は1年に4回行われていますが、ひとり親世帯だとそれにプラスして特別枠の募集が1年に2回行われています。
母子生活支援施設
シングルマザーが住宅で困っている場合は、母子生活支援施設を利用するという方法もあります。
母子生活支援施設は、満18歳未満の児童とその母親が入居できます。
母子の保護と自立を支援してくれる施設です。
入居したい場合は、福祉事務所に申し込みをする必要があります。
費用は、収入に応じて一部負担となります。
生活保護世帯や住民税非課税世帯だと水道光熱費の負担はありますが、居室の利用料金は無料です。
母子生活支援施設に入居した場合、就労や家庭生活、教育などに関する相談もできます。
母子支援員や少年指導員などの職員もいるので、安心して生活できる環境が整っています。
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母子家庭におすすめの賃貸物件
母子家庭での生活に不安を抱えている場合も少なくありません。
特に生活の三大要素である住宅に関しては、貸してくれるのか、家賃を払い続けられるかが心配である場合もあるでしょう。
ここでは、母子家庭におすすめの賃貸物件やその概要について紹介します。
公営住宅
先ほどもご紹介しましたが、母子家庭は公営住宅へ優先的に入居できます。
公営住宅は、自治体が主体となりって低所得者に向けて住宅を提供しています。
自治体によって名称が異なる場合があります。
都道府県の管理であれば県営住宅や都営住宅と呼ばれています。
市区町村なら、市営住宅や区営住宅と呼ばれます。
公営住宅は家賃が他の賃貸住宅と比べて低いのが特徴です。
その理由は、母子家庭などの生活困窮者を入居しやすくしているためです。
生活が苦しい家庭を救うことを目的にしているので、同じ地域にある賃貸物件の相場よりも安くなっています。
参考として、東京都の民間賃貸物件の平均賃料と比較してみましょう。
平均賃料は80,000円~90,000万円程度であるのに対して、都営住宅の平均家賃は約23,000円です。
この家賃から、いかに公営住宅が安いかがわかります。
UR賃貸住宅
UR賃貸住宅は、独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)によって管理されている賃貸住宅です。
CMなどで見かけたことがある方もいると思いますが、全国に約71万戸の物件を管理しています。
UR賃貸住宅のURは、都市再生機構(Urban Renaissance Agency)を英語にした時の略称です。
UR賃貸住宅は、入居審査方法を収入審査としていて、基準の月収以上に満たしていれば入居できるのが特徴です。
基準月収は家賃×4、または33万円のいずれか安い方を基準月収にしています。
もし家賃が4万円の場合、4万円×4=基準月収16万円です。
家賃が10万円の場合は10万円×4=40万円なので、この場合は基準月収33万円になります。
これだけ聞くと、審査が厳しいと感じるかもしれません。
しかし、UR賃貸住宅には家賃保証制度や一時払い制度、貯蓄基準制度などの他に親族名義で契約してもらうことも可能です。
さらに、母子家庭向けを含めた子育て世帯向けや若者向けにそのママ割や35歳未満向けのU35割、18歳未満を扶養している家庭が対象の子育て割、近居割などがあります。
他にも仲介手数料や礼金無料なので初期費用を抑えられ、更新料もかからないので住み続けやすいというメリットもあります。
シングルマザー専用住宅
都道府県や市区町村などで、シングルマザー応援に取り組んでいるところもあります。
その中の1つに「シングルマザー向け住宅」というものがあり、シングルマザー価格の賃料や礼金不要の住宅を用意してくれるというものです。
個別の住宅もあれば、最近はシングルマザー限定のシェアハウスの需要が高く、群馬県やNPO法人、非営利団体などが主体で運営している場合もあります。
シングルマザー専用のシェアハウスでは、賃貸費用を抑えられるだけでなく、同じ境遇の人とコミュニケーションが取りやすいのがメリットです。
周囲には理解してもらいにくい悩みや境遇を分かち合えるので、楽しみながら生活を送れるでしょう。
一方で、シェアハウスは他人と共に生活を送るので人によってはストレスを抱えてしまうこともあります。
そのため、人間関係への疲れや人間不信になっている方にはおすすめできません。
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物件を選ぶ時のポイント
これから快適に暮らすためには、物件選びは重要です。
物件を探したり選んだりする時には、どのようなポイントに注目して選ぶべきでしょうか。
間取り
シングルマザーが物件を借りる際には、間取りに注目してみましょう。
まだ子どもが小さい場合、家賃の安い1Kや1Rなどで十分だと思うかもしれません。
しかし、子どもの成長と共に部屋が手狭になってしまうだけでなく、将来的に広い部屋への引越しを検討しなければなりません。
特に1Rの物件は単身者用に作られていることも多く、子どもがいる人は入居できない可能性もあります。
将来のことも考えて、子どもの人数と間取りを検討してみましょう。
小学生より小さい子どもなら1DK、中学生以上の子どもなら2DKが目安です。
間取りや部屋数で家賃が高くなるかもしれませんが、これを基準に考えるようにしましょう。
周辺環境
続いて、周辺環境についてもチェックしておきましょう。
物件選びにおいて家賃を重視しがちですが、実は子どもがいるからこそ、周辺環境に注目すべきです。
人が多い環境と少ない環境では、どちらが安全だと考えますか?
