バランス釜と聞いて、どのようなものかイメージできる方はどのくらいいるでしょうか?
最近はあまり見かけることがないため、ピンと来ない方も少なくないでしょう。
しかし、古いアパートでは今でもバランス釜を使用している物件も見られます。
今回は、バランス釜の説明や交換などのタイミング、費用、業者選びのポイントなどについて解説していきます。
バランス釜の交換などで悩んでいる方はぜひ今回の記事を参考にしてみてください。
Contents
バランス釜とは
バランス釜は、浴槽の横に設置されている給湯器でお湯を沸かすという仕組みになっているお風呂です。
高度経済成長期の頃に首都圏の団地を中心に設置され、一般家庭にも広まっていきましたが、現在ではほとんど見かけなくなりました。
まずは、バランス釜がどのようなものか解説していきます。
バランス釜の種類
バランス釜には主に3つの種類があります。
・密閉式
密閉式は屋外から給気し、屋外に排気するという仕組みのバランス釜です。
自然吸排気のBF式・バランス式風呂釜、強制給排気のFF式風呂釜の2つに分けられます。
BF式は、浴室に給湯器を設置します。
そして、お風呂の壁に穴を開けて給湯器の一部を外に出すため、外から見るとお風呂の壁に四角い穴が空いていて、機会が出ている状態になっているのです。
FF式の場合、シャワーを利用できたり、リモコンを使った温度設定ができたりするため、従来のバランス釜と比較すると利便性が高くなっています。
給湯器はお風呂の中にあり、煙突がついています。
そしてその煙突が少しだけ外に出ているという形状です。
・屋外設置タイプ
屋外設置タイプは、屋外に置かれた本体から直接給排気するという仕組みのバランス釜です。
RF式と呼ばれる場合もあります。
排気筒が不要となっていて、効率的に運転できます。
沸き上げブザーやタイマー搭載のリモコンが付属しているのも、屋外設置タイプならではの特徴です。
屋外設置タイプには、壁掛け型と据え置き方があります。
・半密閉式
半密閉式は、室内から給気し、屋外へ排気するという仕組みのバランス釜です。
強制排気するFE式と自然排気のCF式の2種類があります。
いずれも屋内の空気を燃焼に使用するので、換気口が必要となります。
FE式は煙突が外に出ていますが、下向きになっているという点が特徴的です。
CF式は、天候によっては排気が逆流してしまい、一酸化炭素中毒などのリスクが高いです。
そのため、CF式を使用している場合は他のタイプに交換するのが無難だと言えるでしょう。
CF式も煙突がついていて、その煙突は軒先まで突き出ています。
仕組み
バランス釜には、浴槽の横に設置されている給湯器に給気口と排気口があります。
給気口から空気を取り込んでガスを燃焼させることでお湯を沸かし、燃焼時に発生した空気を排気口から外に出すという仕組みになっています。
浴槽にも2つ穴があり、そこから給湯器につながるパイプが伸びているのです。
下の穴から浴槽の水を吸い込んで給湯器で温め、上の穴から給湯器で温めたお湯を浴槽に戻します。
これを繰り返すことにより、お湯を沸かしています。
バランス釜の使い方
複雑な仕組みだと感じてしまうバランス釜ですが、操作に慣れてしまえばそこまで面倒だと感じることはありません。
ガスを使うので安全性には細心の注意を払う必要がありますが、基本を理解していれば大きなトラブルにつながる可能性は低いと考えられます。
バランス釜でお湯を沸かすのは、まず浴槽に水を貯め、ガスの元栓を開きます。
その後、ホースの位置に対してレバーを縦にし、つまみを「口火」に合わせて点火します。
つまみは「止」の位置にあるため、押さえながら位置を合わせるようにしましょう。
「チチチチチ」という音がして「口火」のランプが点滅し着火したら、つまみを「給湯・シャワー」に合わせてください。
点火が上手くできていないとガス漏れが発生してしまいます。
点火していることを確認するランプがついていない時は、点火窓から炎を確認しましょう。
また、使い終わるたびにガスの元栓を締めることも忘れてはいけないポイントです。
ガス漏れを防ぐためにも習慣化する必要があります。
減少している理由
バランス釜は、減少傾向にあり、現在ではほとんど見かけることがありません。
減少しているのはなぜなのでしょうか?
