固定資産税は、不動産を保有している人が毎年支払わなければいけない税金です。
この税金は、ただ土地や建物を保有しているだけで納税の義務が発生します。
毎年4~5月頃に市役所から通知が来て、6月、9月、12月、2月の4回に分けて支払いを行います。
今回は、そんな固定資産税について徹底的に解説していきます。
不動産を相続などで手にしたものの、固定資産税についてよくわからない方は必見です。
Contents
そもそも固定資産税とは?
固定資産税は、保有している土地に課せられる税金のことです。
土地や家屋にかかる税金であることは何となく理解されている方も多いでしょう。
しかし、それ以外にも「償却資産」と呼ばれる事業用資産も対象になることを忘れてはいけません。
まずは、固定資産税の基本となる部分から解説していきましょう。
土地と家屋
土地には、田や畑、牧場、山林などが該当します。
建物に該当するのは、住宅や店舗、工場、倉庫などです。
その中で課税対象となるのは、毎年1月1日の時点で固定資産課税代用に登録されている固定資産になります。
固定資産の価格を考慮し、不動産の持ち主が支払うべき税額が算出されるのです。
課税するのは、その土地や建物がある市区町村です。
ただし東京23区の場合は、特例で東京都が課税することになっています。
償却資産
償却資産は、土地や家屋以外の資産です。
会社で使っているパソコンやコピー機、その他の備品など時間が経過すると価値が下がっていくものが当てはまります。
製造のために使う機器や医療機器、航空機、船舶なども償却資産に分類されます。
ただし、償却資産に含まれないものもあるので覚えておきましょう。
例えば自動車税の対象となっている自動車、特許権などの無形固定資産といったものです。
償却資産に関しては、毎年1月1日の時点で保有している資産内容を1月31日までに所在する市区町村役場(東京23区の場合は都税事務所)に申告すると課税されるという仕組みです。
申告する内容は、取得した年月や取得時の価格、耐用年数などがあります。
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固定資産税の計算方法について
固定資産税を算出するには、計算方法を確認しておく必要があります。
続いては、固定資産税の計算方法と固定資産税評価額について解説していきます。
固定資産税の計算方法
固定資産税を決める基準となるのは、固定資産税評価額です。
「固定資産税評価額×1.4%」という計算式を用いると固定資産税の金額を算出できます。
また、都市計画税や不動産所得税、登録免許税も、固定資産税評価額を基準として決定されるので、重要な要素だと言えるでしょう。
自分自身が保有する不動産の固定資産税評価額は、税務署から送られてくる納税通知書に同封されている課税明細書で確認できます。
固定資産税評価額からは、固定資産税やその他の税額が確認できるだけではなく、購入予定のマイホームの住居費がいくらか、売却する際の相場はどのくらいか、といった点もチェックできます。
土地の評価額を70%で割ることにより、実勢価格と呼ばれる市場にける取引相場を試算することも可能です。
ただし、特例や軽減措置が適用になっている場合もあるので、必ずしもその数字が相場に近いと言い切れない可能性もあります。
固定資産税評価額はどう決まる?
