「マンション管理人」はどんな仕事をしている人？仕事内容や勤務体系、相談時の注意点などを解説

「マンション管理人」はどんな仕事をしている人？仕事内容や勤務体系、相談時の注意点などを解説

マンションの管理人というと、常にマンションにいるイメージがあるものの、実際に何をしているのか、どんな仕事があるのかなど想像できない部分もあるでしょう。
実は、マンションの管理人には多岐にわたる業務内容があり、住民が快適に生活できるようサポートをしてくれる存在です。
この記事では、マンション管理人の仕事内容や勤務形態、注意したい点などをご紹介します。
マンション管理人について知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

マンション管理人はどんな役割を持っている？

そもそもマンション管理人は、どのような役割があるのでしょうか？
管理人は、主にマンションそのものを管理する仕事であり、建物の安全と清潔を保持する役割を担っています。
そして、住民が快適に生活できるようにサポートするのがマンション管理人の大きな役割です。
常に設備に異常がないかを確認し、マンション周辺の環境整備も怠りません。
入り口で住民の出入りを管理することで、不審者などがいないかを目配りしながら守るのも重要な役割のひとつです。
これが犯罪の抑止力になり、住民の安心で快適な生活を守ることができます。
多くの住民が暮らしているため、時には困ったことを相談されるケースもあります。
また、マナー違反をして迷惑をかけてしまう住民がいる場合もありますが、このような時に管理人が仲介に入って解決したり、トラブルを未然に防いだりする役割も持っています。
そのため、住民にとってマンション管理人は快適な生活に欠かせない存在と言えるでしょう。

マンション管理人の具体的な仕事内容

マンション管理人には、日々多くの業務があります。
ここでは、マンション管理人の具体的な仕事内容についてみていきましょう。

点検・巡回

マンション管理人は、常にマンションの中を巡回して入居者が少しでも快適に暮らせるようにします。
その際に、以下の部分に問題がないか、不備がないかを点検しています。

・廊下やエントランス、入り口などの電球が切れていないか
・マンションの敷地内に不審な人物がいないか
・エレベーターや自動ドアは正常に動いているか
・清掃は行き届いているか

上記の点をチェックしながら巡回し、異常があれば対応します。
電球の交換はするものの、他の部分で異常があればそれぞれ専門の業者に連絡し、早急な対応を依頼します。

立ち合い

マンション内の設備に異常があった場合や、修理が必要になった場合などは、管理人が作業の立ち合い人になって確認します。
立ち合いには作業が問題なく行われているかを確認する意味もありますが、入居者が立ち入らないようにする意味も含まれています。
立ち合い時は、修理や点検の他に粗大ゴミの回収や搬出時にも行われます。
ここでは、入居者がルールを守ってゴミを捨てているか、不法投棄されたものがないかを把握するためです。
このようなマンション内での作業について、管理人が立ち合って確認するのは問題が起こっていないかをチェックするためです。

受付

マンション管理人は、入居者が出入りする入り口にいて、マンションの窓口としての役割も担っています。
入居者への訪問や宅配業者への対応、入居届けの受け取り、各種申込書の受理、共用部分の鍵の受け渡しなども担います。
マンションには入居者以外の訪問も多く、これらにスムーズに対応できるように常駐しているのです。

清掃

マンション管理人の業務の中で重要な仕事の1つに、敷地内の清掃があります。
マンションの敷地内には、どんなにきれいにしていてもゴミが落ちていたり、落ち葉が舞っていたりすることもあります。
入居者に少しでも快適な生活をしてもらうためには、マンションの敷地内清掃は欠かせません。
清掃する範囲はエントランス、共用廊下、建物周辺、ゴミ置き場、駐輪場などです。
清掃の際にはただ掃除をするだけでなく、設備に異常はないか、落とし物や忘れ物がないかも同時にチェックします。

