誰もが知る日本の代表的な自動車メーカー「トヨタ」のオウンドメディア『トヨタイムズ』をご存知でしょうか。トヨタイムズはテレビCMとネットメディアを融合させたオウンドメディアであり、WebサイトやYouTubeなど複数のプラットフォームを連携しています。トヨタイムズの目的は「自分の言葉で内外に発信することで、より深い情報を伝えていく」ことといわれており、SNSが発展した現在では、企業が自らの言葉で発信できるオウンドメディアの重要性が着目されています。
そこで今回はそんなオウンドメディアを軸に、情報発信について考えていきます。
Contents
メディアとは?メディアの種類を解説
情報発信の手段として用いられるのは「メディア」です。私たちは日々テレビやスマートフォン、PCなどを通して多くのメディアに触れています。まずはメディアにはどのような種類があるのかをお伝えしていきます。
マスメディア
マスメディアは「マス=大衆」に対して情報発信されるメディアのことです。不特定多数の消費者に広く情報が伝達できるため、社会的影響力が大きいメディアです。一般的にマスメディアとは、具体的には以下4媒体を指します。
・新聞
・テレビ
・雑誌
・ラジオ
マスメディアは社会的影響力も大きいことから、正しい情報をキチンと素早く伝達することが求められるメディアです。しかし近年ではマスメディアによる情報伝達のあり方は問われるシーンもしばしば見られます。
ウェブメディア
ウェブメディアは、ウェブを用いて情報発信されているメディアです。ニュースサイトやコーポレートサイト、キュレーションサイトやオウンドメディアなど、さまざまな種類のメディアが存在します。ウェブメディアは情報発信の役割をもつ一方で、集客ツールとしても活用されています。インターネットが当たり前の存在となった今、各企業がウェブメディアを持つことは必須と言っても過言ではないほどです。
またウェブメディアも社会的影響力が大きいものですが、その役割を担うメディアは限られています。しかしどんなメディアでも影響力を持てる可能性を秘めているのが、ウェブメディアの特徴でもあります。
ソーシャルメディア
ソーシャルメディアはインターネットありきのメディアであるため、ウェブメディアの一部ともいえます。しかしその中でも個人による情報発信や、個人間のつながりによる情報発信をメインとしたメディアです。具体的には、以下のような媒体がソーシャルメディアに分類されます。
・ブログ
・SNS:Twitter、Instagram、Facebookなど
・動画共有サイト:YouTube、ニコニコ動画など
マスメディアが不特定多数に情報発信するのに対し、ソーシャルメディアはある一定のコミュニティや人とのつながりをベースに情報発信します。ただ情報を受け取るだけでなく、同時に双方がコミュニケーションも取れるため、情報が拡散されていく点が最大の特徴です。さらに爆発的に情報が拡散されていく「バズ」や「炎上」などは、ソーシャルメディア特有の現象です。
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メディアの歴史!メディアの過去と今で何が変わった?
現代はインターネットの普及により、情報のあり方や伝え方が大きく変化しました。そしてその大きな変化の1つがウェブメデイアやソーシャルメディアの誕生です。ここではメディアの過去と今を見ながら、その歴史を読み解いていきます。
過去のメディア
ここでの過去は、インターネット普及以前の時代を指します。インターネットが主流となるまでは、マスメディアを中心として情報発信がなされていました。新聞や雑誌、ラジオの時代であり、ほとんどの生活者がこれらのメディアを通して情報を受け取っていたのです。
またこの時代は、スマートフォンのような電子機器も発展していなかったため、今ほどメディアが身近な存在ではありませんでした。さらに情報を自ら検索して見つける手段もなかったため、消費者は情報に対して受け身の立場だったのです。
今でもマスメディアが多くの情報の発信元として、役割を担っていることに変わりはありません。実際に公的な情報源の多くは、新聞やテレビなどのマスメディアが発信しています。
今のメディア
今のメディアは、ウェブメディアやソーシャルメディアを筆頭に、インターネットありきで存在しています。ここでは今のメディアがどのように誕生し、それによって消費者にどのような影響があるのかを見ていきます。
ICTの発展による影響
ウェブメディアやソーシャルメディアが台頭してきたように、今ではインターネットを介したメディアが一般的になりつつあります。ICTの発展で、情報発信がより容易な時代となりました。
メディア広告費でいえば、2019年にはインターネット広告費が、これまで一強であったテレビ広告費を上回りました。これは消費者が利用するメディアが、インターネットメディアに流れていることを指します。なぜなら広告主は、利用者が多いメディアに広告費を出すからです。
また総務省が発表した「通信利用動向調査」の2019年時点のデータでは、インターネットの利用者数は1億84万人。そのうち13〜59歳までの利用者数が9割以上を占め、さらにSNSの利用率は50%以上です。この数字からもわかるように、それだけインターネットを利用している人がいれば、ウェブメディアやソーシャルメディアが台頭するのは必然的といえます。
