不動産業界では、様々な広告が活用されています。
その中でも「マイソク」は、不動産経営を円滑に進めるために欠かせないものとして多くの不動産会社が取り入れている広告です。
今回は、そんなマイソクの活用方法や入居希望につなげるためのポイントについて解説していきます。
入居者を獲得するための広告を有効活用するのに知っておくべき知識が詰まっているため、ぜひ目を通してみてください。
Contents
マイソクとは?由来と意味
まずは、マイソクがどのようなものか基本的な部分からご紹介していきます。
マイソクについて
マイソクは、不動産物件に関する情報(売買と賃貸の両方を含む)をひと目で確認できる図面資料です。
基本的には、1枚の紙に図面や室内の写真などのあらゆる情報が記載されています。
不動産会社同士で情報を伝達する際に使われています。
マイソクの意味
マイソクは、個人が不動産に関する情報を流通させるためにスタートした「毎日速報センター」という事業が元になってできたものです。
毎日速報センターを略して「マイソク」と呼ばれるようになりました。
毎日速報センターでは、元付けとなる業者から依頼を受け、不動産情報を印刷した図面を他の不動産会社に配布していました。
1973年に株式会社毎日速報センターとして法人化して事業を拡大させ、1985年には首都圏不動産情報管理センターの運営をスタートさせたのです。
1974年頃には、アットホーム株式会社が図面配布事業を全国展開させていました。
1991年に毎日速報センターとアットホームは業務提携を行い、1994年になると株式会社毎日速報センターは株式会社マイソクに社名を変更します。
アットホームがファクトシートのような資料をマイソクと呼ぶようになったきっかけは、現在でも明確にはわかっていません。
しかし、業務提携を行った頃からマイソクと呼ばれるようになったのではないかと考えられます。
INA&Associates Inc.は、不動産、IT、投資などにおける専門性と技術を活かし、「不動産」×「IT」を実現するために発生する、複雑な事柄に真摯に向き合い、”不動産をもっと分かりやすく。住まいを探されている方にとってもっと使いやすく。取引をもっとスムーズに。” 不動産×ITで独自の価値をお客様に提供することを目指しています。
マイソクのレイアウト
マイソクには、アピールポイントや図面・間取り写真、物件に関する情報、不動産会社・問い合わせなどの情報が記載されています。
続いては、マイソクのレイアウトについて詳しくみていきましょう。
アピールポイント
アピールポイントは、物件の魅力を伝えるための重要な要素になります。
魅力をしっかりと伝えられれば、入居を希望する人が増えやすくなるからです。
しかし、誇張表現や虚偽の記載をすることは法律で禁止されているため、正しい情報を魅力的に伝える努力をしなければいけません。
表示の規約に関しては、不動産公正取引協議会連合によって制定されている「不動産の表示に関する公正競争規約」を確認しておきましょう。
アピールポイントに記載されているのは、物件の写真(内部と外部)、物件までの地図、家賃、建物の名前、部屋番号、土地の形(寸法や方位)、建物の間取り、図面、商業施設や学校などへの距離、ランドマークとなりそうな施設までの距離などです。
周辺施設などのライフインフォメーションは、入居してからの生活をイメージするために重要です。
希望に合う部屋に出会うためには、周辺環境も細かくチェックしておきたいと考える人は少なくありません。
角部屋がいい、1階は避けたいなどのニーズもあるので、部屋に関する情報はできるだけ詳細に記載しましょう。
その他に、他の物件と差別化できそうなポイントがある場合は、あわせて記載される場合があります。
図面・間取り写真
アピールポイントの欄に図面や間取り図を配置している場合もありますが、不動産会社によっては別途詳しく記載しています。
外観の写真や間取り図は、物件を探している人が必ずチェックするポイントです。
そのため、写真などを上手く使って視覚的に情報を確認できるようにすることが大切になります。
設備に関しては、写真だとわかりにくい可能性があります。
そのため、どのような設備を完備している物件なのか、文字やアイコンで表示するケースが多いです。
物件に関する情報
