賃貸物件は誰かが住んでいなくても日々劣化していくものです。
汚れや傷などがわかりやすいところにあれば良いですが、天井のクロスなど普段は目に留まりにくい場所だと気付かず、つい放置してしまっている方も多いでしょう。
天井のクロスをリフォームで張り替えることで綺麗にできるだけでなく、部屋が明るく見えたり天井が高く感じたりするなど、様々なメリットが得られます。
そこで今回は、天井のクロスに関する基本的な知識を解説しつつ、張り替えのタイミングや費用相場、注意点などを解説していきます。
所有する物件の天井クロスが気になっていてリフォームを検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。
Contents
天井のクロスとは?

そもそも天井のクロスとは、天井の仕上げ材として張られた装飾用の壁紙です。
天井クロスは他の壁紙と同様に様々な素材から選ぶことができ、機能性やデザインなどにもこだわれるのが大きな利点です。
また、天井クロスには内装において2つの役割があります。
内装の美しさやインテリアとして演出する役割
天井クロスは壁紙と同じく、色味や柄によってその部屋の印象を変える役割があります。
白色で無地の天井クロスでも、光を反射させる効果が期待できるため、部屋を全体的に明るく、広く見せられます。
一方、木目調の天井クロスを取り入れると部屋全体がナチュラルで落ち着いた雰囲気になりやすいです。
ダークブラウンだとよりシックな印象を演出できます。
このように、壁紙と同じように天井クロスも変わることで部屋の印象が変わるため、賃貸物件で部屋のイメージを変えたい場合にも天井クロスの張り替えがおすすめです。
調湿・吸音など機能性を付随する役割
天井クロスは見た目だけ役割を持っているわけではありません。
例えば調湿効果や吸音効果など、機能性を付随させることでお部屋を保護したり過ごしやすい環境にしたりする役割もあります。
日本は気候的に湿度が高くなりやすいことから、湿気対策を行っておかないと室内にカビが発生してしまう可能性があります。
カビを放置していると空気中に胞子を飛ばすため、アレルギーや感染症などを引き起こすリスクが高まります。
また、賃貸物件でトラブルになりやすいのが騒音問題です。
隣の部屋だけでなく上の階に住んでいる人の生活音が、下の階の部屋まで響いてしまうこともあります。
こうした住まいの様々なトラブルを回避するために、有用性の高い機能を天井クロスでも付随させることが大切です。
有用性の高い機能が備わっていれば住みやすい環境を作ることができ、入居者の満足度向上にもつながります。

INA&Associates Inc.は、不動産管理の専門性とIT技術を活かし、賃貸管理を中心とした総合不動産会社です。 東京、神奈川、千葉、埼玉、大阪、京都、兵庫において、賃貸管理、賃貸仲介、収益不動産の運用サポートをメイン事業として展開しており、オーナー様の資産価値向上を目的とした賃貸管理サービスを提供しています。また、空室対策、賃料査定、入居者対応の最適化に加え、法人社宅の仲介や不動産活用の提案も行っております。 AI技術を活用した精度の高い賃料査定により、市場に即した適正賃料をご提案。 まずは無料の賃料査定をお試しください。
天井クロスの種類