さらにマスメディアである新聞や雑誌も、紙媒体と合わせてインターネット媒体を持つことが一般的となりました。このことからもわかるように、ICTの発展はメディアの多様化を促進しただけでなく、これまでのメディアのあり方も変えたのです。
スマホ普及による影響
インターネットメディアの台頭はICTの発展だけでなく、スマホの普及も大きく要因しています。同じく総務省出典の「通信利用動向調査」によると、2019年におけるスマホ普及率は83.4%と、初めて8割を超えました。
インターネットの普及はスマホよりも早かったですが、スマホ普及以前といえばインターネットが利用できるのはPCだけでした。PCはテレビと同じく場所の制限がある電子機器です。そのためインターネットが利用できても、今ほど身近な存在ではなかったでしょう。しかしスマホが普及したことでインターネットがより身近な存在となり、リアルタイムに情報が受け取れるようになりました。
また今まで受動的にしか情報を受け取れなかった消費者は、検索エンジンの発達により、能動的に必要な情報や知りたい情報を探すことができるようになったのです。そのため情報発信側もこれまで以上に早く、そして多くの情報を発信する必要が出てきました。
さらにスマホ普及により、消費者の広告に対する意識にも変化が起きています。メディアがより身近な存在になったと同時に、広告も同じような存在になったのです。消費者は過剰な広告出稿によりストレスに感じるようになったため、広告のスルースキルが高くなりました。その消費者の傾向をわかっているからこそ、広告の多様化も進んでいるのです。
そして今回のテーマでもあるオウンドメディアは、スマホに合わせたメディアです。もちろんスマホに限らず、PCやタブレットなどインターネット環境があれば利用できます。しかし多くの消費者にリーチしたいのであれば、スマホに合わせたメディア構築が必須といえます。
消費者が情報を判断しにくくなった
ICTの発展とスマホの普及により、消費者とメディアの距離が近くなりました。これにより良くも悪くも情報が溢れ、消費者が日々接する情報量も倍以上になったのです。どんな時でも手軽に情報を受け取れるようになった反面、正しい情報を判断するのが難しくなったともいえます。特にウェブメディアやソーシャルメディアは個人が発信する情報も多く、情報の裏付けなしに正しくない情報が発信されている可能性もあります。そのため消費者には、情報の取捨選択が求められています。
とはいえ、基本的にメディアは正しい情報発信ができるよう努めるはずです。またGoogleの検索エンジンは、消費者に最適なコンテンツを提供することを第1として、検索アルゴリズムを日々改良しています。つまりメディアは消費者に正しい情報を伝えることと、検索エンジンに評価してもらうSEOに注力することでメディアの信用性や評判をあげられるのです。
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オウンドメディアとは?
ICTの発展とスマホの普及により、スマホに合わせたメディア構築が必須となっています。そしてメディアは正しい情報発信ができ、かつ真意が伝えられるものであることが大切です。さらにそれが消費者にとって有益な情報であるか否かも重要なポイントとなるのです。
そこで活用できるのが「オウンドメディア」です。近年オウンドメディアはトレンドでもあり、マーケティングの一環として欠かせないものとなっています。
語源
オウンドメディアの「Owned」は「所有する・運営する」という意味です。つまり自社で所有し、運営しているメディアのことをオウンドメディアと言います。広義ではコーポレートサイトやSNSの企業アカウントなどのオウンドメディアに含まれますが、一般的には企業が発信しているウェブマガジンやコラム、ブログなどを指します。
トリプルメディアの一種
オウンドメディアと関連するワードに「トリプルメディア」があります。トリプルメディアとは、マーケティングにおいて消費者との接点になり得る3つのフレームワークのこと。そしてオウンドメディアはそのうちの1つのフレームワークです。そのほか2つには「アーンドメディア」「ペイドメディア」があります。それぞれのメディアは定義も特徴も異なり、企業の目的に合わせて使い分けます。
オウンドメディア | アーンドメディア | ペイドメディア | |
定義 | 企業が所有するメディア | 第3者が発信するメディア | 企業が費用を払って発信するメディア |
目的 | 発信 | 拡散 | 集客・仲介 |
例 | ・ウェブサイト ・ウェブマガジン ・ブログ | ・インフルエンサーのSNS ・レビューやクチコミサイト ・キュレーションメディア ・掲示板 | ・マス広告 ・ウェブ広告 ・SNS広告 ・テレビCM ・チラシ ・DM |
これら3つのメディアはそれぞれ独立したものですが、コンテンツの「発信者」「拡散者」「仲介者」という相互関係が成り立っています。消費者にどのようにして情報発信をしたいか、情報発信により何を達成したいかによって、最適なメディアを選ぶことがポイントです。
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オウンドメディアを持つ3つのメリット