固定資産税を決める際の基準となる固定資産税評価額がどのように決定されるのか気になる方もいるでしょう。
次は、固定資産税評価額を決める不動産の条件などについてご紹介します。
・固定資産評価基準に基づいて決定する
固定資産税評価額は固定資産評価基準に基づいて決定されます。
固定資産評価基準というのは、総務省によって定められた土地や家屋を評価する際の基本となる指標です。
その指標を使い、それぞれの市区町村が個別に固定資産税評価額を決めていくという仕組みになっています。
土地と家屋は、別々に評価されます。
同じ床面積だったとしても、建物の条件によって評価額が変動する場合もあることを知っておきましょう。
建物を建てる際のコストが高くなるほど、評価額は高くなる傾向にある点も理解しておくことが大切です。
固定資産税評価額は、3年に1回というスパンで見直しが行われます。
そのため、3年ごとに支払うべき税額が変わる可能性があるのです。
・固定資産税評価額が決まるまでの流れ
固定資産税評価額が決まるまでの流れは、土地と家屋によって異なります。
土地の場合は“標準宅地”と呼ばれる区域ごとに標準となる宅地を選定し、その宅地が売買された価格に基づいて固定資産税路線価が決定されます。
その路線価を基準として、宅地に評点数を付けていきます。
評点数というのは標準宅地との差を明確化するためのものです。
評点数1点につき市町村が決めた価格をかけることにより、土地の評価額が決定するという流れです。
家屋の場合は建築素材や構造、築年数、用途などを考慮して再建築費評価点数を計算します。
再建築費評価点数は、再建築費評価基準表に基づいて付けられる点数です。
それぞれの市町村では、基準表に基づいて標準的な家屋の基準とどれほど違いがあるか確認し、数値化していきます。
鉄筋コンクリート造の場合や築年数が経過している場合など、様々な条件によって税金が増減します。
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固定資産税を支払う時期と支払い方法について
固定資産税は、決められた時期に支払わなければいけないものです。
続いては、固定資産税を支払うタイミングや方法について解説します。
支払う時期はいつ?
固定資産税を支払う時期は、基本的に6月、9月、12月、2月の4回です。
その年の1月1日時点で不動産を保有している人に課税される仕組みです。
毎年4~5月に登録してある住所に納税通知書が送られてきます。
納税の期限に関しては、納税通知書に納期限と表記されているので確認してみてください。
支払い方法は?
固定資産税は現金だけでなく、様々な支払い方法にも対応しています。
次に支払い方法も確認しておきましょう。
・窓口にて現金払いする
窓口で現金払いするというケースは比較的多く採用される方法です。
市区町村の税事務所やコンビニ、郵便局などの金融機関で支払いができます。
窓口が開いている時間ならいつでも手続きができるので、利用されるケースも比較的多いです。
コンビニで現金払いをする場合は、バーコード付きの納付書しか受け付けてもらえません。
しかし、バーコード付きの納付書であれば24時間いつでも支払いができるというのはコンビニを利用する大きなメリットだと言えます。
また、領収書や受領書は窓口以外の支払いだと発行されません。
領収書や受領書が必要な場合は窓口で現金払いする方法を選択することになります。
・口座振替
窓口まで足を運ぶ時間がない、納付期限を忘れてしまう可能性があるといった場合は、口座振替がおすすめです。
支払い口座をあらかじめ設定しておくと、時期が来たら自動で引き落とししてくれます。
口座振替を設定したいのであれば、納付書と同封されている口座振替依頼書または金融機関の市税等預金口座振替依頼書を提出してください。
送付されてくる書類の中に口座振替の手続き方法が詳しく書いてあるので確認してみましょう。
口座振替なら引き落とし時に決済手数料が発生することもありません。
口座の残高が不足していない限り、延滞金が発生するリスクなども回避しやすいです。
・ペイジー
インターネットバンキングやATMを活用すれば、銀行などに足を運ぶ手間も省けます。
ペイジーの支払いに対応しているのは、対応のATM、インターネットバンキング、モバイルバンキングです。
決済手数料も発生しないので、メリットが大きい方法だと言えるでしょう。
ただし、インターネットバンキングとモバイルバンキングの場合はあらかじめ申請をしなければいけないという点に注意が必要です。
ペイジーで固定資産税を支払う時は、収納機関番号、納付番号、確認番号、納付区分を入力します。
必要な情報はすべて納付書に記載されているので、手元に用意しておくとスムーズです。
・クレジットカード
クレジットカードで固定資産税を支払える市区町村は増えつつあります。
市区町村の専用WEBサイトやYahoo!公金支払いサイトから手続きが可能です。
ただし、クレジットカードは対応可能な機関が異なるという点に注意が必要です。
窓口で支払う場合は、現金払いに限定されているのでコンビニなどではクレジットカードを使って支払うことができません。
東京都のケースを例に挙げると、「都税クレジットカードお支払いサイト」を利用することになります。
クレジットカード会社が定めたポイントは受け取れますが、決済手数料も発生してしまいます。
Yahoo!公金支払いサイトを利用する場合は、納付番号と確認番号を入力すれば手続きができます。
こちらも決済手数料が発生するため、あらかじめ手数料がいくらになるのか確認しておきましょう。
支払い期限を過ぎたらどうなる?