天井クロスと言っても素材によって特徴は大きく異なります。
ここでは、天井クロスの種類と特徴について詳しくご紹介しましょう。
ビニールクロス
ビニールクロスとは、天井・壁を含め内装に使用されるクロスの中で特に使われているものです。
ビニールクロスの主な原料は、塩化ビニール樹脂になります。
シート状に加工する際に、紙と合わせて作られているのが特徴です。
価格は比較的安価になりますが、場合によってはビニールクロスでもある程度高価なものもあります。
カラーバリエーションや柄などのデザインが豊富で、中にはエンボス加工で凹凸が施された製品もあります。
このように、豊富なデザインから選べるため、お部屋の雰囲気に合わせやすいのもメリットです。
ビニールクロスには天井クロスの主流になるほど様々なメリットがありますが、その一方で化学物質を含んでいるものが多い点には注意が必要です。
化学物質が含まれていることからシックハウス症候群を招いてしまう恐れも考えられます。
近年は、シックハウス症候群対策としてビニールクロスを製造する際に塩化ビニールの量を減らす取り組みが行われています。
それでもシックハウス症候群が心配な方は、Fスター等級が表示された天井クロスを選んでみてください。
Fスター等級はJIS(日本工業規格)とJAS(日本農林規格)がホルムアルデヒドの放散速度量で区分している等級です。
「F☆☆☆☆」が等級の中で一番高く、ホルムアルデヒドの放散速度基準は0.005mg/㎡h以下となっています。
織物クロス
織物クロスとは、「ファブリッククロス」とも呼ばれており綿や麻、レーヨン、シルクなど布素材を原料に使用した天井クロスです。
織物特有の質感を堪能でき、高級感のある仕上がりが期待できます。
織物は通気性や吸湿性・放湿性に優れており、結露を発生させにくいメリットがあります。
また、織物クロスはビニールクロスや紙クロスよりも耐久性に優れていて、長持ちしやすい特徴もあります。
長持ちしやすければその分リフォームの頻度を減らすこともできるため、結果的にランニングコストの削減にもつながるでしょう。
織物クロスの弱点は、汚れがつきやすく落ちにくい点です。
せっかく綺麗に仕上げても、経年劣化などの影響で汚れがついてしまった場合、掃除をしても落とせないかもしれません。
お手入れをする場合は水拭きより、ホコリを落とすようにはたきをかけた方が良いです。
また、織物クロスは職人の手で丁寧に製造しているため、ビニールクロス・紙クロスよりも価格は高い傾向にあります。
紙クロス
紙クロスは、パルプなどの紙を原料にして製造された天井クロスです。
ビニールクロスと同様にデザインが豊富で、好みの色・柄を見つけることもできるでしょう。
紙クロスは通気性が良く、吸湿性・放湿性に優れている点も特徴です。
紙クロスの中には和紙を活用しているものもあります。
和紙を使ったクロスは温かく柔らかい印象をお部屋に与えてくれるため、和室など居心地を良くしたい空間に活用するのがおすすめです。
また、水性塗料などを上塗りしていけば何度も塗装できるため、部屋を定期的に模様替えする際に便利なクロスになっています。
耐久性はそれほど低いわけではないものの、紙の性質的に擦れに弱く、また汚れやシミができやすい点はデメリットと言えます。
木質系クロス
木質系クロスは、薄くスライスした木材やコルクシートを下地紙シートに張り付けてクロスにしたものです。
柄ではなく本当の木材・コルクを使用しているため、自然で温かみのある雰囲気を出せます。
中には無垢材を使用しているものもあり、無垢材ならではの調湿効果やリラックス効果も期待できます。
また、吸音性が高い点も木質系クロスの特徴です。
木質系クロスは天井クロスの中でも比較的効果であり、天井全面に張り付けようとするとかなりの金額になってしまう場合があります。
なるべくコストは抑えて木質系クロスを採用したい方は、お部屋のアクセントとして一部に使用してみるのも良いでしょう。
無機質系クロス
無機質系クロスとは、主に珪藻土や漆喰などの自然素材と、紙などの他の素材と組み合わせてシート状にしたものを指します。
無機質系クロスは他のクロスにはない独特の質感を出せるため、高級感のある仕上がりにできます。
不燃性の素材によって作られているため防火性が高く、さらに珪藻土・漆喰が使われているクロスは調湿・消臭効果にも優れています。
珪藻土・漆喰というと高価なイメージを持つ方もいますが、実はそこまで高いわけではありません。
無機質系クロスを選んだ場合、お手入れは水拭きではなく乾いたタオルを使って叩くように拭くと良いです。
オレフィン系クロス
オレフィン系クロスは、ポリエチレンやポリプロピレンなどの合成樹脂が原料の天井クロスで、ビニールクロスに近い性質を持っています。
大きな違いは、燃えた時に有毒ガスが出ないことです。
地球環境の観点からもオレフィン系クロスは注目を集めています。
また、汚れにくい・表面が傷つきにくい点もオレフィン系クロスのメリットです。
デメリットとしては、他のクロスに比べて薄く、施工する際には職人の高い技術が必要になってくる点です。
業者によってはオレフィン系クロスで張り替えができないことから、断られてしまう可能性もあります。
フリース壁紙
フリース壁紙は、パルプやポリエステル、セルロースなどの素材を3次元に絡ませて作られたクロスです。
ビニールクロスや紙クロスとは異なり、伸縮性がほとんどないため施工のしやすい素材と言われています。
また、クロス同士のつなぎ目で起きやすい目開きが発生しにくい点もフリース壁紙のメリットになります。
素材を3次元に絡ませているため破れにくく、耐久性にも優れています。
ただし、フリース壁紙はビニールクロスなどよりも値段が高い傾向にあるので注意が必要です。

