アパート・マンションの貯水槽清掃は必須!その必要性や手順、業者選びのポイントを解説

アパートやマンションなどの集合住宅には、貯水槽が設置されています。
貯水槽は、集合住宅の水質に関わる重要な部分です。
敷地内に貯水槽が設置されていて、水道管から供給される生活用水を貯めておく場所となっています。
アパートやマンションの住民の生活に欠かせない水の品質を大きく左右する場所です。
今回は、貯水槽の種類や貯水槽清掃の必要性などについて解説していきます。
現在所有するアパート・マンションの貯水槽清掃を計画されている方は、ぜひ参考にしてみてください。

Contents

集合住宅の給水方法には種類がある

貯水槽

集合住宅の給水方法は、大きく分けると直結給水方式と受水槽方式の2種類があります。
まずは、それぞれの給水方法がどのような特徴を持っているのか見ていきましょう。

直結給水方式

直結給水方式は、貯水槽を使うことなく各戸に給水する方法です。
直結給水方式には、増圧直結方式と直圧直結方式の2種類があります。

・増圧直結方式
増圧直結方式は、水道管から増圧ポンプを使って集合住宅の各階に水を届ける方法です。
高層階でも水圧の影響を受けないので、東京都など高層マンションが多いエリアで多く採用されています。
貯水槽と比較すると、小さいスペースで設置できるので土地や建物を有効活用できるというメリットもあります。

・直圧直結方式
直圧直結方式は、増圧ポンプを使わずに排水管の圧力だけで各戸の蛇口まで水を届ける方法です。
従来だと給水可能な高さは3階までと定められていましたが、一定の圧力が確保できる場合に限って4階以上の建物でも採用できるようになりました。
増圧ポンプを使わないので電気使用量の削減も実現できる、省エネな方法でもあります。
しかし、1回で大量の水を使ったり、使用する水量の変動が大きかったりする場合は、水量や水圧の低下を招いて周辺に悪影響を及ぼします。
そのため、すべての建物で採用できるというわけではありません。

受水槽方式

受水槽方式は、水道管から給水された水を受水槽に貯めてから、各戸に給水する方法になります。
高置水槽方式とポンプ圧送方式の2種類があります。

・高置水槽方式
高置水槽方式は、貯水槽に貯めた水を屋上などの高所に設置してある高置水槽に送って、自然流下で各戸に給水する方法です。
屋上に大きめのタンクが設置されている場合は、この方法を採用している可能性が高いです。

・ポンプ圧送方式
ポンプ圧送方式は地上に設置された貯水槽から各戸に給水する方法で、1980年代から本格的に採用されています。
屋上に貯水槽を設置しなくて済むので景観を損なわない、屋上に設置した貯水槽の重みで建物を傷つけずに済む、などのメリットがあります。

受水槽方式は、いずれも災害時の備蓄として役立つという点が大きなメリットです。
貯水槽が無事であれば、マンションの住民は1~2日程度は生活できます。
しかし、メンテナンスに手間がかかってしまうのはデメリットだと感じてしまう方も多いです。
点検や清掃の際は、トイレなどを使えなくなってしまうため、入居者の理解も得なければいけません。
また、貯水タンクやポンプなどを設置するスペースも確保しなければいけないことも、デメリットだと感じてしまう大家さんもいるでしょう。

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なぜ貯水槽を清掃しないといけないのか?その必要性について

貯水槽

貯水槽清掃は、管理者の義務となっています。
続いては、貯水槽清掃の必要性について解説していきます。

貯水槽の清掃・管理は法で定められている

貯水槽の清掃は、法律で定められています。
なぜなら貯水槽は密閉空間ですが、空気に触れているのでカビや雑菌が発生する可能性があるためです。
また、虫の死骸が浮いていることもあり、長期にわたって衛生的な状態を保つことは困難とされています。
適用される法律は貯水槽の規模によって異なるため、あらかじめ確認しておきましょう。

簡易専用水道

簡易専用水道は、清掃や検査を1年以内毎に1回ずつ実施することが水道法第34条の2・水道法施行規則第55条・水道法施行規則第56条で定められています。
水道法第34条の2で検査に関する内容が示されています。
水質検査は市区町村によって異なりますが、トラブルを回避するには1年に1回程度のペースで行うのが望ましいです。

小規模貯水槽水道

小規模貯水槽水道は、それぞれの自治体で管理基準が定められているので確認しておきましょう。
基本的には簡易専用水道と同じような指導が行われるため、年1回以上の清掃・点検が必要です。

小規模貯水槽水道も法定検査を受けることが推奨されています。
水質検査に関しても、簡易専用水道と同様です。

貯水槽清掃や管理を怠るとどうなる?