報告

マンション管理人は、管理会社の窓口としての役割も持っています。
それは、マンション管理人は管理会社から派遣されていることがほとんどだからです。
そのため、マンション管理に必要な業務が終わったら日報を書き、管理会社に報告します。
トラブルが起こった場合も同じように報告し、管理会社の担当者からの連絡を受けてから対応する流れです。
これらの報告を日々行うのは、マンション管理が徹底されているか、入居者へのサービスを円滑に行えているかを把握するためにも必要です。

補助作業

賃貸マンションだけでなく、分譲マンションでも管理人の存在は重要なものです。
特に分譲マンションでは、所有者で構成された管理組合が存在します。
この管理組合にはマンションが適切に維持・管理するための目的があり、マンション管理会社に業務を委託していることがほとんどです。
これらの補助作業として、マンション管理人はお知らせの掲示・投函などを行います。
また、管理組合によるアンケートなどが実施された場合は、回収や集計を行うなど、管理組合の補助作業も大切な業務となります。

住民同士のトラブル対応

マンションには、多くの入居者が生活しています。
そのため、トラブルの報告が後を絶たないケースも少なくありません。
特に騒音、共用部分の使い方、ゴミ出しのルールについてなど、日常的なものでトラブルが起こりやすくなります。
このようなトラブルを放置したままでは、より大きな問題に発展する可能性もあり、早急な対応が望まれます。
しかし、マンション管理人が直接住民同士のトラブルを仲裁する必要はありません。
これらの問題が起こったら早急に管理会社の担当者へ連絡し、その後の指示を受けるまでで良いでしょう。

管理会社に向けた監督業務

マンションでの住環境を快適に保つこと、入居者が安定した生活が送れるようにすることを目的としたマンション管理適正化法が2001年に成立しています。
しかし、当時は守らない管理会社が多くあったことで、マンション管理士配置の流れが進んできました。
これは、入居者にとって良好な住環境を保つために必要なものです。
そのため、監督業務においては公平な立場で取り組む必要があるでしょう。

管理規約の作成や変更

マンションでは多くの入居者が生活を送っているため、お互いに気を遣う部分や譲り合う場合もあるでしょう。
そこで、すべての住民が平等になるように一定のルールを設けているマンションがほとんどです。
このルールは管理規約と呼ばれるものであり、管理組合の運営を円滑にするためにも必要となります。
管理規約の内容を変更する場合、新たな規約を追加する場合は、管理組合の総会において決議が求められます。
管理規約の作成や変更時に、資料の配布・ポストインなどの業務を管理人が行う場合もあります。

業務内容が似ている？フロントマネージャーとの違い

マンション管理に関連する仕事はいくつかの呼び名があり、特に「マンション管理人」と「フロントマネージャー」は間違われることがあります。
ここでは、マンション管理人とフロントマネージャーの違いについてみていきましょう。

フロントマネージャーとは？

フロントマネージャーは、分譲マンションで多く見かける職種です。
それは、分譲マンションには住民で構成されているマンションの管理組合が存在し、その組合から管理会社を通じて管理する人物が派遣されているからです。
そのため、フロントマネージャーは管理組合の運営をサポートする形で存在し、管理組合と管理会社の窓口となって両者のやりとりがスムーズになるお手伝いをするイメージになります。

事務やマネジメント、運営サポートが一般的な業務

フロントマネージャーは、マンション運営に関係する業務や管理人監督など、幅広い業務を行います。
事務業務として、管理組合の活動記録、プレゼン資料、管理規約、ルールに関する内容や冊子作成などを行います。
特にルールを徹底するための仕組みづくりは大切なものです。
他にも工事や修繕に関する見積もりの取り寄せ、修繕プラン作成など、専門的な分野に触れることも多いでしょう。
それと同時に、管理人の育成や仕事の説明などの指導業務も含まれます。

管理人の育成に関しては、入居者の生活と安全、快適さを守るためにも重要なものであり、フロントマネージャー自身の評価にもつながります。
他にも、マンションの設備管理、建物の維持に関してメンテナンス業者が担う部分とフロントマネージャー自身が行う場合があり、業者関連の手配や日程調整なども業務内容の一環です。