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リフォームで天井のクロスを張り替えるタイミング

天井クロスの張り替えはどういったタイミングで行えば良いのでしょうか?
ここからは、リフォームで天井クロスを張り替える際のタイミングについて解説します。
経年劣化で気になる箇所が増えた場合
建物は日々劣化していくものです。
内装のクロスであれば、傷や汚れが気になったり、剥がれ・破れが見つかったりするケースもあるでしょう。
こうした経年劣化で気になる箇所が増えた場合、天井クロスの張り替えを行うタイミングと言えます。
天井クロスの種類によっても異なりますが、経年劣化で張り替えるタイミングは約10~15年です。
ただし、場合によっては20年以上目立った傷や汚れ、剥がれなどが見当たらないケースもあるでしょう。
実際に見てみないとわからない部分もあるため、可能であれば大家さんが自ら目視でチェックして、張り替えるかどうか判断してみてください。
湿気が多い環境だった場合
日本は比較的湿度の高い環境ですが、その中でも湿気の多い地域や方角的に日当たりが悪く、湿気が溜まりやすい環境はあります。
このような環境下だとクロスが傷みやすく、定期的に天井クロスの張り替えも必要となってくるでしょう。
入居者によってはあまり換気を行わず、カビを発生させてしまうケースもあります。
この場合、退去したタイミングで早めに張り替えておいた方が安心です。
模様替えを行って入居率アップを目指したい場合
賃貸物件の空室が目立ってきた時、入居率アップを目指してリフォームを検討される方も多いでしょう。
この時、入居率アップのためにキッチン設備を交換したり、間取りを住みやすい形に変更したりするケースもありますが、同時にクロスの張り替えも行ってしまうのがおすすめです。
内装工事をまとめて施工業者に依頼した方が、別途工事を依頼するよりも安く収まる可能性があるためです。
また、クロスを張り替えることで古い印象を受けていたお部屋が一新され、まるで新築のように清潔で綺麗なお部屋に仕上げることも可能です。
模様替えを検討されている方は、設備だけでなくクロスの張り替えも検討してみましょう。

