賃貸物件を所有するオーナーにとって、退去率の高さは大きな問題の1つと言えます。
しかし、退去率を何とか下げたくてもその原因が分からなければ効果的な対処が行えません。
そこで今回は、賃貸物件の退去理由をランキングでご紹介します。
退去率を下げて空室リスクを防ぐためにはどうすれば良いのか、理由別に対処法も解説しているので、退去率を下げたいと悩んでいるオーナーはぜひ参考にしてみてください。
Contents
賃貸物件で入居者が退居する理由ランキング
入居者は物件の住み心地が良ければそのまま住み続ける可能性も高いですが、そうでなければ退去を考えてしまいます。
具体的にどのような理由から退去を検討してしまうのでしょうか?
まずは賃貸物件で入居者が退居する理由を、ランキング形式でご紹介します。
第1位:良い条件の賃貸物件が見つかった
現在住んでいる物件よりも希望に近い条件の賃貸物件が見つけたことが、退去理由の第1位となっています。
「良い物件が見つかったのなら仕方ない」と感じてしまうかもしれませんが、さらに退去理由を掘り下げてみるとどのように対策を講じれば良いのかが見えてきます。
特に「良い条件」としてよく挙げられるのが、家賃です。
家計の中でも大きな割合を占める家賃は、入居者にとって家を選ぶ際に重視したいポイントでもあります。
もし現在住んでいる物件と同じ間取り・設備、さらに立地もほぼ変わらない状態で家賃が5,000円も安ければ、そちらの物件に惹かれるのも無理はありません。
入居者は、更新時期に家賃を考慮した上で他に良い物件がないか探す方も多く、更新時期での退去では特に見られる理由です。
第2位:他の入居者や大家さんとのトラブル
集合住宅にありがちな他の入居者や大家さんとのトラブルも、退去理由として挙げられます。
いくら自分が迷惑をかけないようにしていても、トラブルを回避できないことがあるのは入居者も理解しています。
それでもトラブルがなかなか解消されない場合、退去してしまう可能性が高いです。
入居者からトラブルの報告を受けた際にしっかりと対応できないと、退去につながってしまうため注意しなくてはなりません。
第3位:賃貸物件の設備への不満
設備に対する不満から、退去を考える人も多いようです。
設備の中でもキッチンや浴室、トイレなどの水回りに対して不満を抱く人がいます。
最初は家賃が安いことから設備に対する不満も許容できたとしても、住み続けていれば不満も大きくなってしまうものです。
他にも、コンセントの数が少なく家具・家電の置く場所が制限されているケースや、逆に高性能な設備でもいらない機能が多いと感じるケースもあります。
第4位:騒音に関する問題
集合住宅の中でも木造物件における退去理由で多く見られるのが、騒音に関する問題です。
隣の部屋から毎晩のように大きな話し声が聞こえてきたり、上階に家族が住んでいて子どもがドタバタ走る音が鳴り響いたりします。
集合住宅に住む以上、ある程度は覚悟して住むものですが、耐えられず精神的に辛い状態にまで追い詰められてしまう人もいます。
また、他の入居者は静かでも周辺環境によっては騒音問題が発生することもあるので注意が必要です。
例えば、賃貸のすぐ近くに保育所があり朝から夕方にかけて子どもたちの声がうるさいケース、大通りに面しておりトラックが通るたびに揺れたり緊急車両のサイレンで起きたりするケースなどもあります。
第5位:部屋の広さに関する問題
最初は問題なかったものの、住み続けていくうちに部屋の広さに不満を持つ人もいます。
特に収納スペースに対して不満を持つ人は多いようです。
最近では物を持たない生活をする“ミニマリスト”もいますが、賃貸を選ぶ際に収納スペースの広さを考慮する人は多いです。
しかし、ただ収納を増やせば良いという問題でもなく、もし収納を増やしてしまうと部屋の広さが狭くなり、新たな問題が浮上してしまいます。
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入居者が退居する理由は他にもある!