固定資産税を支払わなければいけないとわかっていながら、うっかりしていて支払い期限を過ぎてしまうこともあるでしょう。
次に、万が一支払い期限を過ぎてしまった場合にどうなってしまうのか解説します。
納付期限を過ぎると、最大で14.6%の延滞金が発生します。
遅れていることに気が付いたらできるだけ早く支払うようにしましょう。
期限が過ぎてしまうと手元にある納付書を使っても、コンビニなどで支払いができなくなります。
なぜなら延滞金が発生しているからです。
支払うには市区町村役場の窓口に足を運ぶか、固定資産税課などに問い合わせて再度振込用紙を送ってもらうことになります。
相続が発生した際も注意が必要です。
被相続人の口座が凍結されたことが原因で、固定資産税が支払えていなかったというケースもあります。
口座が凍結される前に納税者変更手続きなどを行っておきましょう。
支払いをせずに放置してしまうと、不動産や預貯金を差し押さえられてしまう恐れもあります。
市役所などは即差し押さえができる権利を持っているため、面倒でも放置しないようにしてください。
万が一滞納してしまった時はどうすべき?
何らかの理由で滞納してしまうこともないとは言い切れません。
もしも固定資産税を滞納してしまったらどうすれば良いのでしょうか?
滞納してしまった時の対処法についても理解を深めておくことが大切です。
・住んでいる自治体の窓口に相談する
固定資産税を滞納した、または滞納する可能性が高い場合、まずは自分だけで悩まず誰かに相談することが大切です。
住んでいる自治体の窓口に相談することで、どのような対策を取るべきか親身に考えてくれます。
滞納分をすぐに納税することが難しいケースでは、分納や徴収猶予、換価の猶予といった方法を取り入れます。
分納は徴収担当の職員と話し合いを行い、分納計画を立てる方法です。
一度にまとまったお金を支払わずに済むというメリットを得られますが、延滞金の優遇措置はありません。
徴収猶予は、災害や盗難、病気、怪我などの特殊な事情により、支払いができなくなってしまった時に利用できます。
1年間の猶予を受けられるという仕組みです。
徴収猶予を利用した場合、延滞金の一部または全額を免除してもらえるケースもあります。
猶予期間中は財産の差し押さえも行われません。
換価の猶予は、納税者の財産を競売にかけると生活の維持が難しくなってしまう場合に利用できる仕組みで、1年間の猶予が受けられます。
早めに相談することで、このような対処法を講じられる可能性が高くなるでしょう。
そのため、支払いが難しくなりそうだと感じたら、すぐにでも市区町村役場に足を運んでみてください。
・誠実な対応や資金計画を大切にしよう
保有している不動産にかかる固定資産税を滞納してしまった時は、誠実な対応を取ることが鉄則です。
納税する意思があると職員に示すことを忘れないようにしましょう。
放置せずに早く相談すれば、前述したような方法で負担を軽減できる可能性が高くなります。
また、普段から税金などを滞納しないようにするという意識も大切です。
不動産を購入する際は、固定資産税も含めた資金計画を考えるようにするのがおすすめです。
固定資産税に限らず、住宅ローンやマンションの場合は管理費など継続して支払うべきコストがあります。
それらは前もってわかっているものなので、支払いのシミュレーションをしておくと良いでしょう。
余裕のある資金計画を立てておけば、滞納することもなくなります。
お金が足りなくて困ってしまうのは自分なので、資金計画は綿密に練るようにしてください。
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マンションと一戸建て、固定資産税にはどのような違いが?
購入価格に対し、土地・建物の比率が異なるマンションと一戸建てでは、かかる固定資産税が異なります。
マンションと一戸建てでは、固定資産税はどれくらい違ってくるのでしょうか?
