新しい生活様式、マイクロツーリズムとは?

2020年に入り、各方面に大打撃を与えている新型コロナウイルス。
4月には緊急事態宣言が全国へ拡大され、ビジネスや観光を含む長距離移動の規制などが実施されました。それに伴い観光業界は壊滅的打撃を受け、インバウンド需要はおろか国内観光需要も愕然と落ち込みました。
観光庁が2020年9月18日に発表した「旅行・観光消費動向調査2020年4-6月期(速報)」によると、コロナ禍の影響により2020年4〜6月の国内旅行消費額は前年同時期比で83.3%減の1兆40億円になりました。旅行者数も前年比で70〜80%の減少となり、当初は新型コロナウイルスへの対応が確立していなかったこともあり、コロナ禍による打撃と損失が明白となる結果になりました。
しかし「Withコロナ期」として新しい生活様式などが発表され、各方面でコロナ禍と向き合う環境を整え始めたのです。
そこで観光業界におけるWithコロナ期の旅行のあり方として提唱されたのが「マイクロツーリズム」です。
3密を回避する環境を確立し、感染拡大防止を目指す旅行のあり方は、アフターコロナにも新しい旅行様式として定着するでしょう。
そして今回はコロナ禍における新しい生活様式の一部として、マイクロツーリズムについて詳しくご紹介します。
ぜひ記事を踏まえて、アフターコロナ後の旅行のあり方を考えていきましょう。

マイクロツーリズムとは

マイクロツーリズム

コロナ禍により「マイクロツーリズム」というワードが誕生しました。
マイクロツーリズムとは、自宅から1〜2時間圏内の地元や近隣への短距離観光のことです。
まずはマイクロツーリズムが誕生した背景や、マイクロツーリズムの特徴についてお伝えします。

星野リゾートが提唱した新しい旅行のあり方

マイクロツーリズムを提唱したのは観光業界大手「株式会社星野リゾート」の代表星野佳路氏です。
新型コロナウイルスにより打撃を受けた観光業界を救うための手段の1つとして、新しい旅行のあり方を定義しました。
これまで、旅行といえば普段行くことのない遠方や海外へ出向くことが多かったでしょう。
しかし、新型コロナウイルスの蔓延により、感染拡大のリスクが大きい従来の旅行スタイルは避けられるようになりました。
そのため2020年前半の観光業界は、これまでに類を見ない低迷期に陥ってしまったのです。
しかし、徐々にWithコロナの生活、新しい生活様式が徐々に浸透し、新型コロナウイルス感染拡大を防ぎつつ、経済活動を回復させる動きが活発化してきました。
特に打撃を受けた観光業界を救うべく政府は「Go to トラベル」も打ち出し、「新しい旅のエチケット」や「新しい旅のルール」を発表しました。
これにより当初よりは旅行をしやすい状況になりましたが、それでも感染拡大のリスクは否定できません。
そこで、感染拡大のリスクを抑えつつも旅行需要を低迷させないために、新しい旅行のあり方として提唱されたのがマイクロツーリズムです。
これまで、目を向けることが少なかった地元や近隣を旅行先にすることで、長距離移動に伴う感染拡大を防ぎつつ、新しい魅力を発見する旅に期待できます。
マイクロツーリズムは、旅行における「地産地消」です。
地元や近隣で旅行需要を満たすことで感染拡大のリスクも軽減でき、かつ経済活動も活発になり、事業者も旅行者もwin-winな関係になれるでしょう。
なかには、すでにマイクロツーリズム企画を実施し、成功を収めてい事例もあります。

マイクロツーリズムのポイント①地域内観光を楽しむ

長距離移動は新型コロナウイルスの感染拡大を助長するおそれがあり、旅行にいくのもためらってしまうでしょう。
しかし、自宅から1〜2時間圏内を旅行するマイクロツーリズムであれば、長距離移動なく旅行が実現します。
また近場での移動であれば万が一の場合でも感染状況が把握しやすく、全国的な拡散を防ぐことができます。遠方からの観光者が少ないだけでも感染拡大を防ぐには効果的であり、観光地でも安心して過ごせるでしょう。
観光経済の復興だけでなく地域の経済にも貢献できるため、旅行自体に大きな意義が生まれます。