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天井のクロスを選ぶ際のポイント

天井クロスにも様々な種類があるため、選ぶ際に迷ってしまう方も多いでしょう。
そこで、天井クロスを選ぶ際に注目したいポイントを6つ挙げてご紹介します。
シンプルなデザインを選ぶ
内装にこだわりたいからといって、天井に柄物のクロスを選ぶのはおすすめできません。
お部屋に長く居ても気にならない、飽きが来ないようなシンプルなデザインのクロスを選ぶようにしましょう。
また、エンボス加工によって凹凸があるクロスは照明を付けた時に影ができやすくなります。
代わりにジョイントが目立ちにくくなるため、エンボス加工のあるクロスにするかどうかよく検討してみてください。
部屋の用途に合わせて色を選ぶ
天井クロスはホワイト系が選ばれやすいですが、部屋によって色味を若干変えてみるのもおすすめです。
例えば寝室になるお部屋にはホワイト系も良いですが、心を落ち着かせてくれるブラウン系やネイビー系を取り入れるのも良いでしょう。
和室はブラウン系や深みのあるグリーン系だと馴染みやすく、リラックス効果も高めてくれます。
リビングは家族が集まる空間であり、明るく広々とした空間づくりを意識することが大切です。
そのため、天井クロスはホワイト系や明るめのベージュを採用してみましょう。
天井と壁の色は統一感を持たせる
天井と壁はそれぞれ別のクロスを用いることも可能ですが、なるべく色味は統一感を持たせた方が良いでしょう。
なぜなら色味を統一させることで天井と壁の境目がわかりづらくなり、空間を広く感じられるためです。
また、空間をより広く見せたい場合は明るめの色を採用するのがおすすめです。
壁紙よりも天井のトーンを明るくする
天井と壁の色味を統一させた方が良いことをご紹介しましたが、完全に同じ色味にするよりも天井クロスのトーンを明るくした方が良いです。
壁よりも天井クロスのトーンが明るくなると、天井をより高く感じられるようになります。
厚手の素材を選ぶ
クロスによって生地の厚みが異なりますが、できるだけ厚手のものを選んでおくと下地の凹凸が目立ちにくくなります。
特に天井は照明器具が近く、照明によって凹凸の影がつきやすいため、下地の凹凸を目立たせたくない場合は厚手の天井クロスを選ぶようにしましょう。
コストをかけ過ぎないように注意する
天井クロスまでこだわることも大切ですが、あまりにこだわりすぎてコストをかけ過ぎてしまうのも良くありません。
そもそも天井は普段そこまで目に入りやすい場所ではないため、内装の中では比較的コスト削減がしやすい場所でもあります。
コストをかけ過ぎるとあとで後悔するリスクもあることから注意が必要です。

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天井クロスの張り替え費用相場

天井クロスを張り替える際、どれくらいの費用相場になるか気になる方もいるでしょう。
天井クロスの張り替え費用は、主にクロスの費用+施工費用によって決まります。
使用するクロスの種類や天井の高さ・広さによって異なるものの、6畳で約1.3~3万円が相場になると言われています。
天井クロスの費用を算出する方法
天井クロスの施工費用は、「1㎡あたりの費用×張り替え面積」で求められます。
間取りと同様に「畳」で表すこともありますが、実際に張り替える際には正確に天井の面積を採寸する必要があるため、見積もりの際は㎡で費用を算出していきます。
例えば1㎡あたり1,000円のクロスを使用して、15㎡の天井の張り替えを行った場合、1,000円×15㎡=15,000円かかることになります。
天井の張り替え工事は別途費用がかかることも
上記の算出方法はあくまで天井の張り替えだけにかかる費用です。
実際の張り替え工事では、既存のクロスを剥がす作業や下地の補修、家具や荷物の移動、照明器具の取り外し・取り付けなども行われます。
また、一般的な天井であれば問題ないですが、お部屋によっては天井と壁の間に段差があり、隙間があるように見える「目透かし」があるなど、特殊な形状をしている場合もあります。
こうした天井の張り替えは別途費用がかかってしまう可能性があるため、注意が必要です。

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リフォームで天井クロスの張り替え費用を抑えるには?