バランス釜が減少している理由に、以下の3つが考えられます。
・湯船の横に設置しなければいけないからスペースを圧迫してしまう
・給湯性が低いので追い焚きに時間がかかったり、シャワーのお湯の水圧が弱かったりする
・操作が複雑なので点火不良や空焚きなどのトラブルの頻度が高い
利便性や安全性が高い給湯設備が増えているため、あえてバランス釜を使い続ける必要はないという状況になっています。
1983年に東京ガスによって開発された給排気用の穴を使った壁貫通型風呂給湯器が代替機として大きなヒットを果たしました。
壁貫通型風呂給湯器は、浴室内に設置されたリモコンを使って自動的に給湯できるようになったことがバランス釜の減少に起因していると考えられます。
バランス釜とは違って浴槽を大きくできるので、ゆったりとくつろげたり、簡単な操作で安定した温度のお湯を張れたりできるなど、使う方にとって嬉しいポイントです。
バブル真っただ中ということもあり、入れ替えの需要は非常に大きかったのです。
しかし、入れ替えに必要な電気工事が難しいといった理由から、公営住宅などはバランス釜のままとなっているケースが多くみられます。
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バランス釜を使用するメリット・デメリット
バランス釜は減りつつありますが、バランス釜ならではのメリットもあります。
そのため、バランス釜を使い続けているといったケースもあるでしょう。
しかしメリットがあれば必ずデメリットも存在します。
続いては、バランス釜を使用するメリット・デメリットについてご紹介します。
メリット
バランス釜の最大のメリットといえるのは、停電時でも使用できる製品があるという点です。
乾電池を使うタイプであれば、停電してしまっても問題なくお湯を沸かせます。
電気に頼るタイプとは違う大きなメリットだと言えるでしょう。
中にはリモコンで操作ができるバランス釜もあります。
そのようなバランス釜であれば、使い勝手が悪いと感じることはほとんどないと考えられます。
追い焚きができるのも、バランス釜もメリットです。
家族が順番にお風呂に入ると最後の方はぬるくなってしまう可能性が高いですが、追い焚きできれば問題ありません。
また、半身浴など長時間入浴する場合にも役立つ機能です。
さらに、シャワーだけでも使えるという点もメリットとして挙げられるポイントです。
風呂釜を設置せず、バランス釜だけ使えるので湯船につかる習慣がないといった方にも適しています。
バランス釜を導入している賃貸物件は、それ以外と比べると家賃も安めに設定されています。
そのため、浴槽の必要がなく、家賃の安い物件を探しているといった場合にも候補にあがるでしょう。
デメリット
バランス釜のデメリットには、浴槽が狭くなってしまうという点があります。
バランス釜の場合は浴槽の横に給湯器を設置しなければいけないためです。
給湯器は約30cmあるので、浴槽を小さくしないと浴室に収まらなくなってしまいます。
ゆったりとくつろげる浴槽が欲しいと感じている方にとって、物足りなさを感じる要因になりかねません。
またバランス釜は、バーナーの容量が小さく設計されています。
そのため、シャワーの水圧が弱くなってしまうのもデメリットとして挙げられるでしょう。
このデメリットは、シャワーヘッドを節水タイプに変えることで改善できると言われているので、気になる場合は試してみましょう。
バランス釜は外気の影響を受けやすい特性も持っているので、お湯の冷めやすさが不満だと感じてしまう方もいます。
保温性もそこまで期待できないため、特に冬場は気になりやすい問題です。
掃除のしにくさを感じてしまう場合もあります。
なぜならバランス釜は浴室に浴槽と給湯器は設置されていて、隙間に湿気が溜まりやすい構造になっているからです。
隙間の掃除は難しく、カビが生えやすくなってしまいます。
衛生的な環境を維持するためにも、定期的にプロに掃除を依頼するなどの工夫が必要になります。
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故障?バランス釜の故障原因
バランス釜も他の設備と同じように故障してしまうことがあります。
バランス釜が故障してしまう原因にはどのようなものがあるのか確認しておきましょう。
寿命
風呂釜の寿命は、長くて15年ほどです。