マイソクには、アピールポイント以外にも細かい物件情報が記載されています。
不動産流通のプラットフォームとなっているアットホーム株式会社のファクトシートでは、不動産種別を賃貸居住用建物、賃貸事業用建物、 貸地、売地、売戸建、売マンション(区分所有)、売事業用建物(一括所有)、売事業用建物(区分所有)の8つに分けています。
不動産種別の他に、最寄り駅や建物の名称、間取り、最適用途(土地の場合)、価格、賃貸条件、物件の所在地、交通手段、面積、建物の概要、土地の権利関係、法令による制限、物件の現況、付帯設備、物件種別ごとに必要となる項目も記載されているのです。
物件種別ごとにテンプレートを作っておくと記載漏れの心配もありません。
アットホームに加盟している場合は、ファクトシートを活用すると簡単に作成できるのでおすすめです。
不動産会社によっては独自にマイソクを作成して、契約条件の中に共益費や各種手数料、駐車場代、雑費、敷金、礼金、更新料、契約期間などを細かく記載しているケースもあります。
また、独自にマイソクを作成している場合は、保証会社の加入料や火災保険の加入料、入居前の除菌費用、緊急対応費、鍵交換費などの初期費用を詳細に記載している場合もあるでしょう。
不動産会社・問い合わせなどの情報
マイソクには、不動産会社に関する情報も記載されます。
会社名や住所、連絡先、宅建業免許番号、取引様態、情報公開日が会社に関する情報に含まれます。
手数料に関しては、こちらに記載されているケースもあるので忘れずに確認しておきましょう。
担当者の携帯電話番号も記載されていると、問い合わせを直に受けられるため、スピーディーな対応が可能となります。
部屋探しをしている人はスピーディーな対応をしてくれる不動産会社を選びたいと考えています。
そのため、担当者と直にやりとりができるような体制を整えておくのは、重要だと言えるでしょう。
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マイソクはどのように活用される?
マイソクは、歴史が長い広告媒体であり、現在でも多くの不動産会社が取り入れています。
マイソクを活用することで、不動産仲介における実務を短時間化できるからです。
似ている物件を比べて条件に合うところを探す際にも役立ちます。
今でこそ、インターネットを活用したツールが増えていますが、そのような状況下でもマイソクは使われ続けているのです。
そんなマイソクの活用方法についてご紹介します。
物件探し
作成したマイソクをエリアごとに分けておくと、物件探しをしている人から問い合わせがあった時に探しやすくなります。
マイソクは自社の分だけではないので、数が増えてしまいます。
そのため、管理は難しくなってしまうでしょう。
しかし、古いものが残っていると情報が増えすぎて探すのも大変になってしまいます。
それではスピーディーな対応も難しくなるため、入居者が決まった物件の情報は破棄するなどの工夫が必要です。
店舗に掲示しておけば、物件探しのために来店した人の目に留まりやすくなります。
自社のマイソクであればそのままコピーして問題ありません。
しかし、他社のマイソクを掲示する場合は、帯の部分に書かれている不動産会社の情報を自社の情報に張り替えるという手間があるので注意が必要です。
物件資料
物件探しをしている人に提案する際の物件資料として活用することもできます。
ニーズに合いそうな物件をマイソクから選定し、コピーして提示するのです。
自社のマイソクはそのままコピーして提示可能です。
しかし他社のマイソクの場合は、店舗に掲示する時と同じように帯の部分に書かれている不動産会社の情報を自社の情報に張り替える必要があります。
チラシ
不動産情報に関するチラシが新聞に折り込まれているケースもあります。
新聞の折り込みチラシに使われているのもマイソクの情報です。
アットホームのファクトシートを活用した事例の中には、裏面にチラシを出している不動産会社が手掛ける他の物件を記載し、アピールしているところもあります。
表面だけではなく裏面も有効活用することで、効率的な営業活動につなげられるからです。
レインズに登録する
マイソクをスキャンして「.jpg」などの画像ファイルに変換すれば、レインズに物件登録する際にも活用できます。
図面を登録しておくと、他の不動産会社などが自由にダウンロードできます。