天井クロスの張り替えにできるだけ予算をかけたくない場合、様々な工夫を取り入れることで費用を抑えられる場合もあります。
続いては、リフォームで天井クロスの張り替え費用を抑えるためのポイントを解説していきましょう。
量産されているスタンダードクロスを選ぶ
天井用のクロスには、量産型の「スタンダードクロス」とハイグレードタイプの「1000番クロス」の2種類に分かれます。
スタンダードクロスはシンプルなデザインと落ち着いた色味が特徴であり、柄はあっても控えめなクロスが多いです。
防カビ性や抗菌性などの機能が備わった種類もあります。
一方、ハイグレードタイプの1000番クロスは色や柄の種類が豊富で、防汚機能や消臭機能など機能性に優れたクロスも多く存在しています。
キッチンなどの水回りで活躍するクロスも多いです。
デザイン性に富んでいて機能性にも優れていることから、ハイグレードタイプの方が長い目で見るとお得になる場合もありますが、張り替え費用を抑えたい場合にはスタンダードクロスを選択した方が良いでしょう。
材質にこだわったクロスや柄入りのクロスは選ばない
木質系などの材質にこだわったクロスは、一般的なクロスに比べてどうしても高くなりがちです。
費用を抑えつつ木質系など材質にこだわったクロスを取り入れたい場合は、天井の一部分にだけアクセントとして取り入れることも検討してみると良いでしょう。
また、柄入りのクロスはつなぎ目で柄を合わせないと違和感が生じてしまうため、クロスを無駄に廃棄することになる可能性があります。
無駄なコストを出さないためにも、柄入りのクロスは避けるのがおすすめです。
剥がしたクロスは自分で処分する
事業者によって異なりますが、既存のクロスを剥がした際に処分費用が発生するケースもあります。
見積もりの段階で処分費用が発生していることがわかった場合は、自分で処分する旨を伝えてみると処分にかかる費用を削減できるでしょう。
クロスを処分する場合、自治体の分別に合わせて捨てる必要がありますが、基本的には燃えるゴミで処分できます。
ただし、サイズが大きすぎると燃えるゴミとして出せなくなってしまうので注意が必要です。
燃えるゴミとして出したい時は小さくカットする手間がかかるでしょう。
なお、サイズが大きい場合は粗大ゴミとしてなら処分に出すことも可能です。
粗大ゴミとして出す場合は事前に自治体へ問い合わせたり、シールを購入したりする必要がありますが、カットする手間はかかりません。
大型家具を移動させなくてはいけない場合は自分で行う
家具・家電付きの賃貸物件を所有している場合、天井クロスの張り替え工事を行う際には家具・家電などを移動させる必要が出てきます。
施工業者によっては家具・家電の移動までお願いすることも可能ですが、人件費がその分かかってしまうためコストが上がりやすいです。
そのため、コストを抑えたい場合は大型家具などの移動もすべて自分で行うとコストが抑えられるでしょう。
また、エアコンが天井に近い場合、一旦エアコンを取り外してから再び取り付ける作業も発生する場合があります。
3社以上の施工業者から見積もりを取る
天井クロスを張り替える際には施工業者へ依頼することになりますが、1社だけに相談してしまうと相場がわからず、通常より高い価格で見積もりを出されてしまう可能性があります。
複数業者に見積もりを取る「相見積もり」だと、施工業者も自社を選んでもらえるように少しお得にしたり、サービス面で良くしてくれたりする可能性もあります。
そのため、施工業者を選ぶ際には相見積もりを取るようにしてみましょう。
なお、何社見積もりを取ればいいか迷ってしまうかもしれませんが、3社ほどにするのがおすすめです。
見積もりを取る業者が多すぎると、比較や交渉に手間がかかってしまうので注意してください。

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リフォームで天井のクロスを張り替える際に気を付けたいこと

リフォーム時に天井クロスの張り替えを行う場合、いくつか気を付けたいポイントがあります。
具体的にどのような点に注意すればいいのかご紹介しましょう。
築30年以上になると下地処理や補修が必要になりやすい
物件の築年数が30年以上経過していて、一度もリフォーム・リノベーションを行っていない場合、天井の下地がかなり古くなっており経年劣化が進んでいる状態です。
そのため、クロスの張り替えを行う前に下地処理が必要になるケースも少なくありません。
下地処理だけで済めば2~3万円程度の上乗せのみになりますが、下地を新しく入れ替えなくてはいけない場合は10万円以上のコストが別途発生する可能性があります。
そのため、築30年以上が経過したアパートのクロス張り替えを行いたい場合は、見積もりの時点で補修が必要かどうか業者に相談しておき、追加で費用が発生しないようにしておきましょう。
入居者のニーズに合ったクロスを選ぶ
アパートやマンションの入居率をアップさせるためにリフォームを検討している場合、入居希望者のニーズに合ったデザインを採用する必要があります。
天井クロスであれば人を選ばない、シンプルなデザインを選ぶのが無難ですが、他の物件と同じように映ってしまうかもしれません。
少しでも他の競合物件と違いを出したい場合は、天井クロスの色味を少しだけ変えてみるのもおすすめです。
天井はお部屋の中でも広い面積を取っている部分なので、色味を少しだけ変えるだけでも印象を大きく変化させられます。
なお、クロスを選ぶ時は見本帳を使って選ぶことになりますが、実際に張り付けた時と印象が異なって見える場合も多いです。
これは、クロスを見た時の面積によって与えられる印象が異なるためです。
また、照明の光や自然光によっても色味が変わって見えることもあります。
見本帳を見る時も、なるべく色んな光に当ててみて完成後のイメージと差異が出ないようにしましょう。