マンション管理人との違い

マンション管理人とフロントマネージャーには、いくつもの違いがあります。
マンション管理人は、住民が安心して生活できる環境に整えたり、サポートしたりする業務が中心です。
一方のフロントマネージャーは、管理会社から配置されていて、管理組合の運営サポートを中心としています。
そのため、管理人に仕事を教えたり、マンションの運営を円滑にしたりする業務が中心です。

マンション管理人の気になる勤務体系は？

いざという時に頼りにしたいのが、マンション管理人です。
しかし、マンション管理人はそれぞれの勤務体系が異なります。
事前にマンション管理人にはどのような勤務スタイルがあるのかを把握しておくと、困った時も安心でしょう。
ここでは、マンション管理人の勤務体系を中心に解説します。

常駐が一般的

マンションの管理については、管理会社から委託されている場合がほとんどです。
そのため、常駐勤務といって管理会社に雇用されている管理人が毎日決まった時間に通ってきます。
朝9時～午後6時までの時間帯が最も多く、パートやアルバイトなどもいます。

住み込みでマンション管理している場合も

担当しているマンションに毎日通ってくるマンション管理人もいますが、住み込みで働く勤務スタイルもあります。
これは、マンションの中に管理人専用の部屋があり、部屋を借りながらマンションを管理するものです。
勤務時間も決められていますが、住み込みなので時間外に対応しなければならないケースも生じます。

定期巡回は複数のマンションを掛け持ちしているケースが多い

マンションの規模が小さい場合は、マンション管理人を常駐させるのではなく、定期的に巡回に来るマンション管理人もいます。
このような場合は、1人で複数のマンション管理人となっている場合がほとんどで、いくつものマンションを巡回して管理するものです。
このような掛け持ちの場合、いつ管理人がいるかわからないことがあります。

マンション管理人にお願いする際に注意すべきこと

マンションに引っ越してきた際に、マンション管理人と良好な関係が築けると、生活もより快適なものに変わります。
そのためにも、新たに引っ越してきた際にいくつか気を付けることがあります。
どのような点に注意すべきでしょうか？

引っ越してきた時は管理人へ挨拶を行う

引っ越しの際には、荷物の搬送などで音を立てがちです。
そのため、事前に隣室や上下の部屋の入居者に挨拶を済ませておくのが一般的です。
しかし、マンション管理人が常駐している場合は、管理人への挨拶も済ませておきましょう。
引っ越しの際にはマンションのエントランスや共用部分において荷物を運んだり、音をたてたりしてしまいます。
エレベーターを頻繁に使用することもあるでしょう。
これらを考慮して事前にマンション管理人に挨拶をしておくと、他の入居者への説明をしてくれたり、引っ越しがスムーズにいくように配慮してくれたりします。
今後の良好な関係にもつながるため、事前に挨拶に伺いましょう。
その際に気持ち程度の手土産を持っていくと、より気持ちが伝わります。

勤務体系を把握しておく

今後マンションで生活する上で、困ったことが起こる可能性もないとは言い切れません。
そのため、事前にマンション管理人の勤務体系を確認しておくと安心です。
マンションの入り口に管理人がいる時間が記載されていないか確認し、ない場合は直接聞いておきましょう。
管理人にもいくつかの勤務体系があり、平日朝9時～午後6時までの場合もあれば、シフト制で常に誰かがいる場合もあります。
また、夜間のみ警備員の配置に変わるマンションもあるなど、それぞれの勤務体系になっている場合がほとんどです。
いざという時に誰も頼れる人がいないのは不安なので、事前に確認するのを忘れないようにしましょう。

管理人が常駐するマンションのメリット・デメリット

マンションによっては管理人が常駐しているケースがあります。
そのような物件に入居する場合、どのようなメリットがあるのでしょうか？
また、デメリットもあるのでここで確認しておきましょう。

4つのメリット

管理人が常駐するマンションに住むメリットは、以下の4つです。

マンション内が常に綺麗に保たれる

管理人が常駐しているマンションは、管理がしっかり行き届いているので、エントランスや廊下など共用部分の清潔が保たれています
共用部分の電球が切れていたり、ゴミ置き場が汚れたりしていても、ほったらかしにされることはなく、すぐに対応してもらうことが可能です。
そのため、いつも綺麗な環境で気持ちよく生活することができます。