入居者が退居する理由ランキングをご紹介しましたが、これら以外にも様々な理由から退去する人もいます。
他にどのような退去理由があるのかも知っておきましょう。
賃貸物件のエリアに対する不満
入居を決めた段階では見えてこなかったものの、住み続けているうちにエリアに対して不満が生じてしまう場合があります。
特に多いのは、駅からの距離です。
例えば「駅から徒歩15分」というと場所によっては好立地に思えるかもしれませんが、仕事の影響でヘトヘトに疲れて帰ってきた時に、駅から15分も歩かないといけないのは不満が生じてしまう部分と言えます。
また、女性の場合は駅から徒歩10分だったとしても、外灯が少なく暗い夜道であれば不安になってしまうものです。
他にも近くにコンビニやスーパーなど買い物できるお店がない、携帯の電波が入りづらいなどもエリアに関する問題点になります。
費用に関する不満
退去理由の第1位でもご紹介したように、入居者は同じ条件ならなるべく安い費用に抑えたいと考えている人は多いです。
ただし、入居する際には家賃以外にも様々な費用が掛かってきます。
特に大家さんが考慮すべきなのは、更新料です。
契約を更新する際に必要な更新料は、手続きを行う大家さんに対する手間賃とも言える収入です。
契約更新の頻度は大体2年に設定されており、家賃の1ヶ月分が多く見られますが中には家賃2ヶ月以上分の更新料を支払っているケースもあります。
入居者は「高額な更新料を支払ってまで住み続けたいのか?」を2年に一度は考えることになり、これが退去理由につながってしまうのです。
また、他にも以下のような費用に対して不満を持っているケースもあります。
・敷金・礼金
・共益費
・駐車料金
・町内会費
・家賃保証システム費用
・火災保険料
・インターネット利用料 など
管理面への不満
賃貸物件の共用部分やゴミ置き場などは、主に大家さんや不動産会社によって管理されているものです。
しかし、管理が不十分になってしまうと不満を抱く入居者が増えてしまいます。
特に共用部分は入居者が綺麗に維持しようと自ら掃除をするケースもありますが、あくまでボランティアでやっていることであり、すべてを賄えるわけではありません。
また、共用部分が汚いと退去する人が増えるだけでなく、内見に訪れた人も「管理が不十分に見えるからここはやめておこう」と別の物件を選んでしまう可能性もあります。
住む環境の悪化
入居当時は住環境に問題がなかったとしても、長年住み続けていれば環境は変化し、悪化する恐れもあります。
建物や設備の劣化もありますが、他にも物件周辺に嫌悪施設が建ってしまうことも考えられるでしょう。
嫌悪施設とは、工場や墓地、神社、高圧線、風俗施設などが挙げられます。
他にも、住む環境が悪化する原因として害獣・害鳥・害虫の問題もあります。
害獣で代表的なのは、ネズミです。
ネズミが物件に住み着くと衛生面の被害を受けてしまう可能性が高いです。
また、歯でケーブルを噛み切られ、停電や火災を招く恐れもあります。
害鳥で代表的なのは、鳩やカラスです。
鳩やカラスはベランダなどに巣を作り、鳴き声や糞害などの被害をもたらします。
害虫で代表的なのは、ゴキブリやシロアリ、ムカデなどです。
1階が飲食店、2階以上にアパートがあるとゴキブリが発生しやすくなると言われています。
また、木造の物件だとシロアリが建材を食べてしまい、最悪の場合物件が倒壊する恐れもあるため注意が必要です。
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入居者が退居する理由を知る方法
入居者はそれぞれ様々な理由から退去を検討していますが、もし理由が事前に分かれば、対策を講じて防ぐことも可能です。
入居者が退居する理由を大家さんが知るにはどうすれば良いでしょうか?