多くの人は、人が多い環境の方が常に大人の目があって安心だと思うでしょう。
しかし、繁華街などから近すぎてしまうと、人通りの多さによって静かに暮らせないだけでなく、登下校の時間帯によってはトラブルに巻き込まれる可能性もあります。
そのため、適度に人が住んでいる地域を選ぶのがおすすめです。
また、子どもが学校に通うまでの距離についても調べておくと、住みやすい環境が見つかりやすいでしょう。
安全性
物件を選ぶ際には、安全性についてもチェックしてみましょう。
シングルマザーなので何かあった時に助けてくれたり、理解してくれたりする環境を選ぶのが望ましいです。
同じアパートで年代が一緒の子どもがいれば、子どもの泣き声などにも理解があり、近隣トラブルも起こりにくい傾向にあります。
「困った時はお互い様」という気持ちもあり、助けを求めやすい環境と言えるでしょう。
また、シングルマザーだからと長時間働いているため、子どもが一人で学校から帰って留守番をするという家庭もあります。
そんな時、家と学校までの距離が遠いと親も不安で、子どもの帰宅が心配になるものです。
しかし、思うような物件を見つけられないこともあるでしょう。
そんな時は、子どもが通う学校ではない教育関連機関が近くにあるところもチェックしてみましょう。
直接子どもが通う場所ではなかったとしても、周辺に教育関連機関があることで防犯率が低くなる傾向です。
さらにその学校の教員やPTAなどの目にも届きやすいので、安全性を高めるためにも教育関連機関をチェックしてみましょう。
エレベーターの有無
小さな子どもがいる場合、エレベーターのある物件を選ぶのがおすすめです。
毎日子どもを抱っこしながら荷物を持って階段を上ったり下りたりするのはとても大変です。
外出する際にベビーカーを使う年代なら、子どもを抱っこして荷物を持ってベビーカーも運ばなければなりません。
外出時の不便さや疲労を軽減するためにも、エレベーターの有無は必ずチェックしておきましょう。
予算が難しい場合は、1階や2階の部屋がおすすめです。
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審査に「母子家庭」は影響する?
希望通りの物件を見つけたものの、そもそも母子家庭で借りられるのか、審査に落とされないか不安に感じるかもしれません。
入居審査に母子家庭は影響を与えるのでしょうか?
母子家庭を理由に落とされることはない
賃貸物件の申し込みの際には、保証会社や管理会社などが審査を行います。
この時、母子家庭であることがデメリットになるのではないかと不安に感じるかもしれません。
しかし、母子家庭だからといって審査に落とされることも、審査が厳しくなることもありません。
離婚歴や内縁関係を問われることもないので、安心して審査も申し込みましょう。
何よりも重要なのは、入居審査の基準を満たしているかどうかです。
そのため、入居審査に母子家庭かどうかは含まれていないので全く関係ないということです。
入居審査のポイント
入居審査で重要なのは、決まった家賃を毎月支払う能力があるか、払い続けることができるかどうかです。
これを踏まえて、以下のような内容もチェックされます。
・職業と勤続年数
・年収
・入居者の身なりや属性
・子どもの年齢
・保証人や保証機関の有無
大家さんは、これらの項目から入居者に問題がないかどうかを判断します。
時に家賃滞納をすることなく支払い続けられるか、近隣住民とトラブルを起こることがないかなどをチェックします。
入居者の身なりや属性では、連絡が取りにくい、礼儀に欠けている、約束を守れないなどの問題があると、これらの情報が不動産会社から大家さんに伝わり、断られる可能性もあるので注意しましょう。
収入・保証人・子どもの年齢には注意
審査の時に収入についてチェックされます。
母子家庭だと、どうしても収入が低くなりがちです。
父子家庭と比較してみると、平均年収421万円に比べて、母子家庭は平均年収243万円です。
同じシングルでも、男女の間にはこのような収入の差が生じているのです。
収入の目安は、月収が家賃の3倍であることです。
この基準を目標にしてみてください。
他にも、母子家庭で保証人が立てられないというケースがあります。
この保証人は連帯保証人であり、契約者が万が一家賃を払えなくなった時に代わりに支払いをすることです。