トラブルが発生した際にすぐ対応してもらえる

生活する中で、鍵の紛失や水道の水漏れ、設備の故障など様々なトラブルが発生します。
管理人が常駐していれば、マンション内で発生したトラブルにも迅速に対応してもらうことが可能です。
特に水漏れのような緊急性の高いトラブルは、早急の対処が求められるので、すぐに対応してもらえるのは安心感が大きいでしょう。
他にも騒音やゴミなど隣人トラブルが発生した際もすぐに相談できるので、早期解決につなげられます。

防犯面で安心できる

マンションでは、監視カメラやオートロックなど高いセキュリティ体制を整えているところがほとんどです。
それに加えて管理人が常駐していると、マンションの防犯性はさらに高まります。
犯罪者や不審者は常に人目を気にしています。
管理人の目がある状態での犯行はリスクがあるので、警戒してターゲットから外す傾向にあるのです。
管理人常駐でセキュリティ性の高いマンションなら、子どもがいる家庭や非力な女性やお年寄りなども安心して暮らすことができます。

宅配便の荷物を受け取り、預かってもらえる

管理人が常駐している場合、不在時に届いた荷物を受け取って預かってくれるケースがあるので、荷物が届く日も安心して外出ができます。
ただし、荷物の受け取り・預かりに対応してくれるかどうかは物件ごとに異なるので、よく確認しておきましょう。
対応していない場合は、宅配ボックスがあるかどうかも確認しておくことをおすすめします。

2つのデメリット

管理人が常駐マンションに住むデメリットは、以下の2つです。

管理費が高い

管理人が常駐している場合、常駐していないマンションと比べて管理費が高くなる傾向があります。
常駐している間、その分の人件費が発生するため、入居者の管理費を少し高くして回収しているのです。
特に24時間常駐しているマンションは、より高い管理費を支払わなければなりません。
毎月支払う管理費を抑えて暮らしたい方には、大きなデメリットでしょう。

管理人とトラブルになるケースもある

大勢の人が入居するマンションで気持ちよく生活するためには、ルールを守らなければなりません。
管理人はそのルールを守るために仕事をしていますが、時に入居者と衝突してしまう場合があります。
常にいる管理人とトラブルが発生した場合は住みづらくなり、お気に入りの物件でも最悪引っ越しを検討しなければならない事態になりかねません。
具体的にどのようなトラブルが懸念されるのかは、以下の見出しで詳しくご紹介します。

マンション管理人と住民の間で起こり得るトラブルとは？

マンション管理人は入居者にとって頼もしい存在ですが、そんな相手とトラブルになってしまうケースもあります。
トラブルが起きてしまう理由は、管理人の私的な行動によって問題になることが多いです。
具体的に起こり得るトラブルをご紹介しましょう。

掃除や点検などで手を抜いてしまう

マンションの共用部分の掃除や点検は、管理人の業務の1つです。
しかし、人の手で行われるものであるゆえに、管理人によっては手を抜いてしまうこともあります。
掃除をしなければ汚れが溜まり、不衛生な環境になってしまいます。
点検を怠れば設備の不具合や雨漏れなどに気付けず、住民は困ってしまうでしょう。
ゴミ置き場からの異臭がしたり、植栽管理の不足による害虫が発生したりするなどのトラブルが起きれば、マンションの住民だけではなく近隣にも迷惑がかかってしまいます。

態度が悪い

管理人の態度が悪く、住民が衝突する場合もあります。
態度が悪いと、マンション内でトラブルが発生しても住民は相談しにくくなります。
その結果、トラブルが改善されず住みにくく感じるでしょう。
また、管理人の態度が気に食わず、怒りから喧嘩に発展してしまう可能性もあります。