そのため、元付の業者が抱える手間を省けるようになるのです。
また、ダウンロードされた数をレインズの管理画面でチェックできるため、物件の注目度も把握できます。
レインズは、国土交通大臣から指定を受けた不動産流通機構が運営しているシステムなので、安心して使えるというメリットを享受できます。
会員になると、売りたい・貸したいなどのニーズに合わせて不動産に関する情報を登録できます。
多くの不動産会社が登録しているので、業界全体で買いたい・借りたいというニーズを持つ人を探せるようになるでしょう。
全国にあるレインズは、(公財)東日本不動産流通機構(東日本レインズ)、(公社)中部圏不動産流通機構(中部レインズ)、(公社)近畿圏不動産流通機構(近畿レインズ)、(公社)西日本不動産流通機構(西日本レインズ)の4つです。
それぞれがエリアごとに担当しています。
・東日本レインズ
北海道・青森県・岩手県・宮城県・秋田県・山形県・福島県・茨城県・栃木県・群馬県・埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県・新潟県・山梨県・長野県
・中部レインズ
富山県・石川県・福井県・岐阜県・静岡県・愛知県・三重県
・近畿レインズ
滋賀県・京都府・大阪府・兵庫県・奈良県・和歌山県
・西日本レインズ
鳥取県・島根県・岡山県・広島県・山口県・徳島県・香川県・愛媛県・高知県・福岡県・佐賀県・長崎県・熊本県・大分県・宮崎県・鹿児島県・沖縄県
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定期的にチェックしよう!マイソクは空室対策に有効
空室が発生すると、不動産会社や不動産投資家が得る収益は大幅に減ってしまいます。
空室が出てから新たな入居者が決まるまでに数ヶ月かかってしまえば、収益は停滞したままになるでしょう。
そのような状況を抜け出すためには、マイソクを定期的にチェックしておくのが大切です。
入居する物件を探している人は、最寄り駅や駅からの近さ、家賃、間取り、広さ、設備などをチェックし、選択肢を徐々に狭めていきます。
中には似たような物件が同じエリアにある場合もありますが、そのような時はマイソクに記載されている情報のクオリティが決定打となるのです。
マイソクをチェックした時の第一印象が良ければ、それだけ入居してもらえる可能性も高くなります。
また、情報が少ないとどのような物件かわからないため、買い手や借り手が見つかりにくくなります。
そのため、クオリティを維持できるようこまめにチェックし、ブラッシュアップしていきましょう。
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マイソクの良い例・悪い例
マイソクを作成する際には、目にした人が魅力的だと感じられるような内容を心掛ける必要があります。
より魅力を感じてもらうには、どのようなマイソクを作成すれば良いのか把握しておかなければいけません。
そこで続いては、マイソクの良い例と悪い例をご紹介します。
マイソクの良い例
マイソクの良い例からご紹介します。
良いマイソクというのは、目に留まりやすいものです。
物件の写真が明るくて鮮明だったり、物件の魅力となる部分がひと目でわかったりすると「この物件は良さそうだな」と感じてもらいやすくなります。
全体的な色遣いに統一感がある、レイアウトが綺麗に整っている、文字のサイズが統一されている、現地までのアクセスがしやすい、といった場合も魅力的だと思ってもらえるかもしれません。
マイソクの悪い例
マイソクの中には、物件探しをしている人の目に留まりにくいものもあります。
物件の写真がぼやけている・暗い・水平が取れていない、物件のアピールポイントがよくわからない、色や文字のサイズが統一されておらず見にくい、レイアウトが整っていない(縦書きと横書きが入り混じっているなど)、現地へのアクセスがわかりづらい、といったマイソクだと魅力的な物件に見えません。
必要な情報を盛り込むだけではなく、見やすさを重視して考えるようにしましょう。
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マイソクは自作しない方が良い?その理由は
マイソクは自身で作成することは可能なのでしょうか?