続いては、理由を知るための方法についてご紹介します。
管理会社に聞く
理由を知る手段として最も簡単なのは、管理会社に聞くことです。
普段管理を任せている管理会社に話を聞けば、退去してしまうヒントが見つかるかもしれません。
管理会社の担当者がすべて退去理由を把握できているわけでないものの、大家さんには直接言いづらいような入居者の不満・意見などを聞ける可能性もあります。
もし知らなかった場合でも、入居者からそれとなく不満はないか聞いてもらうようにしましょう。
アンケートを実施する
普段から積極的に入居者とコミュニケーションを取れていれば良いのですが、ほとんどは話す機会を作れないものです。
そのため、退去や更新のタイミングでアンケートを実施してみましょう。
アンケートであれば直接だと言いづらかったことも書いてもらえる可能性があります。
アンケートを作成する際は、記述式よりもチェックシート式を採用するのがおすすめです。
記述式だと、忙しい退去時に時間を作ってアンケートを記入する必要があり、手間が掛かってしまうことから回収率が低下する恐れも考えられます。
一例ではありますが、アンケートに取り上げておきたいのは以下の項目です。
・家賃が高いと感じますか?
・更新料が高い、または不要と感じたことはありますか?
・隣室などから騒音に悩んだことはありますか?
・設備を新しいものに交換してほしいと感じたことはありますか?
・内装が古く、張り替えをしてほしいと感じたことはありますか?
・共用部分が汚いと感じたことはありますか?
・管理担当者の対応に満足していますか?
・周辺地域の治安に不安を感じたことはありますか?
・周辺に安い物件が増えたと感じたことはありますか?
アンケートを取ってもすぐに対応できないものや、立地・構造・環境など自分の力ではどうにもならない問題もあります。
しかし、アンケートによって現時点で対応できる問題点も見えてくるでしょう。
また、アンケートを実施したことで退去を考えていた入居者は「対策してくれるかもしれない」と考え、踏みとどまってくれる可能性もあります。
エリア内にある競合物件をチェックする
退去理由のランキング第1位となった「良い条件」は、入居者が賃貸物件に対してどのようなことを重視しているのか、どのようなニーズがあるのかを把握する上でも重要なポイントになります。
そのため、良い条件を持ったエリア内にある競合物件は、自分が所有する物件と何が違っているのか比較・検証することも大切です。
ただし、入居者にとってメリットの大きい条件にし過ぎてしまうと、大家さんの収益率が減少してしまう可能性があります。
取り入れられる部分は取り入れ、バランス良く設定するのがおすすめです。
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退去者が増えれば空室リスクにつながる
賃貸物件を所有する大家さんにとって、退去者が増えれば空室リスクにつながってしまい経営が悪化してしまいます。
空室リスクとは何ヶ月も入居者が見つからず、いつまで経っても賃料が入らない状態を指します。
賃料が入ってこなくてもローンの返済は待ってはくれません。
マンションであれば家賃だけでなく管理費・修繕費なども入ってこないため、管理不足や万が一修繕が必要になった時も対処が難しくなってしまいます。
基本的に賃貸物件を運用する際は、こうした空室リスクがあることを前提に資金をストックさせている人も多いでしょう。
しかし、想定していたよりも長く空室が続いてしまうと大家さんのダメージも増えていきます。
不動産経営では空室リスク以外にも、金利上昇や地価が下がり家賃も下落するリスクなどもあるため、空室リスクが発生したら早めに対策を練った方が良いでしょう。
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賃貸物件の入居者退去を防ぐ方法を理由別にご紹介!