マイクロツーリズムのポイント②地元の魅力を再発見できる

これまでは、遠方や海外が観光地として注目され、人気エリアは特に人で賑わっていました。
しかし、人気観光地だけでなく、どのエリアにも独自の魅力は潜んでいるものです。
マイクロツーリズムでは、これまで表に出なかった地元の魅力が再発見できるとして注目されています。どの地にも伝統文化や特産物、料理など独自の魅力があるでしょう。
マイクロツーリズムにより観光客が増えることで、地元の魅力を発信できる機会が増えます。
つまり、これまで観光地として目立っていなかったエリアにも、新たなビジネスチャンスが生まれるのです。地元の魅力や特性を再発見しつつ、それらをイベントや企画に落とし込むことで、観光目的の1つとして提供できるようになります。
また、Withコロナの時代であるからこそ、身近な地元の方たちとの交流を深めることで、新たな魅力に気づける機会が増えます。
改めて目を向けることのなかった地元の魅力に気づき、体験できることで、地元への愛着も向上するでしょう。

マイクロツーリズムのポイント③地域の人々とのつながりが重要

マイクロツーリズムでは地域のネットワーク強化が重要なポイントとなります。
なぜなら、観光事業は旅行会社、宿泊施設、飲食店、交通会社をはじめ、生産者や職人など多くの人たちとのつながりがあってこそ実現しているからです。

地域の人々のつながりを強化することで、それぞれが主体的に地域の課題の解決を目指しつつ、マイクロツーリズムの活性化に期待できます。
たとえば、星野リゾートではフードロスの問題を抱える酪農家さんの牛乳を活用し、土産品としてミルクジャムを生産したり、ねぶた祭りの中止により行き場をなくしてしまった「ねぶた」の制作者とも連携をはかり、観光に利用できるかを模索しています。
このように、地域の人々とのネットワークから各所でみられる課題に着目し、観光目的として活用できないかを考えることもマイクロツーリズムの役割の1つです。
地域の魅力を作りあげているのは、地域の人々たちです。そのため人々を巻き込みつながりをつくることで、マイクロツーリズムの運営力がアップするだけでなく、より価値の高い魅力が生み出せるようになります。

INA&Associates株式会社

INA&Associates Inc.は、不動産、IT、投資などにおける専門性と技術を活かし、「不動産」×「IT」を実現するために発生する、複雑な事柄に真摯に向き合い、”不動産をもっと分かりやすく。住まいを探されている方にとってもっと使いやすく。取引をもっとスムーズに。” 不動産×ITで独自の価値をお客様に提供することを目指しています。

マイクロツーリズムが求められる2つの理由

マイクロツーリズム

①コロナ感染拡大防止と経済活動の両立が実現できるから

全体的な経済の停滞が見られたなかでも、特に打撃を受けたのは観光業界です。
2020年前半は緊急事態宣言の発令もあり、旅行を含む全国への移動を自粛しなければなりませんでした。
これに伴い2020年4〜6月の国内旅行消費額は前年比83.3%の減少という結果になりました。国内観光需要はおろか、日本の観光需要を飛躍させてたインバウンド需要は現状では絶望的といわざるを得ません。
東京オリンピックの延期も確定し、2019年まで右肩上がりだった観光業界は一気に転落してしまったのです。この状況を打破するために政府は「Go to トラベル」を実施しました。
2020年7月22日より適用が開始され、当初より観光需要が見込めるようになりました。とはいえ、コロナの感染が収まったわけではなく、むしろGo to トラベルにより今後感染が再拡大する可能性も0ではありません。
各所で感染防止対策が徹底されているものの、それでも感染リスクは否めない状況です。
旅行は社会経済回復に大きく貢献できる手段の1つ。
しかしこれまでと同じスタイルでは感染拡大に貢献してしまい、さらなる経済回復の停滞を招いてしまう恐れがあります。
そこでコロナ感染拡大防止と経済活動の両立を図るにあたり、最適な旅行の形がマイクロツーリズムといわれています。Withコロナ時代は、感染拡大リスクをなるべく低減させることが大前提にあります。
近場へ出向くマイクロツーリズムであれば、感染拡大に大きく影響する長距離移動を避け、3密を回避しやすい環境下での旅行を実現することが可能です。
また隣接する県同士が連携し、感染状況の把握や感染リスクが低いエリアなどを設定すれば、より安心して観光ができます。
マイクロツーリズムに力を入れ、県や事業者が連携することで、全国的な感染拡大リスクを軽減した上で観光需要がキープできる可能性があります。
さらに、マイクロツーリズムはコロナ感染拡大防止と経済活動の両立だけでなく、地域の観光需要創出や地域経済の活性化にも貢献できるwin-winな旅行スタイルなのです。