平均的な使用年数は、13年前後と言われています。
自然災害やトラブルに見舞われることがなければ、このくらいは使えると思っておいて良いでしょう。
しかし、経年劣化は避けられません。
長年使用することによって部品が劣化してしまい、点火しないなどの異常が発生しやすくなります。
水漏れ
浴槽の水を釜に取り込んでから沸かし、浴槽に戻すという仕組みになっているのがバランス釜です。
水が頻繁に行き来するので、水漏れは発生しやすいと言えます。
浴槽のすぐ横に給湯器が設置されているので、水漏れが起こってもなかなか気が付けないといったケースも少なくありません。
追い焚きが終わった時に水位が下がっていると感じる場合は、水漏れが起こっている可能性が高いと考えられます。
専門家に点検をしてもらうようにしましょう。
サビ・汚れ
風呂釜は水気にさらされているので、サビやすい環境でもあります。
また、湯垢などの汚れやカビなども付着しやすいです。
入浴剤を使うと風呂釜に不具合が生じる可能性も高くなってしまうので注意が必要になります。
使っている中で不具合を感じたり、異臭がするようになったりしたら、使うのをやめましょう。
専門家に相談して点検や交換などを検討するようにしてください。
電気系統トラブル
電気系統にトラブルが生じる場合もあります。
ガスでお湯を沸かすタイプのバランス釜もありますが、制御は電気系統が担っています。
司令塔となる電気系統が故障してしまうと、お湯の温度が一定にならないなどの不具合が生じるのです。
そのようなトラブルが発生した時は、コンセントを抜き差ししてみると直る可能性があります。
試してみても改善されない場合は電気系統に何らかのトラブルが発生しているので、点検や修理を依頼しましょう。
状況によっては交換をしなければいけない可能性もあります。
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交換の目安となるタイミングは?
バランス釜を使っている場合、寿命を迎えて不具合が生じるようになるなどの理由で交換を考える時期がやってきます。
ここからは、交換の目安となるタイミングについて解説していきます。
10年以上使用している
バランス釜は、10年以上使用していると不具合が生じやすくなります。
使い方によってはさらに長持ちする場合もありますし、それ以下でも故障してしまう場合があるでしょう。
平均的には10年以上使っているかどうかが目安となるので、そのような場合は交換を検討してみてください。
場合によっては交換よりもリフォームを選択した方が良いケースもあるので、どちらが適しているかしっかりと考えてから決めるようにしましょう。
点火しない
点火しなくなった場合、着火装置やガス電磁弁などに不具合が起こっている可能性が高いです。
電池を交換しても「カチカチ」という音がするだけで点火しない時は、制御盤や電源プラグにトラブルが起こっていると考えられます。
点火しなくなってしまった時に考えられるトラブルは色々ありますが、素人では原因を究明するのは困難です。
そのため、問題を解決したい場合にはプロの業者に相談するようにしましょう。
異臭・異音がする
異音や異臭がする場合も、交換を検討するタイミングとなります。
ガスの臭いや焦げ臭ささを感じるようになったら、すぐ使用を中止してください。
窓やドアを開けて換気することも忘れてはいけません。
換気扇や電気スイッチのオン・オフを行うと、小さい火花が飛び散って引火する恐れがあるためです。
また、着火レバーを回した時に爆発音や異常だと感じるほどの燃焼音がする場合は、熱交換器が故障している可能性が高いです。
このような異変に気が付いたら、早めに点検や修理を依頼してください。
お湯が沸かない
お湯が沸かなくなってしまったり、温度が低くなったりする場合は、水比例弁や温度センサー、電気系統のトラブルが原因となっていることが考えられます。
そのまま使い続けてしまうと、お湯が全く沸かせなくなるので早めの対処が必要です。
このような場合は、リフォームや交換をすることになります。
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交換とリフォーム、どっちが良い?
ユニットバスが多くなってきましたが、それでもバランス釜にしかないメリットもあります。
しかし、いざバランス釜が故障した際には、交換とリフォームどちらを選ぶべきでしょうか?