貯水槽は入居者が見る部分ではないので、そのままでも問題ないのではないかと考える大家さんもいるでしょう。
しかし、貯水槽清掃や管理を怠るとトラブルを引き起こすリスクがあるので、適切に行わなければいけません。
次は、貯水槽清掃や管理を怠ることで生じる恐れがあるトラブルをピックアップしてご紹介します。

水に異臭・変色などが起きる

貯水槽を適切に管理しないと、水に異臭や変色などが起こる場合があります。
貯水槽が設置されているアパートやマンションの水道から異臭がする水が出る、濁った水が出るといった事態に陥り、入居者から大家さん宛に連絡が行く可能性もあるでしょう。
異臭や変色は、貯水槽の清掃や点検が十分に行われていないことが原因で起こるトラブルです。
安全ではない水を供給していることになってしまうので、健康被害を引き起こす恐れもないとは言い切れません。

そのような事態を回避するには、定期的に点検や清掃を行わなければいけないのです。
しばらく清掃をしていなかった貯水槽を掃除すると、一時的に赤い水が出てしまう場合もあります。

入居者からのクレームにつながる

水は、私たちの生活と密接に関わっています。
毎日使うものでもあるので、少しでも異変があると入居者は不安を覚えるでしょう。

水が飲めなくなってしまったり、洗濯物にニオイが移ってしまったりすることもあり得ます。
これまでどおりの生活を脅かす出来事なので、クレームにもつながりやすいです。
また、安全性に対する不安や疑問を抱え、退去してしまう入居者も出てくる可能性はゼロではありません。

清掃以上にコストがかかってしまう

定期的な点検や清掃を怠ってしまうと、貯水槽には汚れがこびりついてしまいます。
汚れがたくさんついた状態で清掃を依頼すると、通常よりもコストがかかってしまうことも考えられます。

また、老朽化した貯水槽だと汚れを落とすことができず、貯水槽自体を交換しなければいけない可能性も出てくるでしょう。
コストを抑えたいのであれば、定期点検や清掃は必要不可欠です。

罰則を受けてしまう

マンションやアパ-トなどの集合住宅に設置する貯水槽は、建築物衛生法や水道法、各自治体の条例で管理することが義務付けられています。
義務を怠ってしまうと、罰則や罰金といったペナルティを課せられる可能性があります。

罰則の対象になると入居者からの信頼を損なうことにもつながり、退去者が増えるリスクも高まってしまうでしょう。

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貯水槽清掃の手順と方法

貯水槽

貯水槽清掃を適切に行うには、実施するタイミングや準備、作業などに関する知識が必要です。
続いては、貯水槽清掃の手順と方法について解説していきます。

清掃を行うタイミング

清掃を行うタイミングは、それぞれ異なります。
これは毎年何月に清掃・点検を行うと定められているのではなく、「1年以内に1回定期的に行う」とされているためです。
ここで気を付けたいのは、1年に1回ではなく「1年以内に1回」という点です。

毎年1回行えば良いのではなく、複数回行うのが望ましいということになります。
修理や入れ替え、新設を行う時は、その都度清掃しなければいけません。
また、長期的な滞水やその他の異常があった時は、必要に応じて貯水槽清掃を行うことが水道法や各自治体の条例・要綱で定められているので、事前に確認しておきましょう。
東京都や大阪府、名古屋市、札幌市の場合だと、1年に1回以上の清掃・点検が定められています。

作業責任者と従事者、使用器具の準備

貯水槽清掃を行う作業班は、貯水槽清掃作業監督者もしくはそれと同等の者を責任者とし、3名以上で構成されることが原則となっています。
貯水槽や付帯設備の修理が必要な場合、塗装作業を行わなければいけない場合などは、条件に応じて増員も可能です。
貯水槽清掃で使う器具は専用のものとして、他の清掃に使うことはできません。