賃貸経営で安定した収入を得るためにも、入居者の退去を防ぐ対策を講じることが大切です。
退去理由は人によって様々であるため、理由別に対策方法をご紹介します。
建物に対する不満
築年数がだいぶ経過している賃貸物件は、建物に対する不満が出やすくなります。
入居者の居住の快適性にも関わるので、しっかり対処していきましょう。
古い設備は交換する
老朽化した設備のままでは利便性が失われ、さらに事故やケガのリスクも高まります。
これからも入居者が安心でき、快適に暮らせるように、建物の修理や設備の交換はしっかり行いましょう。
賃貸物件の大家さんには、入居者個人の原因で修繕が必要なケースを除き、物件の修理義務があります。
2020年4月に民法改正によって、修繕を怠ると修繕する部分の割合に応じて家賃を減額されるようになりました。
ペナルティや入居者の退去を避けるためにも、大家さんとして義務を果たしましょう。
安定した収入を確保するためにも、大家さんとしての義務を果たしましょう。
付加価値を高める
賃貸物件の付加価値を高めるのも退去防止に有効です。
例えば、ペット飼育やDIYができる物件に切り替えるだけでも付加価値は高められます。
犬や猫などのペットが飼いたいために、ペット可物件に引っ越したい人は多くいます。
その需要に応えることで、動物好きな人は退去する理由がなくなり、住み慣れた部屋でペットと生活できるようになります。
共有部にペット用の足洗い場やシャワーを設置すれば、より付加価値が高まるでしょう。
また、DIYは入居者自身で理想の部屋に変えられるので、対応している物件はものづくりが好きな人に人気があります。
建物の耐久性に支障が出ない範囲のDIYを許可すれば、入居者は自分好みの部屋にして住めるので建物への不満も感じなくなるでしょう。
ペット可やDIY可の物件にする際は、トラブルを回避するためにルールをしっかり策定することが大事です。
他の住民への不満
集合住宅は入居者同士のトラブルも珍しくありません。
入居者が安心して暮らせるように、以下の対策を取りましょう。
入居時の審査を厳しくする
入居審査が甘い物件は空室が埋まりやすいメリットがある反面、マナーを守れない人が入居するリスクを高めます。
過度に審査基準を厳しくする必要はありませんが、マナーを守れるかどうか、家賃の滞納や騒音などトラブルを起こすリスクがないか、その点は厳しくチェックしましょう。
また、すでに住んでいる入居者とライフスタイルが異なる人は、生活音や騒音などのトラブルが起きやすいので、慎重な審査が求められます。
ルールを設けて守ってもらう
ルールを作り、入居者に徹底してもらうことも住民同士の不満解消につながります。
些細なことでも隣人に対するストレスが溜まると、次第に大きなトラブルに発展します。
集合住宅で暮らしていることを自覚し、個々で気を付けながら生活してもらうためにもルールを作ることは大切です。
特に騒音やゴミ出しに関してはよくあるトラブルなので、特にしっかりルールを作っておきましょう。
ルールは作って終わりではなく、入居者に浸透させなければなりません。
契約時にルールを明示したり、更新時に改めてルールを説明したりしましょう。
掲示板やポスティングを活用する
ルールを守らない人に対して、注意喚起を行うのも大家さんの大事な仕事です。
例えば、騒音トラブルがある場合は、騒音を発している部屋の入居者に注意喚起しなければなりません。
しかし、構造の問題で想定とは違った部屋から騒音が発生していたというケースもあります。
注意する部屋が間違っていた場合、注意された入居者は不満に感じ、新たなトラブルにつながってしまう可能性があります。
確証がない限り、むやみに直接注意するのはリスクがあるので、掲示板やポスティングの活用がおすすめです。
入居者全員に対してルールの厳守をお願いすることにより、一人ひとりが気を付けてくれるようになるでしょう。
そうなれば次第に住民に対する不満が減り、退去の防止につながります。
お金に関する不満
家賃の値下げは大家さんにとってリスクではありますが、必要に応じて見直すことで退去の防止につながります。
周辺を調査して適切な家賃を割り出す
退去の理由が家賃の高さにある場合、まずは周辺の家賃相場や競合物件の家賃を調査してみましょう。
自己物件と周辺の物件の家賃を比較し、相場よりも明らかに高いのであれば家賃の見直しがおすすめです。