実際のところ「マイソクは自作しない方が良い」と言われており、不動産会社や管理会社が作成するのが一般的です。
ここでは、その理由について解説していきます。
構成・デザインが難しい
マイソクを作成する目的は、集客力を高めるためです。
そのため、物件情報や間取り図はもちろん、物件の写真や問い合わせ先など、盛り込むべき情報をわかりやすく構成・デザインしなければなりません。
レイアウトがスッキリしているか・物件の良さがしっかりアピールできているか・物件情報が一目見ただけでわかりやすいか・文字が読みやすいかなど、構成・デザインについて考慮すべき点がたくさんあります。
知識を持たずに自身で製作してしまうと、単調で魅力的に映らない可能性もあるため注意が必要です。
作成前に市場の情報を知っておくべき
アピールポイントは、物件によって大きく異なる部分です。
物件の良さは、駅からどれくらいの距離に位置しているかといった立地的要素をはじめ、マンションであれば階層、リフォーム物件であれば設備の充実度など、わかりやすく掲載する必要があります。
特に物件の周辺環境など立地的要素については、市場の情報を含めよく調べておかなければなりません。
市場の情報はその時その時で変わっていくため、自作することが難しいと言われています。
情報更新が必要
マイソクは、1つの物件の作成が終わればそれで完了ではありません。
不動産業界における市場の情報は目まぐるしく変わるため、定期的な情報更新が極めて重要です。
不動産事業者はあらかじめ更新の頻度を決めておき、その都度新しい情報を入手しマイソクを更新する必要があります。
毎回市場の情報を掴み、新しい情報に書き換えていくというのは簡単なことではありません。
こういった点も、自作が難しいと言われる理由です。
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不動産会社や管理会社に作成を依頼しよう
不動産のマイソクの作成には、入退去の度に写真を入れ替えたり募集条件の掲載をし直したりと、自身で行うには非常に手間がかかります。
実際に作成する時には、不動産会社や管理会社に依頼する方が多いですが、フォーマットやテンプレートを用いて自身で作成するという方法もあります。
フォーマットやテンプレートを使用する
不動産会社や管理会社等の多くでは、マイソクが簡単にできるツールを作成しているため、フォーマットやテンプレートのダウンロードが可能です。
一から自分で作成するのが難しくても、こうしたフォーマットやテンプレートなどを活用すれば、ポイントを踏まえて簡単に作ることができます。
特にテンプレートや素材などが豊富なので、一般的なレイアウトに沿って1つのソフトのみで完結できます。
顧客や仲介業者に見やすく、わかりやすい資料にするために、こうしたフォーマットやテンプレートを用いたマイソクを作成している不動産事業者も少なくありません。
マイソク作成を専門に行っている業者も
マイソクの作成そのものを依頼することはもちろん可能です。
マイソクを作るだけでなく、掲載や配布まで一貫して行ってくれるところもあります。
製作実績のある業者に依頼することで、必要な情報が適格に、より魅力的に盛り込まれたマイソクに仕上がります。
間取り図や地図を提示するだけなので、不動産経営を円滑に進めるべく取り入れている事業者も多いです。
また、物件価格の変更をはじめとする調整は入居者が決まるまでサポートしてくれるため、マイソクをその都度最新情報にする手間もなくなります。
ただ、注意したいのは広告宣伝活動の経費が仲介手数料に含まれているという点です。
営業活動を広告料として請求するという事例は実際にありますが、これは一般的に行わない特別な広告活動を行ったことで、売主が事前承認している場合のみ請求されるものです。
そのため、仲介手数料とは別に広告料を請求されることはありません。
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マイソク作成で注意したいこと
マイソクは、不動産会社のフォーマットやテンプレートで作成が可能ですが、ある程度の知識がない状態でマイソクを作成するのは、注意が必要です。
ここでは、マイソク作成で注意すべき点を4つご紹介しましょう。
入居希望者・仲介会社それぞれの視点を意識する
入居希望者・仲介会社のどちらだけを意識したマイソクになってしまうと、広告として不十分だと言えます。