来客があっても失礼な態度をとっている

マンション管理人によっては、住民だけではなく来客に対しても失礼な態度をとる場合もあります。
マンションには、引っ越し業者やハウスクリーニング業者、リフォーム業者など専門業者が訪れることがあります。
しかし、高圧的な態度や失礼な態度をとられてしまえば、業者の人は不愉快に感じ、もうこのマンションの依頼は受けたくないと思われる可能性があるでしょう。
他にも個人的に友人や知人などをマンションに招くこともあるはずです。
万が一、友人や知人に対してマンション管理人がいちゃもんをつけることがあれば、今後お客さんを招きにくくなります。

個人情報を流出させてしまう

マンション管理人であれば、住民のプライバシーに配慮しなければなりません。
しかし、不適切な管理を行っている人は、住民の個人情報を迂闊に漏らしてしまうことがあります。
例えば、住民と談笑する中で、話題の1つとして他の住民のプライバシーな内容を話すことがあるでしょう。
他にもマンション内での配布物に個人を侵害する情報が書かれ、マンション内で広まってしまう場合もあります。

嫌がらせをしてくる

陰湿なマンション管理人の場合、住民に対して嫌がらせをする人もいます。
ルールを守ってゴミ出しをしても、何か理由をつけてダメ出しをしたり、騒音とは言いにくい音を出しただけでも大げさに注意してきたりすることがあります。
管理人と過去にトラブルがあった住民は、嫌がらせのターゲットにされてしまう可能性があるでしょう。
また、トラブルがないのに嫌がらせを受ける場合は、日頃の憂さ晴らしに嫌がらせを行っている可能性があります。
この場合は、嫌がらせをしても抵抗してこない相手を選んでいることが多いです。
いずれにしても道徳から外れた行為なので、管理会社や警察に相談して対処してもらいましょう。

マンション管理人を募集する求人の特徴

マンション管理人という職業は、どのようにすればなれるのか気になっている人もいるでしょう。
一般的な職種と同じく、マンション管理人も管理会社から求人で人材を募集されていることが多いです。
具体的にどのような求人があるのか、近年増えている求人の特徴を見ていきましょう。

定年退職を迎えた方向けの求人が多い

定年退職した人向けにマンション管理人の求人を出すケースが増えています。
マンション管理人は特別資格がなくてもできるため、高齢者でも働くことは可能です。
管理人の定年は遅く、管理会社によっては定年がないこともあるので、退職後も長く働いて収入を確保できます。
年金生活となりがちな高齢者にとっては、給与を得ることで生活をより豊かなものとすることが可能です。
また、今まで仕事一筋であった人は、退職後に喪失感を抱くケースもあります。
しかし、マンション管理人として今後も働くことができれば、セカンドライフにやりがいを持てるでしょう。

女性向け求人も増加傾向にある

最近は女性向けのマンション管理人求人も増えています。
マンションの管理業務は掃除や受付業務などが中心であるため、体力を使った仕事は多くありません。
お年寄りはもちろん、体力や筋力にあまり自信がない女性も働きやすい仕事と言えるでしょう。
また、女性は丁寧に仕事をする人が多く、また住民も男性より話しかけやすいと印象を持たれやすいことから、管理人としての需要が高まっているのです。
さらに、最近は女性向けのマンションも増えているので、そういう物件では特に女性管理人が求められています。

マイペースで働けるのが魅力

マンション管理人の求人は様々な条件で出されているので、自分のライフスタイルに合わせた求人を選択できます。
特に代行管理人の場合、自分の予定に合わせて勤務日を選んで働けるので、マイペースに働きたい人には嬉しいメリットです。
常駐管理人は働くマンションによって勤務日時が変わってくるので、求人や問い合わせで条件をしっかり確認しておきましょう。

マンション管理人に適した人材の特徴

マンション管理人の仕事にも、向き・不向きの人がいます。
どんな人がマンション管理人に適しているのか、人材の特徴をご紹介します。

知らない人とコミュニケーションがとれる

マンション管理人は、住民や外部から業者など様々な人とコミュニケーションをとる機会があります。
そのため、人見知りせず、誰ともスムーズにコミュニケーションがとれる人が適しています。
人と会話をすることが好き、良好な関係性を築ける人は、マンション管理人としてやっていけるでしょう。