家賃が少しでも減ると入居者の負担は軽減され、退去率も下がります。
新しい家賃は次の入居者が入る時や更新の際に適用しましょう。
更新料を撤廃もしくは値下げする
特別な退去理由はないものの、更新時に退去する人も多くみられます。
そのような退去の予防策としては、更新料の撤廃や値下げがおすすめです。
一般的に更新の際、家賃の0.5~1ヶ月分を別途で払う必要があります。
それなら敷金や礼金がかからず、もっと良い部屋を探そうと考える人は少なくありません。
物件に不満がない人であれば、更新料がかからない、または安いという点にメリットを感じて継続して住んでくれる可能性が高まります。
管理費の減額を検討する
入居者が支払っている管理費は、共有部の掃除や建物のメンテナンスに充てられます。
しかし、支払額のわりにサービスが悪いと感じるケースもあり、その理由で退去されてしまう可能性があります。
このような不満を回避するには、管理費の減額がおすすめです。
今よりも管理委託料が安い管理会社に変更することで、入居者が支払う管理費を減らせます。
家賃が下げられない時の対処法
家賃は一度下げてしまうと上げるのが難しくなってしまいます。
できるだけ家賃を下げたくない人は、別の対処法を検討しましょう。
例えば、家賃を下げない代わりに賃貸借契約の条件を緩和する方法があります。
本来単身用の住まいを2人入居可にする、ペット可にするなど条件を緩和することで、家賃以上の価値を感じられるようになります。
また、無料インターネットを導入すれば利便性が高まるので、ちょっと高くても住み続けたいと思う人が増えるでしょう。
管理面に対する不満
賃貸物件の管理は入居者の生活環境と深く関わっているため、そこに不満があると退去率が高くなってしまいます。
管理面に関しては、次の対策が求められます。
物件のリフォームを実施する
老朽化した物件は利便性にかけ、また入居者を危険にされるリスクがあります。
心情的にもマイナス点となるので、老朽化した物件はリフォームを検討しましょう。
古い設備の交換や修理だけではなく、リフォームで新しい設備を導入するのもおすすめです。
現代のニーズに合わせて新しい設備を導入することで付加価値が高まり、築年数が古くても人気物件になる可能性があります。
例えば、オートロック機能が付いたスマートロック、宅配ボックス、TVモニター付きインターホン、システムキッチン、追い焚き機能、シャンプードレッサーなどの設備は入居者に好まれます。
周辺の清掃をより強化する
物件の共有部や敷地周りの掃除を強化し、環境を良くすることも大事です。
掃除が行き届いていない物件は不潔な印象を与え、退去者が増えるだけではなく、そもそも入居者が現れなくなる可能性があります。
物件の見回り、掃除の頻度を見直して、清潔感のある賃貸物件を維持していきましょう。
管理会社に管理を委託している場合は任せっきりにせず、ちゃんと掃除されているのか大家さん自身が成果を把握することも大事です。
立地に対する不満
退去理由には、立地の悪さも挙げられます。
建物や設備と違って立地条件を改善することは難しく、大家さんを悩ませるでしょう。
しかし、ちょっとした工夫で立地に対する不満を減らすことが可能です。
付加価値をつける
立地の悪さをカバーするために、付加価値をつけましょう。
付加価値をつけることで、住むメリットが生まれるので簡単に退去されにくくなります。
賃貸物件につけられる付加価値には、内装DIYを許可したり、ペット飼育可にしてペット用シャワーを設置したり、無料インターネットを設置するなど色々あります。
入居者が長く住みたいと思えるような付加価値をつけることがポイントです。
駐車場や駐輪場を設置する
公共交通機関が利用しづらい立地では、自動車や自転車の利用が多くなります。
そのため、駐車場や駐輪場のある賃貸物件は需要が高まります。
自動車や自転車が利用しやすい物件であれば、多少の立地の悪さは許容範囲としてくれる人が増えるでしょう。
特に都市部は駐車場がない賃貸物件が多いため、駐車場が設置された物件は自動車をよく使う入居者にとって住み続けるメリットがあります。
住む環境に対する不満
賃貸物件のトラブルには、害獣や害鳥、害虫被害も挙げられます。
建物にダメージを与え、さらに入居者の生活に被害をもたらす可能性があるので、こちらもしっかり対策していきたいところです。
ネズミ駆除を実施する
ネズミは素早く動く動物なので、人の手で簡単に捕らえることができません。