まずは、入居希望者がマイソクを見て内見したいと思ってもらえるような内容にすることです。
内見が増えれば増えるほど、成約につながりやすくなるからです。
しかし、仲介会社はそんな入居希望者よりも先にマイソクに目を通し、自社の売り上げにつながるかを判断します。
ここで成約が難しいと判断されれば、当然掲載を断られてしまうでしょう。
担当者に確信を持ってもらうためにも、入居希望者はもちろん、仲介会社それぞれの視点を意識してマイソクを作成しなければなりません。
宅地建物取引業法に則る
宅地建物取引業法は、宅建業者は守らなければならない法律で、違反すれば罰則が科されます。
そのため、宅建業を行っているなら前提として宅地建物取引業法に則ったマイソクを作成しなければなりません。
物件の規模や所在などの情報について、事実と間違った表示をしたり、誤認させたりするような表示をしないことです。
例えば、過去に誰かが入居した物件であるにも関わらず、まだ綺麗な状態だからという理由で新築と謳いマイソクを作成するのは虚偽広告とみなされます。
また、売主や貸主・仲介・代理など各取引態様の明示義務があります。
これらのうちどれに該当するかをマイソクに記載し、入居希望者が現れた際にもきちんと明示しなければなりません。
広告開始時期にも注意が必要です。
仮に、建物の工事が完了する前にマイソクを作成し掲載すると、違反になる可能性があります。
基本的に、工事の開発許可や建築確認などが行われてからでなければ、マイソクを作成し集客することは禁止されています。
広告開始時期の制限に該当しないかどうかも、事前に確認しておきましょう。
宅建業ではなくても、この法に則って作成することで、後々トラブルを避けることにつながります。
景品表示法を守る
宅地建物取引業法と同様、景品表示法も必ず守らなければなりません。
景品表示法は、宅建業者に該当しない一般の方がマイソクを作成し集客する場合に適応されます。
つまり、広告を作って集客しようとする全ての方に当てはまる法律です。
景品表示法は、顧客向けの広告や販売における商品・サービス提供について規制を設けた法律となっています。
これに則ってマイソクを作るには、記載事項の表示や特定用語の表示が正しく記載できていること、そして禁止用語を使用していないことがポイントになります。
記載事項については、取引態様・物件の所在地・立地的要素・面積・形質・設備・施設・価格・賃料・写真・絵図など、マイソクに記載する事項について適切な表示を行うことです。
また、新築や新販売、DK・LDKなどの特定用語は、厳密に意味を定義付けされている言葉となっているため、合理的な根拠を保有・表示して初めて記載可能となります。
禁止用語は、完全・絶対・業界初・厳選・最高・格安・激安・完売などといった言葉です。
これらの用語もまた特定用語と同様、記載内容の根拠を示す資料等がなければ使用が禁止となっています。
マイソクの記載事項を誤ってしまうと、後々クレームやトラブルに発展したり、罰則を科されたりする可能性があるので注意しましょう。
空室が多いイメージを与えない
マイソクは、入居希望者や仲介会社などへ伝えたい情報に優先順位を付け、見やすくわかりやすいものにしなければなりません。
中には、見やすくしようと考えて同じ物件内の情報を一覧表にして記載しているケースがあります。
しかし、空室が多くなると、入居希望者も仲介会社も人気がないと判断され敬遠される場合があります。
同じ物件内の情報を一覧表にするのは簡単でわかりやすいというメリットもありますが、かえって空室が多いと受け取られてしまう恐れがあるのです。
空室が多いのであれば、代表的な部屋番号のみを記載するようにしましょう。
成約したばかりの部屋番号を掲載して目立たせるのも方法の1つです。
見やすく・わかりやすくしたいからと言って、ただ情報を一覧表にしたり情報を羅列したりするのではなく、売り込みたい情報のポイントを絞って明確に記載することが重要なのです。
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魅力的な情報を記載するには
マイソクは、不動産事業者にとっては集客を目的とした大切な広告手段です。
極論を言えば、法律に違反していなければ罰則もなく問題はありませんが、仲介会社に掲載され、入居希望者に紹介されなければ無意味なものになってしまいます。
では、魅力的な情報を記載するにはどうすれば良いのでしょうか?