ユニットバスへのリフォームがベスト
バランス釜が古くなったり不具合が生じるようになってきたりした場合は、ユニットバスへのリフォームがおすすめです。
追い炊きができたり停電時でもお風呂に入れたりと、バランス釜にしかないメリットもありますが、バランス釜の故障を1つのきっかけと考えてリフォームするようにしましょう。
基本的にバランス釜は10年前後が寿命とされています。
ユニットバスならバランス釜と同じ追い炊き機能も搭載しているだけでなく、水圧も安定してきます。
また、ユニットバスの方が耐用年数も長く、入浴時の安全性も高まっています。
湯船の湯量を設定できたり、温度をボタン1つで調整できたりも可能ですが、自動でお湯を足すこともできるなど、入浴時の快適さが増す機能も向上しています。
そのため、バランス釜を交換すべきかリフォームが検討している場合は、リフォームがベストでしょう。
賃貸物件では選べない可能性も
バランス釜とユニットバスへのリフォームを検討している場合、せっかくだからユニットバスにしたいと思うかもしれません。
しかし、賃貸物件の場合は大家さんの意向が重視されます。
大家さんはバランス釜からバランス釜への交換を希望した場合、ユニットバスへ交換されないということです。
基本的に賃貸物件なのでバランス釜を設置したのは大家さんであり、故障の際の修理や交換に関しても大家さんが負担します。
大家さんに許可を取り実費でユニットバスへ交換したいなら、大家さんから許可を得なければできません。
さらに、退去時に原状回復として元の状態に戻す必要があります。
その際にユニットバスからバランス釜への交換費用を請求されてしまう可能性もあるでしょう。
浴槽の交換は時間のかかる工事になるので、同じ環境に住む他の住民にも迷惑をかけてしまうかもしれません。
賃貸物件では、大家さんの指示や意向に従うようにしなければならないということです。
ホールインワン給湯器とは
今までバランス釜が主流でしたが、時代の流れによってユニットバスへの交換が増えてきました。
また、バランス釜が減少したことで交換部品がないという事態も生じています。
そこで、ホールインワン給湯器への交換も増えてきました。
ホールインワン給湯器とはガス給湯器のことであり、壁貫通式給湯器とも呼ばれています。
団地などでバランス釜が使用されている場合、ホールインワン給湯器へ交換することもあるでしょう。
ホールインワン給湯器は、バランス釜用に開けられている壁の開口部に給湯器を埋め込むタイプです。
この方法により、バランス釜のあった部分に空間ができ、さらに大きな浴槽を設置することもできます。
ホールインワン給湯器の設置によって、比較的短期間の工事で交換できるだけでなく、費用も安価に済ませられます。
バランス釜の分だけ余裕ができるので、入浴時のリラックス度や満足度も高まるでしょう。
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バランス釜の交換・リフォームにかかる費用と工期
基本的なバランス釜の寿命は10年とされていますが、設置されている物件の設備は古いものが多く、10年以上交換されていない場合もあるでしょう。
もしバランス釜を交換もしくはリフォームする場合、どれくらいの費用や工期が必要なのでしょうか?