②インバウンド頼みの観光経済からの脱却が目指せるから

ここ数年で日本のインバウンド需要は飛躍的にアップしました。追い風が吹くように2020年東京オリンピックの開催も決定し、日本経済は好調の兆しを見せていました。
さらに観光庁による「平成30年版観光白書」の統計結果からでは、近年の訪日外国人旅行者の増加により観光が日本経済の稼ぎ手に変化しつつあるとまで確認されていたのです。
つまり逆をいえば、インバウンド需要が低下してしまうことで、日本経済も大きく打撃を受けてしまう状況といえます。
そして2020年に入りその状況が現実に。
東京オリンピックでの訪日も見込んでいましたが、延期の決定と世界的な感染拡大もあり、さらなる観光経済の活性化は実現不可能となりました。
そして世界ではまだまだ感染拡大も収まっておらず、今後これまで通りに回復するのは難しい状況です。
そのため日本経済の柱となる観光需要を回復させるためには、必然的に国内観光に目を向けていく必要が出てきました。
まずはこれまで外国人旅行者向けにターゲットを定めていたものを、国内旅行者向けにチェンジすることが第一ステップとして必要になります。
そしてコロナ感染拡大防止も並行していくとなったときに、実施すべき旅行スタイルがマイクロツーリズムです。
それぞれの地域がマイクロツーリズムに力を入れることで、各方面での観光需要の回復に期待できます。
そして感染が抑制されている地域では、安定的な観光需要の維持も見込めるでしょう。
マイクロツーリズムを定着させることで、これまでインバウンド頼みであった観光経済からの脱却を目指せ、国内だけで観光経済の安定を図ることも不可能ではありません。
これまで通りの観光需要を回復するにはまだ時間がかかりますが、中長期的にみたWithコロナ時代の観光経済の安定化の第一歩として、マイクロツーリズムは有効性が高いといえます。

INA&Associates株式会社

チャット、LINEにてお部屋探しが出来る点が特徴。仲介手数料は賃料0.5ヶ月分!(対象地域:東京、神奈川県、埼玉県、千葉県) すまいをもっと自由に、もっとたのしくタウンマップ!

マイクロツーリズムを成功させるために必要な2つのこと

マイクロツーリズム

マイクロツーリズムは新しい旅行のあり方として注目されている反面、地域にとっては難易度の高いものです。
旅行者からすると、地元や近隣であるからこそ「いつでも行ける」「十分知っている」となかなか行動しにくい側面があります。
そんな課題があるなか、マイクロツーリズムを成功させ、観光需要の安定化を図るためには何が必要なのかを考えていきましょう。

①地域の魅力を磨くこと

まずマイクロツーリズムに必要なのは、地域の魅力を磨くことです。
これは魅力を新たに創出することとは異なります。
観光地化するにあたり、新たに施設やお店のような商業的魅力を用意してPRする手法を思いつくのはごく普通の流れでしょう。
しかし、これでは本来その地域にある魅力や個性が引き出せず、他の地域と差別化しにくい既成の観光商品となってしまいます。
地元や近場であるからこそ当たり前すぎて考えてこなかった、地域の歴史や特性はたくさん眠っています。
「どんな風にまちが生まれたのか」「なぜここにこの建物があるのか」など、地域によってその歴史はさまざまです。
これこそが地域の魅力に紐づくものであり、磨いていくことで本来の魅力が創出されます。
それを観光客用にイベントや企画に落とし込むことで、その地域でしか体験できない特別な価値に生まれ変わるのです。
さらに魅力を新たに作り出さないことで、コストも抑えられるメリットもあります。
そして地域の魅力を磨くことは、観光客だけでなくその地域の住民にも効果的です。
これまで知っているつもりでよく知らなかった地元への理解が深まることで、愛着や誇りが生まれます。
これは単に観光需要の向上だけでなく、地域経済の活性化にもつながるでしょう。
特に地方では今後少子高齢化が進んでいくなかで何もしなければ過疎化が進み、地域は衰退の道を歩んでいくしかありません。
そんななかマイクロツーリズムは日本経済だけでなく、地域経済の回復の糸口にもなり得るのです。

②地元に住む人に愛される場所を目指すこと

インバウンド需要の影響もあり絶好調だった日本の観光経済は、回復にはまだまだ時間を要するでしょう。
世界各地で感染拡大が続いている地域も多く、現段階では2022年頃まではインバウンドの獲得が難しいといわれています。
これまでインバウンド需要で成り立ってきた宿泊施設や観光地は引き続き影響を受け、経営存続が難しい企業も増えてくるでしょう。
その状況を打開するために、経営方針をマイクロツーリズムにシフトしていくのも1つの手段です。
そのためにまずはインバウンドの一見顧客から、地元顧客へとターゲットをシフトしたPRが必要になります。
これこそが前述した「地域の魅力を磨くこと」です。
マイクロツーリズムを利用する観光客は、自宅から1〜2時間圏内から訪れる地元民です。
ターゲットが地元民となるマイクロツーリズムで観光経済を向上させるためには、地元の人から愛される場所を目指す必要があります。
地元顧客を獲得するメリットは、気軽に足を運んでくれることです。
気に入ってもらえばリピートしてくれるようになり、優良顧客化が叶うでしょう。