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クロスの張り替えだけじゃない!天井リフォームの種類

天井リフォームの中で一般的とされているのはクロスの張り替えですが、それ以外にも様々な施工があります。
クロスの張り替え以外だとどのような天井リフォームがあるのかご紹介していきましょう。
塗装工事
塗装工事というと外壁や屋根で行われるイメージがありますが、内装でも塗装工事を行うケースはあります。
クロスの張り替えとは異なる風合いを塗装で出すことができますし、自然素材の珪藻土や漆喰などを使えばシックハウス症候群の対策も可能です。
また、塗装であれば多少の汚れや傷があってもその箇所だけを塗装すれば良いため、手軽にリフォームしやすい点もメリットと言えます。
ただし、クロスと比較すると維持できる期間は長くありません。
定期的に塗り替えが必要となり、ランニングコストがかかりやすくなってしまいます。
天井を高くする工事
天井を外して吹き抜けを作ったり、天井の位置を上にずらして高くしたりする工事です。
マンションの場合はほとんどの物件が二重天井で作られているため、天井の高さを変えるためにリフォームすることも可能です。
天井が高くなると単純に空間が広く見えるだけでなく、高さのある家具を設置できるようになります。
また、あえて梁を見せることで部屋に重厚感をもたらすことも可能です。
ただし、二重天井の場合は表面の天井をなくすことで断熱性や防音性が低下してしまい、場合によっては住みづらくなってしまう可能性もあります。
機能面にも十分に配慮しながら、天井を高くするかどうか検討してみてください。
板張り工事
天井の板張りや和室などでよく見られます。
洋室でも天井を板張りにすることは可能で、木材ならではの温かみのある雰囲気に仕上がります。
以前は板張りの天井にする場合、無垢材・天然木化粧板を使用するケースが多かったですが、現在はプリント合板を使った板張り天井も増えてきました。
プリント合板なら無垢材・天然木化粧板よりもコストを抑えることが可能です。
天井まで美しくしたい場合には板張りがおすすめですが、クロスや塗装と比較してかなりのコストがかかってしまう点には注意が必要です。
補修工事
天井に大きな穴が開くことは滅多にないものの、雨漏りによって天井の腐食が広がってしまった結果、小さい穴を開けてしまうこともあります。
腐食が広がっている場合、穴が開いていなくても天井を見ると建材がボロボロになっている可能性が高いです。
このような場合は補修工事が必要となります。
クロスを剥がして天井板の一部またはすべてを張り替えることで、天井の見た目と耐久性をアップできます。
なお、雨漏りが原因で天井の腐食が広がっていた場合、屋根に問題があると考えられるため、屋根の修理工事も必要です。
補強工事
天井は元々重たいものを支えられるように作られているわけではありません。
そのため、シーリングやシャンデリアなどの重たい器具を吊り下げたい場合は補強工事を行う必要があります。
また、耐震性を高めるために天井の補強工事を行う場合もあります。
物件の多くは「吊り天井」と呼ばれる仕組みを採用しているのですが、吊り天井は地震が発生するとまるでブランコのように揺れてしまい、シャンデリアなどを飾っていると壁に激突する恐れがあるのです。
こうしたリスクを防ぐために、補強工事が行われています。
今回は、天井クロスの種類から張り替えるタイミング、費用相場、張り替え時の注意点などをご紹介してきました。
賃貸物件において、あまり天井クロスまではチェックできていない大家さんも多いかもしれませんが、経年劣化によって剥がれなどが生じるケースもあり、内見時に見えてしまうと入居希望者が集まらない可能性も出てきます。
「経年劣化による症状が気になっている」「入居率アップのためにリフォームを検討したい」という場合には、ぜひ天井クロスの張り替えも検討してみましょう。