ここでは、いくつかのパターンごとの費用や工期について解説していきます。
新しいバランス釜に交換する場合
バランス釜からバランス釜への交換は、団地のような物件に多く見られます。
以前からバランス釜を設置していた場合は、バランス釜への交換も珍しくありません。
同じバランス釜でも、以前のバランス釜に比べると省エネであったり、湯垢が溜まりにくかったりするなどの改善されている部分も多いです。
またバランス釜からバランス釜への交換に関しては、費用も安くなっているため、工事費込み15万円程度で交換できます。
工事期間も1日以内でできる場合もあります。
特に築年数が経過している賃貸物件はバランス釜を使用しているところも多く、大家さんの意見でバランス釜からバランス釜への交換しか行っていない場合もあります。
ホールインワン給湯器に交換する場合
バランス釜の給排気専用の壁の穴に設置できるのがホールインワン給湯器です。
壁に開いている穴の中に給湯器を納めているので、バランス釜のあった部分も使えるようになります。
浴槽を大きいものに変えることができ、工事期間は1日程度で終了します。
工事費込みで約20万~25万円程度必要です。
ガスふろ給湯器に交換する場合
戸建住宅などに多いのが、ガスふろ給湯器です。
ガスふろ給湯器は、浴室の外側に給湯器を設置できる場所があれば交換できます。
給湯器を外に取り付けるため、浴室内に給湯器を置くスペースを設ける必要がありません。
また、配管についても給排気用の穴を利用できるため、大掛かりな工事になることもないでしょう。
ガスふろ給湯器には、お風呂も給湯できるだけでなく、追い炊きもボタン1つで操作できます。
そのため、バランス釜からガスふろ給湯器変更するとその使い勝手の良さに驚くかもしれません。
さらに値段はガスふろ給湯器へ変更したいという場合、工事費込みで約20万~30万円程度必要でしょう。
ユニットバスにリフォームする場合
予算を気にしないという方には、ユニットバスへのリフォームがおすすめです。
バランス釜を撤去してもらい、浴室全体をきれいにリフォームすることもできます。
バランス釜は浴室に設置してあるタイプなので、古い賃貸物件や団地では浴室がタイルという場合もあるでしょう。
ユニットバスへの交換によって、すべてが一体化することになります。
そのため、掃除のしやすさや水漏れの心配、浴室の温かさの維持などが期待できます。
外気による影響を受けにくいので、寒い季節もユニットバスで快適に入浴できるでしょう。
賃貸物件の場合、事前に許可をもらっておき、ユニットバスへの変更ができますが、必ず変更できるとは限りません。
しかし、交渉することが可能なのでバランス釜の故障のタイミングで確認してみましょう。
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修理・交換・リフォームの注意点
もし使っていたバランス釜が壊れてしまった場合、修理・交換・リフォームのどの方法を選択すべきでしょうか?
気を付けたい注意点についても紹介していきます。
賃貸物件なら大家さんに相談が必須
古くなったバランス釜で不具合が生じた際、賃貸物件であれば大家さんに相談してみましょう。
賃貸物件の場合、所有権は大家さんや管理会社となり、修理になるのかリフォームになるのかも大家さんもしくは管理会社の判断で決められるのです。
どの給湯設備になるかわかりませんが、決定権は大家さんなので最初に相談するのがベストでしょう。
修理するより交換が安い場合も
バランス釜の不具合は、火が付きにくい、温度が一定にならない、着火時にボンと音がする、異臭・異音があるなどの症状が出ます。
専門の業者に見てもらい、何が原因なのかを見つけることになりますが、この不具合が故障だった場合は交換する方が安いこともあります。
ちょっとした部品の交換だけで修理が可能な場合もありますが、寿命が近づいて多くの不具合が生じている場合は、トータルの修理費よりも交換ですべての不具合が解消できるのです。
そのため、寿命と修繕可能を鑑みて交換かどうかを検討してみましょう。
自分で修理・交換はNG
DIYが得意な方は、バランス釜の交換や修理くらい簡単にできると考えてしまうかもしれませんが、バランス釜の工事にはガス設備士やガス機器設置スペシャリストなどの資格が必要です。
特にガス設備士は国家資格であり、無資格で行うのはとても危険な行為です。
賃貸物件の場合では、設備などの不具合が多くて管理会社や大家さんなどが手配しなければならない、修理や交換費用がかかってしまうでしょう。
しかし、バランス釜はガス器具扱いになり、ガス可とう管接続工事監督者の資格が必要で、水などの影響を受けないように開口を塞ぐテクニックなども求められます。