法律で定められている清掃器具 貯水槽管理協会が推奨する清掃器具
・揚水ポンプ(排水ポンプ)
・高圧洗浄機
・残水処理機
・換気ファン
・防水型照明器具
・残留塩素測定器
・濁度計
・色度計 ・酸素濃度測定器
・200V対応テスター
・搬送型発電機および感電防止漏電遮断機
・安全装備類
・工具類

清掃器具は保管場所を専用に設け、鍵をかけて保管することまで定められています。
そのため、貯水槽を設置している集合住宅には、貯水槽を清掃するための器具を保管するスペースも必要となります。

事前の点検・準備

貯水槽を掃除する際は、事前点検や準備も必要不可欠です。

事前点検

事前点検は、貯水槽の適切な清掃を行うために重要な工程です。
事前点検でチェックする内容は以下のとおりです。

・給水施設図面などを使った構造・配管・電気配置など
・貯水槽周辺の状況や不衛生なゴミの有無
・マンホールの施錠の有無や汚水、雨水などの浸入の有無
・水抜管とオーバーフロー管の排水口空間・吐水口空間
・水抜管・通気管とオーバーフロー管などの開口部の防虫設備
・貯水槽内部の遺物沈殿や付着
・貯水槽の水漏れ、外壁の損傷など
・各種機器の作動状態(ボールタップや満減水警報装置、フロートスイッチもしくは電極式御装置、給水ポンプ、フート弁など)
・作業場所の安全性

作業準備

作業を行う前に、工程表を設置者などに周知します。
器具の洗浄などを行い、安全処置も怠ってはいけません。
安全処置に関するチェックポイントは以下のとおりです。

・安全対策の一環として、作業に着手する前に、どのような危険があるかを各自でチェックし、ヒヤリ・ハットを全員が意識できるようにする
・酸素欠乏や有毒ガスの充満、塗装の有機溶剤中毒などの防止のための換気装置をチェックする
・ 感電を防止するため、電気配線の安全性をチェックする
・塗装する際は有機溶剤などによる爆発事故を防止するため、槽内での火気の取り扱いや電気接点などを点検する
・ 作業用仮設物の安全の再確認と作業従事者の危険を防止するために必要な防護措置をチェックする
・ 高置水槽の場合は安全ベルトや命綱などを確実に装備して、事故防止や一般住民への迷惑防止に最大限の配慮をする

清掃作業

準備が整ったら清掃作業を行います。
清掃する時は、まず貯水槽の入水バルブを閉め、排水弁もしくは排水ポンプから排水します。
この時に気を付けたいのは、マンホールを開放しておくことです。

清掃前の汚れ具合を撮影したら、スポンジやたわしを使って水垢・バクテリアなどを除去していきます。
汚れがひどい時は超水槽専用の洗剤を使い、確実に汚れを落としていきます。
給水管の錆びも落とし、必要な場合は別途費用がかかりますが修理を行います。
洗浄によって生じる残水は確実に除去することも、清掃業者が重視しているポイントです。

清掃が完了したら清掃前と同じアングルで写真撮影をします。
貯水槽内に置き忘れたものなどがないか確認し、問題がなければ終了となります。

消毒作業

消毒作業には、次亜塩素酸ナトリウムもしくは同等の消毒液を使用します。
消毒したら30分以上放置し、再度消毒液で仕上げ消毒を行います。
仕上げ消毒を行ったらさらに30分以上放置し、完了です。
消毒が終わったら、水洗いをしてから水を張っていきます。

水質検査

清掃後は、水質検査を含む点検が必須となっています。
点検すべき項目は、給水ポンプや警報盤などの復旧確認、給水栓からしっかり水が出ることです。
給水栓からしっかりと水が出ると確認できたら、十分放水してから水質検査を実施します。
水質検査でチェックする項目は以下のとおりです。

・濃度:2度以下
・色度:5度以下
・残留塩素:0.2mg/L以上
・臭気:異常ではないこと
・味:異常ではないこと

また、検査機関に依頼する水質検査の採水も行います。
専門機関に依頼するのは、水道法9項目や建築物衛生法10項目で定められているもので、別途費用がかかります。

報告書の作成・提出

すべて完了したら、報告書の作成と提出を行います。
報告書に盛り込む内容は以下のとおりです。

・建物の名称と所在地
・清掃作業を行った年月日や天気、作業時間、断水時間
・清掃作業監督者名と作業従事者名
・検便検査結果報告書
・貯水槽の材質や容量
・貯水槽外を点検した結果
・使用した消毒剤と希釈濃度
・簡易水質検査を行った結果
・作業前後に撮影した写真
・検査機関に依頼して作成してもらった水質検査結果表

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貯水槽は清掃だけでなく点検も重要!