インバウンドは一見顧客が多いため観光需要にもばらつきが見られますが、地元でリピート顧客が獲得できることで需要の安定維持に期待できます。
現段階ではコロナ禍の完全終息は目処が立っておらず、Withコロナの生活を定着させていく必要があります。
そのため観光業界でもインバウンド獲得が難しいアフターコロナを見据えて、安定的な観光需要を獲得するためにも地元にファンを作り、愛される場所を目指すことが求められるのです。

INA&Associates株式会社

INA&Associates Inc.は、不動産、IT、投資などにおける専門性と技術を活かし、「不動産」×「IT」を実現するために発生する、複雑な事柄に真摯に向き合い、”不動産をもっと分かりやすく。住まいを探されている方にとってもっと使いやすく。取引をもっとスムーズに。” 不動産×ITで独自の価値をお客様に提供することを目指しています。

マイクロツーリズム3つの事例

マイクロツーリズム

コロナ感染拡大を避けつつ観光経済を回復させるためには、マイクロツーリズムの全国的普及が必要です。
すでにスピード感を持ってマイクロツーリズムを実施している地域や観光地も多く、各方面で良い反応が見られています。
ここではマイクロツーリズムとして具体的にどのような施策が実施されているかを3つの事例からご紹介します。

①鳥取県

山陰地方東部の観光地として人気の鳥取県は、「鳥取砂丘」「浦富海岸」などの壮大なスポットがたくさん。
そして『ゲゲゲの鬼太郎』の生まれ故郷でもあり、「水木しげるロード」や「妖怪神社」などのユニークな観光スポットもあります。
そんな鳥取県もコロナ禍により、宿泊業や飲食業が大打撃を受けた地域の1つです。
鳥取県はマイクロツーリズムの導入を積極的に進め、県民限定の事業を実施しました。
県内観光地や宿泊施設をこれまで以上に県民に利用してもらったことで、県内観光の魅力の再発見につながったとの声がありました。
ここでは、鳥取県が実施したマイクロツーリズム事業、そしてその効果をご紹介します。

#WeLove鳥取キャンペーン

鳥取県民を対象に、県内の宿泊施設や観光施設、体験型観光メニュー利用の経費を1人あたり上限3,000円で支援するキャンペーンを実施。
さらに任意で県内観光地の魅力をSNSで発信してもらい、多くの人に制度利用を促す取り組みを試みました。
結果キャンペーンには県内237施設が登録し、県内人口の15%にあたる約8万人の県民に利用してもらえました。
キャンペーンに参加した県内観光事業者は、キャンペーン実施前よりも多くの来訪を実感できたとのことです。
県内観光の需要回復に一定以上の効果が得られたことで、成功の一例となりました。

みんなで応援「とっとり券」プロジェクト

クラウドファンディングを活用し、コロナ禍で打撃を受けた店舗を支援するプロジェクトを実施しました。
即金入金で支援してもらえるため店舗側のメリットが大きく、寄付側には20%のプレミアムをつけた「とっとり券」がリターンとして配布されました。
通常クラウドファンディングは目標額の達成によりプロジェクトが実現する仕組みです。
しかし、自粛ムードのなか需要喚起の即効性が難しいことから、前売り券を販売する方式で実施。
この方式により店舗側には事前に入金され、プロジェクト参加のモチベーションアップにつながりました。
結果として県内1,327店舗(内訳/飲食店:約800店、宿泊施設:約160施設、その他観光施設や美容所、理容所など)がプロジェクトに参加。
支援者数9,347人から、2億4,706万円の支援が集まり、当初の予想を上回る効果が得られました。