狭い隙間に逃げ込んでしまう可能性もあるので、個人での対処よりも専門業者に駆除してもらうのがおすすめです。
建物からネズミを追い出すだけではなく、侵入経路を封鎖することも大切です。
駆除後は死骸や糞尿の掃除・消毒も行われます。
ネズミの完全駆除には数週間から数ヶ月かかることもあるので、発見報告があったら早めに業者に相談しましょう。
鳩やカラスの駆除、対策を実施する
鳩やカラスが頻繁にやって来たり、巣を作ってしまったりすると、鳴き声や糞害といった被害に悩まされます。
ただし、鳥獣保護管理法により鳩やカラスなど野生鳥獣は許可なく駆除や捕獲ができません。
そのため、こちらも専門業者に駆除や鳥の巣の排除などをお願いしましょう。
また、個人的にできる対策もあります。
目玉風船やフクロウ型反射板など鳥除けグッズを設置することで、害鳥の被害を少なくできます。
また、入居者が鳥にエサを与えたことで住みついてしまうこともあるので、与えないようにルールを設けて注意喚起することも大切です。
害虫駆除を実施する
害虫の駆除は専門業者に任せるか、ホームセンターなどで売っている薬剤を使って駆除することになります。
ゴキブリ、アリ、ムカデは殺虫剤を使うことで簡単に駆除可能です。
しかし、侵入経路や巣がどこにあるかわからない時は専門業者への依頼がおすすめです。
また、再発防止のために、入居者に向けて生ごみの処理や保管方法について注意をするようにしましょう。
スズメバチやシロアリは人や建物に被害をもたらす危険性があります。
素人では対処が難しいので、巣や虫の姿を見つけたらすぐに専門業者に相談してください。
INA&Associates Inc.は、不動産、IT、投資などにおける専門性と技術を活かし、「不動産」×「IT」を実現するために発生する、複雑な事柄に真摯に向き合い、”不動産をもっと分かりやすく。住まいを探されている方にとってもっと使いやすく。取引をもっとスムーズに。” 不動産×ITで独自の価値をお客様に提供することを目指しています。
大家さん自身で退去を防ぐことも可能!
賃貸物件の退去を防ぐためには、原因を取り除いて、入居者に長く住み続けたいという気持ちを持ってもらうことが大事です。
ただ原因を解消するのではなく、ちょっとした工夫で退去を防げる可能性があります。
コミュニケーションを活発にする
大家さんとコミュニケーションがとりやすい状態だと風通しがよく、入居者の安心感が高まります。
直接コミュニケーションが取れると、管理会社には言いにくい要望も入居者から聞くことが可能です。
現状の不満を聞いて迅速に対応して改善に務めれば、入居者からの信頼も上がり、結果的に退去率の低減にもつながります。
最近はLINEやSNS、ショートメールを使って気軽にコミュニケーションが取れるので、取り入れてみると良いでしょう。
長期入居者向けの特典を用意する
入居を継続してもらえるように、長期入居者に対して特典を付けるのもおすすめです。
例えば、家具や家電、自由に使える商品券のプレゼントは喜ばれます。
他にも、1ヶ月分の家賃を無料にする案も入居者にお得感があり、居住の継続につながります。
長期入居者にとってメリットを感じられる特典を考え、用意してみましょう。
チャット、LINEにてお部屋探しが出来る点が特徴。仲介手数料は賃料0.5ヶ月分!(対象地域:東京、神奈川県、埼玉県、千葉県) すまいをもっと自由に、もっとたのしくタウンマップ!
費用対効果を確認して無理のない範囲で空室対策を実施しよう
大家さんの収入の大きく関わるので、空室対策に徹底することはとても大事です。
しかし、その分費用面での負担が大きくなってしまう可能性があります。
大きな費用をかけたにも関わらず効果を実感できないのであれば、投資した意味がなくなってしまいます。
空室対策に良いからと、あれもこれもと対策を詰め込む必要はありません。
それ以上にかけた費用に対してどれだけの効果があるのか確認し、無理のない範囲で対策することの方が大事です。
まとめ
今回は、賃貸物件の退去理由のランキングから対策方法までご紹介しました。
もっと良い条件の物件が見つかった、入居者同士や大家さんとのトラブ、物件への不満など退去の理由は人それぞれです。
だからこそ、色々なことを想定して事前に対策を取ることを心掛けてみてください。
また、コスト面で無理なく対策していくためにも、費用対効果を意識するようにしましょう。