貯水槽

敷地内にある貯水槽は、アパートやマンションで暮らす人にとって欠かせない設備です。
きちんとした清掃だけでなく、定期的な点検も必要になります。
どのような点検が重要になってくるのでしょうか?

日常的な点検

本来、貯水槽の設置者は各家庭の蛇口まで管理する決まりがあります。
そのため、日常的な点検を行い、安全に使用できる状態かどうかを確認しなくてはなりません。
主な点検内容は以下のとおりです。

・本体に亀裂、漏水箇所、破損がないか
・通気管の防虫網は破れたり壊れたりしていないか
・水槽内にゴミや浮遊物がないか
・水抜き管は排水管と直接連携されているか
・マンホール蓋は防水密閉されているか、施錠されているか
・内部、壁面に汚れがないか
・オーバーフロー管の防虫網は破れていないか、排水管と直接連携されていないか
・周辺は清潔を保持できているか、ごみなどが置かれていないか

・本体に亀裂、漏水箇所、破損がないか
・通気管の防虫網は破れたり壊れたりしていないか
・水槽内にゴミや浮遊物がないか
・水抜き管は排水管と直接連携されているか
・マンホール蓋は防水密閉されているか、施錠されているか
・内部、壁面に汚れがないか
・オーバーフロー管の防虫網は破れていないか、排水管と直接連携されていないか
・周辺は清潔を保持できているか、ごみなどが置かれていないか

これらの項目は日頃から確認し、問題が発生していないかチェックしておき

これらの項目は日頃から確認し、問題が発生していないかチェックしておきましょう。

水質確認

貯水槽の水質検査では、水の色やニオイ、味、濁りの有無を確認します。
透明のガラスコップを使用し、水の変化がわかるようにします。
水質には問題ないものの、貯水槽にたまっている時間が1日を超える場合は塩素が薄くなり、良好な水質とは言えなくなる可能性も考えられます。
水質検査の際には、水の使用量についてもチェックすると安心です。

異常がみられた時の対応

貯水槽に異常があった時は、すぐに給水停止を行います。
すぐに利用者へ通知を行い、水を飲まないように連絡しましょう。
その後、最寄りの保健福祉センターもしくは水道局に連絡して対応を待ちます。

10立方メートル以上の貯水槽管理

貯水槽の容量が10立方メートルの場合は、1年に1回は登録検査機関で管理の状況に関する検査を受ける決まりになっています。
これは、水道法第34条の2第2項で厚生労働大臣の登録を受けている簡易専用水道の検査機関である必要があります。
各都道府県や市区町村の水道局などのホームページから検索できます。

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貯水槽清掃で起こり得るトラブル

貯水槽

貯水槽は、一時的に水をためておくものであり、生活用水や飲料水として使用されます。
住民の生活を守るために必要なものなので、検査や日々のチェックが欠かせません。
しかし、貯水槽清掃の際にトラブルが起こってしまうケースがあります。
どのような内容のトラブルが起こりがちでしょうか?

断水の通知が十分でなかった

貯水槽を清掃する際には、水質検査や構内の点検など、清掃以外にも様々な作業が行われます。
そのため、一時的に断水をしてから作業を勧めなくてはなりません。
本来、業者と打ち合わせをして日時を決めた後、すぐに入居者へ断水の通知をしますが、その通知が十分でないとトラブルが起こりやすいです。

通知が掲示のみの場合は見落としがちになり、ポスティングのみの場合は他のチラシに紛れてしまいがちです。
そのため、ポスティングと掲示ですべての住民が周知しやすいようにしましょう。
回覧板なども活用し、断水する時間があることを通知するとトラブルを回避できます。
また、期間も1ヶ月前、1週間前など時期をずらして告知すると良いでしょう。