続いて、マンションと一戸建てにかかる固定資産税の違いについて解説していきます。
マンションの固定資産税について
マンションの固定資産税は、一戸建てよりも高い傾向にあります。
なぜなら、マンションの土地の所有区分は「敷地面積÷戸数」が1人あたりの土地面積となっているためです。
住宅用の土地の場合、固定資産税に「住宅用地の特例」が適用されます。
この軽減税率による恩恵は、土地の面積が大きい方が恩恵も手厚くなるようになっています。
しかし、マンションは1人あたりに換算すると土地面積が小さくなってしまうため、一戸建てほど軽減税率の恩恵は受けられません。
土地よりも建物にかかる金額の方が占める割合が大きくなるからです。
また、マンションは一戸建てよりも資産価値が下がりにくい建物であることも要因の一つに挙げられます。
一戸建てより固定資産税の評価額が低くなりにくいため、マンションの方が固定資産税もかかってしまうのです。
この2点が要因となり、一戸建てよりもマンションの方が固定資産税は高くなりがちです。
なお、中古マンションの場合は条件が同じであれば新築よりも中古の方が固定資産税も安くなります。
これは、固定資産税の評価額が下がることが要因です。
固定資産評価額は築年数が経過しているほど経年減点補正率が下がるようになっており、築年数が古い中古マンションほど評価額は低くなります。
ただし、建物の評価額は20%の下限があるので、限度があることを忘れないようにしましょう。
一戸建ての固定資産税について
一戸建ての固定資産税は、マンションよりも安い傾向にあります。
一戸建ては土地が広いので「住宅用地の特例」の恩恵を手厚く受けられるからです。
また、一戸建てはマンションよりも資産価値が下がりやすく、固定資産税の評価額が低くなりやすいです。
このことから、一戸建ては固定資産税がマンションよりも安くなるケースも多いです。
中古の一戸建ての場合は、新築の一戸建てよりもさらに固定資産税が安くなります。
中古マンション同様に、固定資産税評価額が下がることが理由です。
どのくらいの築年数が経っているのかによって、経年減点補正率が変わります。
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マンションの固定資産税はいくらになる?
それでは、マンションの固定資産税はいくらかかるのか、実際にシミュレーションしてみましょう。
新築・中古マンションの築年数別にかかる固定資産税の目安を紹介します。
今回は、都内の新築4,000万円のマンションで固定資産評価額を相場価格でシミュレーションするので、参考にしてみてください。
なお、お住まいの地域によって固定資産税の相場価格や軽減税率補正率は異なるので注意が必要です。
新築マンションの場合
まず始めに、新築マンションの場合から見ていきましょう。
新築マンションの固定資産税は、以下のように計算します。
土地:2,000万円(土地の固定資産評価額)×1.4%×1/6(小規模住宅用地の軽減措置)=46,600円
建物:1,000万円(建物の固定資産評価額)×1.4%×1/2(固定資産税の軽減措置)=70,000円
土地が46,600円、建物が70,000円で合計の固定資産納税額は116,600円となります。
築6年の中古マンションの場合
次に築6年の中古マンションの場合です。
土地:2,000万円(土地の固定資産評価額)×1.4%×1/6(小規模住宅用地の軽減措置)=46,600円
建物:1,000万円(建物の固定資産評価額)×0.8335%×1.4%=116,600円
土地が変わらず46,600円ですが、建物は軽減措置がなくなって経年減価補正率が変わるため、新築時よりも上がって116,600円です。
合計の固定資産納税額は163,200円となります。
築10年の中古マンションの場合
築10年の中古マンションの場合も見ていきましょう。
土地:2,000万円(土地の固定資産評価額)×1.4%×1/6(小規模住宅用地の軽減措置)=46,600円
建物:1,000万円(建物の固定資産評価額)×0.7397×1.4%=103,500円
土地が46,600円、建物は経年減価補正率が変わって103,500円です。
合計の固定資産納税額は150,100円となります。
築20年の中古マンションの場合
土地:2,000万円(土地の固定資産評価額)×1.4%×1/6(小規模住宅用地の軽減措置)=46,600円
建物:1,000万円(建物の固定資産評価額)×0.5054×1.4%=70.700円
土地が46,600円、建物は経年減価補正率が変わって70,700円で合計の固定資産納税額は117,300円です。
このように、築年数に応じて建物の固定資産税が大きく変わります。
固定資産税の軽減措置が適用されている間は節税できますが、築10年のタイミングで新築時よりも固定資産税が高くなるので、注意しましょう。
INA&Associates Inc.は、不動産、IT、投資などにおける専門性と技術を活かし、「不動産」×「IT」を実現するために発生する、複雑な事柄に真摯に向き合い、”不動産をもっと分かりやすく。住まいを探されている方にとってもっと使いやすく。取引をもっとスムーズに。” 不動産×ITで独自の価値をお客様に提供することを目指しています。
課税ミスに注意することが重要に!