一般的には親族が連帯保証人になることが多いのですが、母子家庭になったことで親族とも疎遠になっているケースも少なくありません。
連帯保証人がいない場合は、保証会社に依頼して連帯保証人になってもらうと審査にも通りやすいです。
もう1点、気を付けたいのは子どもの年齢です。
子どもの年齢が低いと、泣き声や走り回る音などが近隣トラブルのきっかけになることもあります。
特に単身者向けのアパートでは、子連れの入居そのものを断っているケースもあるので子どもの性格を事前に伝えておくのも得策です。
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各種手当や助成金も活用しよう
シングルマザーは、生活面での悩みを抱えがちですが、現在はシングルマザーをサポートする仕組みが増えてきました。
ここでは、経済的に困っているシングルマザーにおすすめの各種手当や助成金について紹介します。
児童手当
児童手当は、子どもがいる家庭すべてを対象にした支援です。
子どもがいる家庭の生活安定、そして次の世代を担う子どもの健やかな健康と成長を支えることを目的に支給されます。
国が支給する手当で、0歳~15歳までの国内に住所がある子どもが対象です。
年齢は15歳でも中学校卒業までの年度末を対象にしています。
支給金額は0歳~3歳未満で一律15,000円、3歳~12歳(小学校卒業)で第一子と二子は10,000円、第三子以降は15,000円です。
中学生は一律10,000円となります。
ただし、この手当てに関しては所得制限があり、扶養家族の人数によって異なります。
児童扶養手当
児童扶養手当は、国が行っている支援制度です、
母子家庭および父子家庭が対象で、離婚でも死別でも理由に関係なく手当てを受けられます。
児童手当と同じように不要人数や所得によって支給金額が異なります。
区分は全額支給、一部支給、不支給に分かれ、全額支給の対象で子どもが1人なら月額43,160円、2人なら10,190円加算された月額53,350円、3人目以降1人増えるごとに月額6,110円が加算された金額になります。
一部支給は扶養者の所得が57万円以上230万円以下なら、計算式を用いて一部支給の該当金額が支給されます。
もしシングルマザーでも両親などと生計を共にしている場合、合計所得が274万円以上あれば児童扶養手当は不支給です。
特別児童扶養手当
特別児童扶養手当は、20歳未満の子どもを対象に国が支給している手当です。
所得制限はありますが、支給対象者に該当すると受けられます。
支給条件は以下のとおりです。
・日常生活で著しい制限を受けている
・精神障害があって精神発達に遅れが生じている
・身体障害があり、長期間にわたる安静が必要な状態や症状がある
対象児童は障害程度認定基準1級、2級に該当する子どもで、それを看護する親が手当てを受けられます。
障がいの度合いで支給金額も変わってきます。
母子家庭の医療費助成制度
母子家庭または父子家庭を対象に、保護者や子どもが病院などで診察を受けた際に、健康保険の自己負担額分を住んでいる市区町村が助成してくれる制度です。
助成制度の内容は市区町村によって異なりますが、支給対象者は0歳~18歳に達して最初の3月31日までの子どもがいる家庭です。
しかし、医療費助成金制度には所得制限があり、限度額を超えていると制度は利用できません。
所得制限に関しても各自治体によって内容が異なる場合があるので、住んでいる自治体への確認が必要です。
児童育成手当
児童育成手当は、18歳までの子どもを不要する母子家庭を対象にしたものです。
児童1人につき、月額13,500円が支給されるものです。
所得制限があり、支給対象は各市町村での確認がおすすめです。
申請先も市区町村なので、申請時に詳しく聞いておきましょう。
まとめ
今回は、シングルマザーが利用できる支援制度を中心に解説してきました。
シングルマザーは増加傾向にあり、収入事情や子育てに関しての悩みや事情を抱えていることも少なくありません。
さらに、収入がないことから引っ越したくても引っ越しできない、家賃を払い続けないといけないなどのプレッシャーに押しつぶされる方もいるかもしれません。
このような悩みを抱えているなら、家賃補助制度を活用して快適な生活空間を見つけてみましょう。
日本では、家賃以外にも母子家庭や父子家庭向けの制度を設けています。
該当するものを申請して、豊かな生活が送れるきっかけを探してみてください。