悪い噂が立って退去率が上がった

貯水槽は、一定の規模を超えたアパートやマンションにある設備です。
取水が集中してしまうと、水道管からの給水が間に合わない可能性があるため、一時的に水を保管しておく場所となります。
しかし、住民の中には貯水槽に対して汚いなどの認識を持っている方もいるでしょう。
もちろん、貯水槽には適正な管理義務があり、衛生的な水を供給できる仕組みになっているので問題ありません。
ただし、貯水槽清掃の際にネズミが入り込んでいたなどの事例があり、どんなに点検や管理をしていても防げない事態が起こる可能性もあるでしょう。
点検と管理、徹底した清掃でこのような事態は防げますが、もし清掃時に異物混入していたことが入居者に知られてしまうと、退去や今後の入居率低下を招く可能性があります。

悪質な清掃業者に依頼してしまった

貯水槽清掃の中でも、悪質な清掃業者はいます。
業者の評判を確認せずに依頼してしまうと、不十分な清掃をされてしまう恐れがあります。
悪質な業者は、決められた作業を行わずに手抜きをする可能性が高いです。
そのため、清掃当日はきちんと立ち合って作業内容の確認をしましょう。

貯水槽の中や周辺はきれいに清掃されているか、作業中や作業後に貯水槽本体が汚れていないか、傷がついていないかチェックします。
修復を依頼した場合は、汚れがひどくなっていないか、きちんと修復されているか確認してください。
貯水槽本体の壁面の汚れが落ちているか、作業後に水張りをして漏れていないかを目視してみましょう。
悪質な清掃業者に依頼してしまった場合、価格だけが高額で作業がきちんとされていないケースが多いです。

住民がその水で何かあった場合は大家さんの責任になってしまうので注意してください。

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貯水槽清掃にかかるコストは?料金相場をご紹介

貯水槽

貯水槽の清掃は、有効容量が10立方メートル以上であれば年に1回必要です。
実際に清掃コストはどれくらいかかるのでしょうか?
ここでは、料金の相場について紹介していきましょう。

容量で変動する貯水槽清掃の料金相場

貯水槽清掃の料金は、容量によって変動することがほとんどです。
一般的な料金相場は以下のとおりです。

【貯水槽清掃の平均料金】
・5トン以下……35,000円~
・10トン以下……5万円~
・15トン以下……7万円~
・20トン以下……8万円~
・25トン以下……9万円~
・30トン以下……10万円~
・40トン以下……11万円~
・50トン以下……12万円~

ただし、清掃の内容や業者によって変動があります。
あくまで目安として参考にしてください。

少しでも料金を抑えるには?

大きな貯水槽になればなるほど、それなりの費用がかかってきます。
このような貯水槽の清掃は値引き交渉がとても難しく、割引をしてもらえる可能性が低いです。
また、大幅な値引きをする場合は悪徳業者の可能性もあるため、慎重に業者選びを進めなければなりません。
少しでも料金を抑えたい場合は、周辺の清掃業者から料金表を送ってもらい、比較するのがおすすめです。

貯水槽の場合、大きさが決まっているため、現地で見積もりをしなくてもおおよその料金を把握できます。
事前に貯水槽の大きさを伝えておき、おおよその料金を聞いてみましょう。
また、自治体のホームページなどでは貯水槽清掃を請け負っている業者の連絡先が掲載されているものもあります。
信頼できる業者の可能性が高いので、自治体のホームページもチェックしておきましょう。

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貯水槽清掃業者を選ぶポイント

貯水槽

賃貸物件の貯水槽清掃を依頼する場合、どのような業者に依頼すべきか重要なポイントです。
ここでは、貯水槽清掃業者を選ぶポイントについて解説していきます。
業者選びの参考にしてみてください。

登録を受けた業者を必ず選ぶ

貯水槽清掃は住民の安全や健康にも害を及ぼす可能性があり、きちんと清掃しなければならない部分です。
水道法、建築物衛生法、また自治体の条例などで管理が義務化されているため、怠った場合は罰則を科せられてしまいます。
そのため、信用できる業者への依頼が必要です。
貯水槽清掃作業は、厚生労働大臣の登録を受けた有資格者が行うことが義務付けられています。
業者を選ぶ場合は、都道府県知事から登録を受けた業者を選びましょう。

都道府県知事から登録を受けたということは、いくつもの基準を満たしている証拠です。
必ずこの部分はチェックしておきましょう。

豊富な実績を持っているか

貯水槽清掃業者を選ぶ上で確認しておきたいのが、どのくらいの実績があるかという点です。
実績数は業者選びの重要な指標であり、1年間にどれくらいの数の依頼があって貯水槽清掃をしているかが重要です。