綺麗好き

マンション管理人は、共用部分の掃除を行い、マンション内の清潔を保たなければなりません。
そのため、綺麗好きな人にも向いています。
住民の目が届く場所はもちろん、あまり目が届かないところまで掃除や整備に取り組める細やかな気配りができる人は、管理会社からも重宝されるでしょう。

仕事に対して責任を持って取り組める

仕事に対して責任感がある人もマンション管理人向けです。
マンション管理人は住民が安心してマンションで暮らせる環境を維持する仕事です。
毎日仕事をこなす中で発生するトラブルに対して、業務の優先度に考慮した上で、適切に対処しなければなりません。
どんな業務にも責任がついてくるので、投げ出さず誠意に対応できる人は住民や管理会社から信頼されます。

体を動かすのが苦痛ではない

マンション管理の仕事はあまり筋力を必要としませんが、やることが多いので体を動かす機会が多くあります。
そのため、体を動かすことの苦痛を感じない人に向いています。
体を動かすことが苦手な人は、次第に仕事が億劫に感じ、手抜きや責任の放棄になりかねません。

様々なことを経験してきている

マンション管理人は、マンション内で発生したトラブルの対処を求められます。
人生経験が豊富な人は、発生したトラブルやクレームに対して、経験を元に対応していくことが可能です。
例えば、営業経験があれば折衝経験も多いので、住人のニーズを正確に把握したり、問題解決力に長けていたりするでしょう。
様々な経験を持っていれば、マンション内のトラブルやクレームも柔軟に対応することが可能です。

誰かの役に立ちたいという強い想いがある

人の役に立つ仕事がしたい人にもマンション管理人は向いています。
マンション管理人は住民の要望や悩みを聞き、適切に対応していくことになります。
問題が解決した際には住民から感謝されることも多く、また達成感もあるので仕事に対してやりがいを感じられるでしょう。

マンション管理人と関連性が高い資格

マンション管理人と関連性の高い資格を持っていれば、専門知識を持って働くことができます。
マンション管理人と関係性の高い資格は以下のとおりです。

管理業務主任者

管理業務主任者は、国家資格の一種です。
受験手数料を支払えば誰でも試験を受けられますが、合格率20％となっているので狭き門と言えるでしょう。
資格を持っていると、マンション管理人の上長の立場として、管理人の指揮をとる仕事に就くことが可能です。
また、マンション管理組合のサポートも手掛けることになります。

マンション管理士

マンション管理士も国家資格で、受験手数料の支払いにより誰でも受験可能です。
マンション管理のエキスパートとも言える資格で、専門知識を持って管理組合の管理者や住人に対して相談や助言、指導、援助を行う業務に従事できます。
合格率は約8％と言われており、管理業務主任者よりも難易度の高い資格です。

マンション管理員

マンション管理員とは、マンション管理人そのものを指します。
国家資格はありませんが、マンション管理員検定という民間資格で知識や技術を証明することが可能です。
こちらも受験手数料を支払えば、誰でも試験を受けられます。
国家資格と比べると専門性は低くなりますが、取得していれば一定基準の資質を有していることが証明されるので、社会的信用性は高まります。

資格は必ず取得しなくてはいけない？

資格がなくてもマンション管理人の仕事はできます。
しかし、管理業務主任者やマンション管理士は国家資格となるので、難易度は高くなりますが、所有していれば管理会社や住民から信頼を得られやすくなります。
マンション管理を適切に行えるかどうかは、人を見ただけではそう簡単にわからないため、確かな知識があることを証明する際には資格が必要です。

マンションは管理人の手によって、環境が整備されています。
日々の掃除や点検はもちろん、来客の対応や住民同士のトラブルの仲裁、管理規約の作成など様々な業務を担っています。
これらの業務をしっかりと行うからこそ、住民は安心して暮らすことができるのです。
頼れる存在なので、何かトラブルが起きた際はマンション管理人に相談してみてください。
ただし、管理人と相性が悪かったり、粗末な管理をされていたりするケースもあります。
その場合は管理組合や管理会社に相談し、管理者への指導や交代などしかるべき対応をとってもらいましょう。