②月岡温泉◎ちかたび

新潟県新発田市の月岡温泉観光協会は、マイクロツーリズムで訪れられる観光スポットを紹介する観光サイト「月岡温泉◎ちかたび」を開設。
「自宅から30分〜1時間で自家用車で行ける場所を観光してみよう」というコンセプトでコロナ禍以前に始めた取り組みが、まさにWithコロナ期にぴったりの企画となりました。
月岡温泉の温泉街は町歩きを楽しめるよう、長期的な景観計画と合わせて新潟の食体験や土産品が購入できる店舗、温泉にまつわる観光スポットを続々と誕生させていました。
それらの紹介とともに「月岡温泉◎ちかたび」では実際に観光地に訪れてから、無計画でも気軽に訪れられる観光スポットを紹介しています。
またサイト内では月岡温泉のある新発田市だけでなく、周辺の胎内市、村上市、関川村、阿賀野市など、新潟県北部の観光周遊ルートを発信。
これにより観光のテーマ性やストーリー性が高まり、観光地の魅力の再発見だけでなく、観光資源を活かした地域ブランディングとしての効果も発揮しています。

③NIPPONIA 小菅源流の村

山梨県小菅村は、東京から車で約2時間とマイクロツーリズムに最適な立地にある村です。人口700人の小さな村は95%を森林が占める大自然の中にあります。そんな村と一体になっている「NIPPONIA 小菅源流の村」は、森林内に点在する約100件の古民家をリノベーションした分散型ホテル。
食材を提供する小生産者、ホテルマネージャーから料理人と、運営スタッフ全員が村民のあたたかい宿泊施設です。
元々「NIPPONIA 小菅源流の村」は7年前に村の人口維持を目標に、地方創生プロジェクトとして始まったもの。
そしてWithコロナ期となり、密になりにくい分散型ホテルスタイルはマイクロツーリズムにぴったりとして注目を集めました。
さらに東京からも手軽に訪れられるということで、7月からは連日満室と大好評です。さまざまな立地にある古民家のなかから、お好みの家をチョイス。
村民の一員になったかのように、雄大な自然での生活が体験できます。
さらにその地で生産された新鮮な食材がホテルまで届くのも人気の秘密の1つ。
備え付けの豪華なキッチンでの調理が可能であり、密を避けながら食事が楽しめます。
まさに村の魅力を最大限に活用した、マイクロツーリズムの代表的な例です。

まとめ

今回はWithコロナ期の新しい生活様式として注目を集めている、マイクロツーリズムについてお伝えしました。
終息の目処が立たずWithコロナの生活を余儀なくされているなか、感染拡大防止だけでなく経済活動の回復も求められています。
そこで星野リゾートにより提唱された「マイクロツーリズム」は、感染拡大防止と経済活動の活性化を両立する最適な手段です。
まさにアフターコロナの新しい旅行のあり方として、親和性が高いものといえます。
インバウンド回復の見込みも今後数年は見通しが立たないため、国内観光需要を回復させることは必須です。
しかしそれが感染拡大に貢献しないものにするためにも各都道府県、観光地ではマイクロツーリズムのいち早い導入が求められます。
そしてマイクロツーリズムにおいて重要なのは、地域の魅力を再発見し磨いていくこと。
そして地元の人々に愛される場所を目指すことです。
これまでのターゲットがインバウンドであった地域には難易度が高いかもしれませんが、マイクロツーリズムが定着することでインバウンド頼みの観光経済から脱却でき、観光経済の安定に期待できます。
ぜひ今回紹介した内容を参考に、新しい生活様式であるマイクロツーリズムについての理解を深めてみてください。

INA&Associates Inc.

INA&Associates Inc.

INA&Associates Inc.は、不動産、IT、投資などにおける専門性と技術を活かし、「不動産」×「IT」を実現するために発生する、複雑な事柄に真摯に向き合い、”不動産をもっと分かりやすく。住まいを探されている方にとってもっと使いやすく。取引をもっとスムーズに。” 不動産×ITで独自の価値をお客様に提供することを目指しています。

関連記事

最近の記事

  1. 定期借家とは?借主・貸主それぞれのメリット・デメリットを解説

  2. マンションに設置する防火扉の特徴とは?設置基準や点検内容を詳しく解説!

  3. シーリングとは?コーキングとの違いや素材の種類、補修工事について解説

  4. 大規模修繕などで活躍!足場の種類とそれぞれの特徴を把握しよう

  5. マンションに避難はしごを取り付けるなら?設置基準や注意点を解説

  6. 「ウレタン防水」とは?防水工事を依頼する前に知っておきたい基礎知識

  7. 駐車場経営で稼ぐために!料金設定の決め方&シミュレーションを解説

  8. 空室対策にもおすすめの植栽とは?導入するメリットやお手入れ方法を解説!

  9. 駐車場運営を成功させよう!税金や成功するためのコツをご紹介

  10. 「マンション管理人」はどんな仕事をしている人?仕事内容や勤務体系、相談時の注意点などを解説

TOP