豊富な実績があれば経験者も多いので、安心して依頼できるでしょう。
実績数に関しては、ホームページなどに掲載していることが多いですが、見つからない場合は直接業者に問い合わせて確認してみてください。

使用する器具・設備が充実しているか

貯水槽清掃は、他の清掃作業と比べると特殊なものになります。
そのため、使用する器具や設備が少ない場合は、対応できる内容も限られる可能性があるでしょう。
同じ容量の貯水槽であっても、それぞれ形状や設置場所、環境などに違いがあり、清掃以外にも修繕を行うケースもあります。
汚れの具合にも差があるので、使用できる器具や設備が多い方が様々な状況にも対応しやすいでしょう。
柔軟に対応してほしい場合は、使用できる機器や設備に関してもあらかじめ確認しておくと安心です。

入居者や近隣に配慮されているか

貯水槽清掃の際には、一時的に断水をするケースがほとんどです。
リスクの高い作業内容となるので、事前に機材や使用する薬剤などを運び入れ、準備を行うことが多いでしょう。
そのため、清掃前の段階から入居者や近隣への配慮をしてくれるかも業者選びで重要なポイントになってきます。

準備の際に入居者と同じ通路を使ったり、エレベーターを使ったりするケースもありますが、細やかな配慮がない業者だと後々クレームにつながる可能性もあります。
業者ごとに準備段階がどこまで進んだら通知するか、入居者への説明のタイミングなども変わってきます。
すべてを業者任せにするのではなく、どのような手順で進めていくのかを確認しておくと安心です。

また、作業スタッフの衛生管理、養生など保護の有無、パイロンやコーンなどを使用して周囲に注意喚起するかなど、細やかな気遣いがある業者なら安心して清掃を任せられるでしょう。

保証はあるか

貯水槽清掃終了後、間もない時期にトラブルがあった場合、業者の方で保証してくれるか、対応してくれるかについても確認しておきましょう。
アフターサービスの範囲に加えて、対応時間なども確認しておくと安心です。

清掃業者の中には24時間トラブルに対応してくれるところもあり、このような業者であれば緊急時にも早急に対応してもらえます。
24時間緊急で対応してくれる業者は少ないですが、万が一の時の連絡先や対応先を聞いておくだけで安心感が違います。

また、緊急対応可能な保証内など、範囲についても確認しておきましょう。

自社施工かどうか

会社の規模に関係なく、自社施工かどうか確認しておきましょう。
規模や多くの支店を構えている業者の場合、作業外注するケースが多いです。
このような場合は下請け・孫請けの関係性になりがちで、技術や教育が行き届いておらず、結果的にそれがトラブルになる可能性もあるでしょう。
また、トラブルではないものの、雑な対応で入居者からクレームが来たり、不満が残ってしまったりする場合もあります。
もちろん、下請けになると仕事が必ず雑になるというわけではありませんが、最初から安定した質やトラブルを回避したいのであれば、自社施工を公言している業者に依頼するのがおすすめです。

貯水槽内以外もまとめて清掃してくれるか

貯水槽清掃がメインですが、その周辺の点検や清掃をしてくれるか確認してみましょう。
貯水槽清掃のみの業者と周辺の点検や清掃をしてくれる業者なら、後者の方がおすすめです。

貯水槽の中の衛生環境も重要ですが、その周辺も同じように劣化していくため、同時に点検や清掃をしてもらえれば他の不具合に気が付くことができます。
そのため、貯水槽清掃以外の清掃に対応しているか、そこで不具合が見つかった場合に修繕まで対応してくれるか確認しておきましょう。
加圧給水装置の点検、清掃も欠かせないので、清掃範囲を聞いておくとトラブルも回避できます。

貯水槽にはいくつかの種類があり、大家さんには定期的に清掃しないといけない決まりがあります。
法律で決められているものであり、怠った場合は懲役刑もしくは罰金を科せられることもあるので注意してください。
また、入居者の安全と健康を保つためにも必要な点検や清掃となるので、業者へ依頼する際には信頼できる業者の選択が求められます。
貯水槽清掃は、入居者との信頼関係と関わる部分です。
信頼できる業者選びのポイントを参考にして、最適なところを選んでみましょう。

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