固定資産税を支払う際、固定資産税が間違って請求されていないかを確認する人はあまりいません。
しかし、固定資産税の計算は人間が行っているため、確認不足や記載ミスから固定資産税が誤って請求されることもあります。
そのため、固定資産税の課税ミスに注意しなくてはなりません。
気付いたら毎年多めに固定資産税を支払っていたことにならないよう気を付けましょう。
ここからはどのようなミスに注意すべきなのか、注意事項を解説します。
また、私道は申告しないと固定資産税が課される仕組みになっているため、ミスではありません。
所有地に私道がある場合には、申告することで固定資産税が非課税となるので、しっかり申告しましょう。
土地の課税ミス
土地は、固定資産評価基準により評価されます。
最初に対象の土地の相場を決め、その土地の形状や間口の広さ・高低差などからプラス・マイナスを評価していきます。
そして、時価下落の影響を考慮した上で固定資産税評価額が決まるようになっているのです。
「家の評価額が周辺の住宅より明らかに高い」といった場合には、固定資産税の「縦覧」制度を利用しましょう。
住まいがある市区町村により縦覧期間が異なりますが、毎年4月1日~第一期納税期間まで制度を利用できるようになっています。
固定資産台帳を確認し、同じ区内の同条件の土地評価額を見比べてみてください。
固定資産台帳に誤りがあったとしても、指摘をしないと毎年そのままの固定資産税が請求されてしまいます。
そのため、固定資産台帳に誤りがあった場合は税務係の方に申告をしてください。
誤りが確認された場合、余計に支払った固定資産税が5年前まで遡って還付されます。
建物の課税ミス
建物も、土地と同様に固定資産評価基準により評価されます。
対象の家と同じような家を建築し直した場合に必要となる建築費用を計算し、「再建築価額」を決めます。
この再建築価額は、その家の構造や築年数を考慮した上で計算をするものです。
次に、再建築価額に経年減点補正率をかけて建物の評価額の減価を行います。
建物と土地はどちらも3年ごとに評価額が見直されるため、最後に3年前の評価額と比較して安い方の価格で建物の評価額が据え置きされるのです。
土地では価格が見直された場合に、評価額が上がることもあります。
しかし、建物では価格が見直されて評価額が安くなることはないので、固定資産税が高くなっている場合には建物の課税ミスを疑いましょう。
条件を満たしていれば新築戸建てで3年、新築マンションで5年の固定資産税の軽減措置が受けられるのでぜひ覚えておいてください。
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固定資産税を節税するためのコツも把握しておこう
マンションや一戸建てを購入すると毎年固定資産税がかかりますが、できることなら少しでも固定資産税を安く抑えたいものでしょう。
固定資産税を節税するためには、どうしたら良いのでしょうか?