安易なDIYで大きな不具合や事故が起こる可能性もあるので、絶対に自分で修理や交換はしないでください。
INA&Associates Inc.は、不動産、IT、投資などにおける専門性と技術を活かし、「不動産」×「IT」を実現するために発生する、複雑な事柄に真摯に向き合い、”不動産をもっと分かりやすく。住まいを探されている方にとってもっと使いやすく。取引をもっとスムーズに。” 不動産×ITで独自の価値をお客様に提供することを目指しています。
リフォーム業者の選び方
バランス釜の故障をきっかけにリフォームを検討した場合、どこに施工を依頼すべきか悩むことがあるでしょう。
次に、リフォーム業者の選び方について解説していきます。
専門資格保有者がいる
バランス釜の修繕やリフォームなどを検討している場合、どんな所に依頼すべきか、どこなら請け負ってくれるのかわからない場合もあるでしょう。
最初にチェックしたい項目は、専門資格を保有している方がいるかどうかです。
バランス釜などのリフォームを行うには、給湯器やガス、水道に関する機器の設置や交換ができる専門資格保有者でないとできない法律があります。
素人が勝手に修理してしまうと違法になる可能性があり、爆発やガス漏れなどのリスクがあります。
事故は周囲にも大きな被害を与えてしまうので、必ず以下の専門資格保有者がいる業者へ依頼しましょう。
【専門資格】
・液化石油ガス設備士(国家資格)
・ガス可とう管接続工事監督者
・ガス消費機器設置工事監督者
・ガス機器設置スペシャリスト
・給水装置工事主任技術者
・簡易内管施工士
・TES工事士
複数の業者を比較する
リフォーム業者を比較する場合は、何の作業でどれくらいなのかを比較するようにしましょう。
特にリフォームの場合は、費用の他に工期の目安も聞いておくと安心です。
例えば、バランス釜からホールインワン給湯器へのリフォームなら、浴室の壁に埋め込むタイプなのでバランス釜に比べて浴室や浴槽を広くできます。
さらに、バランス釜になかった温度調節やお湯張りなどがパネル操作できるのでバランス釜よりも利便性が高いです。
バランス釜で使用していた給気口や排気口をそのまま使用するので、新たにどこかに穴を開けることもありません。
バランス釜からホールインワン給湯器へのリフォーム費用は、風呂釜、浴槽、水栓金具、取り付け工事費で約32万~35万円程度が目安です。
もし、設置工事の会社で販売しているものを選べば、さらに安くなる可能性もあるので購入した場合を含めた内容を比較してみましょう。
また、複数の業者を比較する際に注意したいのがユニットバスへの交換になった場合です。
ユニットバスの場合は、バランス釜からホールインワン給湯器への交換のように簡単に工事ができません。
ユニットバスは、浴室の天井部分から床や壁、浴槽などのパーツを設置する場所で組み立てていきます。
さらに洗面台が付いているユニットバス、トイレを含めた3点セットのユニットバスもあり、どのタイプなのかで比較しましょう。
ユニットバスは最新タイプも多く、掃除のしやすさや気密性、断熱性も高いです。
バリアフリー設計やさらに高機能なものあります。
そのため、どのランクのユニットバスにすべきか、工期はどれくらいか、何点セットのユニットバスかを確認して比較しましょう。
ユニットバスへのリフォーム費用は約50万円~、工事費は約30万円~です。
無料見積もりを出してもらう
複数の業者を比較する場合は、無料の見積もりを出してもらった内容で決めてみましょう。
修理やリフォームなどの費用や対応に関しては、業者によって異なる部分も多いです。
相場以上の金額にする所もあれば、必要な資格を持たない業者、経験不足の業者もいます。
このような場合、正しい対応ができずに後からトラブルに発展することもあるでしょう。
しかし、無料の見積もりを出してもらうことで工事内容や工期以外に有資格者がいるか、金額は適正か、サービス内容はどうなっているかなどを把握できます。
工事前に複数社の見積もりを比べてみましょう。
まとめ
バランス釜は、団地などを中心に設置されていた給湯器です。
給気口と排気口があり、浴槽のお湯を吸い込んで温めてくれる仕組みです。
以前はバランス釜が主流でしたが、現在は減少傾向にあり、リフォームでユニットバスへ変わる住宅も増えています。
バランス釜には停電時もお湯を沸かせるなどのメリットもありますが、湯量の弱さや掃除のしにくさを感じやすく、寿命も約10年程度です。
そこで交換かリフォームか検討されるケースが多くなりますが、賃貸物件などではバランス釜からバランス釜への交換になる場合もあるでしょう。
現在、ユニットバスには多くの機能面があり、浴室を広く使えるようになっています。
自宅で浴槽を変更したい場合は工事前に複数社から見積もりをもらい、費用や工期、資格保有者がいるかどうかを比べてみましょう。