ここでは、マイソクで集客力が格段にアップするポイントをご紹介します。
外観や内装の写真にこだわる
マイソクを見たほとんどの人は、まず写真に目が行きます。
目に付きやすいものだからこそ、外装や内装の写真にはこだわりましょう。
写真を見て、直感で入居を決める顧客も少なくありません。
立地や間取りがどんなに良くても、外観や内装が汚ければ「住みたい」とは思えないでしょう。
写真映えとまではいかなくても、たった数枚の写真なので、物件がより魅力的に見せられるよう、写真の撮り方も工夫することが大切です。
アピールポイントは明確に
売り込みたいポイントは、ただ情報を羅列するのではなく、明確に記載することが大切です。
例えば、単身向けの物件であれば周辺にあるコンビニやスーパーまでの距離を記載し、家族向けの物件であれば保育園までの距離や学校区・病院などを記載しましょう。
このように、物件の特徴や立地的要素を踏まえ、ある程度ターゲット層を絞りアピールポイントを明確に記載するのです。
あらかじめターゲット層を決めておくことで、成約率を各段に上げられるようになります。
他にも、ペット可や楽器可といった記載もさらにターゲットを絞り込むポイントです。
一人暮らし・ファミリー・高齢者夫婦など、ターゲットが違えば物件選びの基準もそれぞれ大きく変わります。
どんな方がどのような目的で物件を購入してくれるかを理解し、そのターゲットにアピールできる表現にする必要があるのです。
立地・間取りは細かく記載
立地や間取りは、物件選びの際に大事になるポイントであり、ほぼ全員の方が重視してチェックしています。
例えば、最寄り駅からの所要時間・ルートをはじめ、近隣のスーパーや病院、飲食店までのアクセスなど、ターゲットを考慮しながら必要な情報を盛り込みましょう。
不動産業界では、1分=80mとして計算し徒歩時間を掲載しています。
間取りについては、部屋の広さや向きを図解にして一目見てわかるように記載しましょう。
キッチン・トイレ・洗面・お風呂の位置などによって生活スタイルが想像しやすくなります。
特に間取りは使い勝手が良いかを判断する基準になるので、特に注力して作成する必要があります。
設備内容の記載
エアコンの有無・キッチンのタイプ・独立洗面台の有無・ユニットバスまたはバス・トイレ別など、設備内容も詳しく記載した方が入居希望者に訴求しやすくなります。
電気やガスなどの設備の種類や駐車場の有無、付属建物の有無なども細かく記載しましょう。
特に設備内容に関しては、検索対象のキーワードになる場合が多いため、絞り込まれる際にも閲覧される可能性が高くなります。
設備は物件の立地や間取りと同様、入居希望者にとって大事な要素の1つです。
部屋の魅力と言える部分でもあるので、できる限り細かく丁寧に記載すると良いでしょう。
告知事項の記載
告知義務は、契約前に入居希望者に伝えておかなければならない内容を指します。
例えば、事故物件や暴力団関係の有無など、入居希望者にネガティブな印象を与える事柄などを隠さず伝えることです。
仮にこうした事実を隠した状態で契約した場合、発覚すると宅地建物取引業法違反となります。
告知事項がある場合は、マイソクに「告知事項あり」と記載し、入居希望者にはきちんと説明しなければなりません。
家賃・初期費用の記載
家賃や初期費用は、入居の決め手にも直結する要素です。
どんなに魅力的な物件で入居したくても、金銭面の負担が大きければ断念してしまう可能性があります。
後々追加費用の請求といったことにならないよう、家賃や初期費用はきちんと記載しましょう。
連絡先は一目見てわかるように
連絡先や広告料等、わかりやすいように記載しましょう。
一目見ただけでどこに連絡すれば良いかわからないと、仲介会社も紹介しようと思ってもらえません。
入居希望者の視点で作成したために、仲介会社にとって見にくくわかりにくいマイソクになってしまっては意味がないのです。
入居希望者だけでなく、仲介会社にとっても配慮のあるマイソクが求められます。
まとめ
不動産事業者にとっては、マイソクは仲介会社や入居希望者への広告として、客付けのためにならないものです。
しかし、ただ必要な情報だけを記載したマイソクを作っても、入居希望者どころか仲介会社にさえ突き放されてしまう可能性があります。
入居希望者にも仲介会社にも注目されるマイソクを作るには、物件の魅力を最大限にアピールすることです。
マイソクは、物件を高く売却する上でも最も重要な資料になります。
魅力的なマイソクを作り、集客力アップを目指しましょう。