マンション・一戸建ての固定資産税を節税するためのコツをいくつかご紹介します。
「ちょっとでも節税したい」という方は、参考にしてみてください。
分筆する
1つ目の固定資産税の節税のコツは、分筆です。
一筆(1枚の登記簿)から土地を分けることを「分筆」と言い、分筆することで固定資産評価額を下げられます。
大きい土地が一筆の場合に有効な方法で、分筆することで非課税である道路を作ったり利便性の低い土地の固定資産税評価額を下げられたりします。
しかし、この方法で節税する場合には、登記費用や測量費用が発生する点に注意しなければなりません。
登記費用や測量費用がかかっても、その分の固定資産税を安くできるならおすすめの方法です。
非課税となる固定資産を申告する
2つ目の固定資産税の節税のコツは、非課税となる固定資産を申告することです。
非課税となる固定資産の代表例を挙げると、「私道」があります。
一定の条件を満たす場合に私道と認められ、私道は非課税となります。
しかし、私道は申告しないと固定資産税がかかってしまいます。
申告することで非課税となるため、土地に私道がある場合には申告しておきましょう。
一戸建ての購入時に私道の有無を確認しておくと、申告し忘れる心配も少なくなります。
また、「公園」も非課税となる固定資産税に含まれます。
そのため、マンションの敷地の一部に公園を作り、みんなが利用できるよう開放していれば節税することが可能です。
私道や公園がある場合には、申告して固定資産税がかからないようにしましょう。
間違いがないかチェックする
3つ目の固定資産税の節税のコツは、固定資産税に間違いがないかチェックすることです。
「本当に固定資産評価額が正しいのか」や「余計な土地が固定資産に含まれていないのか」などを確認したい時に有効なのが、固定資産台帳です。
固定資産台帳を確認することで、間違って評価されていないか間違った課税がされていないのか知ることができます。
固定資産台帳に誤りがあったとしても、指摘をしないと毎年そのままの固定資産税が請求されてしまいます。
そのため、固定資産台帳に誤りがあった場合は税務係の方に申告してください。
誤りが確認された場合、余計に支払った固定資産税が5年前まで遡って還付されます。
また、土地を売りに出さずに代々引き継いでいるような場合、登記簿に記載されている面積と実際の面積に違いが生じることもあります。
その場合、登記簿に記載されている面積ではなく実際の面積が正しいと判断され、その面積で固定資産税が課されることを覚えておきましょう。
実測値に直すことで固定資産税が上がってしまう場合もありますが、下がる可能性もあるため固定資産台帳を確認してみてください。
小規模住宅用地の特例を活用する
4つ目の固定資産税の節税のコツは、小規模住宅用地の特例を活用することです。
この特例では、住宅用の土地において一戸あたり200平米までなら固定資産税評価額が1/6に軽減されるものとなっています。
小規模住宅用地の面積を超えていても、住宅用地なら固定資産税が1/3となり、大きく節税ができます。
その他にも、小規模住宅用地なら都市計画税が1/3、それ以外の住宅用地なら2/3に軽減可能です。
長期優良住宅を建てる
5つ目の固定資産税の節税のコツは、長期優良住宅を建てることです。
新築一戸建ての場合、通常は3年間固定資産税が固定資産税軽減措置により1/2に減額されます。
しかし、長期優良住宅なら5年間軽減措置が適用されるのです。
マンションの場合は、通常は5年間固定資産税が固定資産税軽減措置により1/2に減額されますが、7年に延長されます。
長期優良住宅を建てることで、2年間固定資産税が半分に節税できるのです。
その他にも、耐震改修やバリアフリー改修を行うことで軽減措置を受けることが可能です。
リフォームを検討している人は、長期優良住宅にリフォームして固定資産税の節税するのも良いでしょう。
まとめ
固定資産税とは、保有している土地に課せられる税金のことを指します。
その他にも、償却資産にも固定資産税が発生します。
一戸建てやマンションを購入すると毎年この固定資産税を支払わなければなりません。
マンションと一戸建てではかかる固定資産税に違いがあり、マンションよりも一戸建ての方が固定資産税を安く抑えられる傾向にあります。
毎年10万円近く固定資産税を支払わなければならないため、今回ご紹介した節税のコツを取り入れ、なるべく固定資産税を安く抑えましょう。