企業が消費者と接点を持つためにも、オウンドメディアの存在は欠かせないと言っても過言ではありません。では企業が自らの情報発信メディアをもつメリットには、何があるのでしょうか。ここでは3つのメリットをお伝えしていきます。
①オリジナルの資産となる
1つ目のメリットは、オウンドメディアが企業の資産になることです。わかりやすい例でいえば、メディアは不動産です。インターネット上にメディアを構築することで土地が誕生し、そこにコンテンツという物件を追加していきます。メディアはただ存在するだけでは更地ですが、どんどん情報発信していくことでコンテンツが蓄積され、価値ある不動産へと発展するのです。多くの人に有益な情報が発信でき、かつ企業が本当に伝えたいことを自身の言葉で伝えられるオウンドメディアは、不動産と同等の資産といえます。
逆にオウンドメディアを持っておらず第三者に情報発信を任せている場合は、他人の土地で他人の物件を利用していることになります。細かく要望して理想通りの物件ができる場合もあれば、うまく伝わっておらず意図しない物件が出来上がってしまうリスクも兼ねています。
これは情報発信にも言えることで、出来上がったコンテンツが意図しない内容であったり、企業の真意が伝わりにくいコンテンツになってしまう可能性もあるのです。そのため企業が自らの言葉で確実に伝えたいことを発信するには、オウンドメディアが最適といえます。
さらにオウンドメディアは24時間365日稼働してくれるものであり、常に情報を求めているユーザーのニーズに答えてくれる点もメリットの1つです。つまり人材と同様に、企業の資産の1つとして活躍してくれます。
②ブランディング効果がある
2つ目のメリットは、ブランディング効果があることです。類似サービスや商品が増えている中、そのサービスや商品を好んで利用してくれる顧客の獲得が必要です。そのためには競合との差別化を図るブランディングが重要になってきます。
オウンドメディアは企業が自らの言葉で情報発信するツールです。商品やサービスに対する思いやブランドストーリー、ノウハウを発信するコラムなど、オリジナルの言葉で発信しているからこそ、発信内容への信用性が高まります。企業のオウンドメディアがユーザーに評価されれば自ずとメディアへの流入が増え、そこから新規顧客獲得や既存顧客の維持が実現します。
③顧客のファン化を狙える
3つ目のメリットは、顧客のファン化を狙えることです。顧客のファン化はブランディングと似ており、ファンになることで競合との差別化がなされた上でその企業への信頼を寄せてくれます。そのためにはユーザーに対する有益な情報発信はもちろん、企業の想いが伝わり、ストーリーを共有できるメディアにすることが大切です。
たとえば商品誕生に対する企業の想いや、その商品を作っている生産者の想いをインタビューしたコンテンツをオウンドメディアで公開します。これまでただ商品の側面だけをみてなんとなく購入していたユーザーがそのコンテンツを閲覧し、想いに共感してくれれば、商品そのもの以外にも購入する理由ができます。つまりそのユーザーにとって商品を買う理由は単に商品が良いからだけでなく、想いに共感しているからというファン的な要素も追加されます。商品が良いだけなら、評価が良い類似商品や新商品に乗り替えられてしまう可能性もあるでしょう。
そのためオウンドメディアを通して顧客のファン化を狙うことで、顧客ロイヤリティの向上が図れ、結果的に企業の利益にも通ずるのです。
市場が激化している現代だからこそ、顧客のファン化を狙うことが欠かせないマーケティングとなりつつあります。そのためその手段として活用できるオウンドメディアの価値や重要性が高まっているのです。
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オウンドメディアのデメリット
オウンドメディアは魅力的なメリットがある一方で、デメリットもあります。確かにオウンドメディアの重要性は高まっていますが、デメリットも押さえた上で構築すべきかを判断することが大切です。ここではオウンドメディア構築におけるデメリットについてもお伝えします。
①効果が出るまでに時間がかかる
1つ目のデメリットは、効果が出るまでに時間がかかることです。オウンドメディアはサイトを開設しただけでは、まだメディアとして機能していない状態です。もちろんメディアのメインとなる記事は重要な要素ですが、サイトの作りや見た目を整えるのも同様に必須となります。どんなに良いコンテンツを発信していたとしても、サイトの作りや見た目が整っていないと、怪しく感じてしまいユーザーは離脱してしまいます。そのためメディアのリリース日を決めたら、記事の生産と同時にサイト構造やロゴ作成など、デザインにも注力しなければなりません。これらはユーザーが問い合わせするためのインセンティブ設計であり、サイトの作りや見た目が一定程度を超えると問い合わせも徐々に増えていきます。
また、記事は本数だけでなく、品質の確保も重要です。たとえたくさん記事を量産したとしても、1つ1つの内容が乏しいものであったり、ユーザーが関心を持てないものであれば意味がありません。そのため記事はただ量産するのではなく、目的に合わせて質の高い記事を用意しましょう。もちろん記事はリリース後も継続的に追加が必要なので、常に情報発信のテーマを考える必要があります。
このように、オウンドメディアは構築に時間と手間がかかるだけでなく、リリースしてからもすぐに効果が出ない点が難しいポイントです。またオウンドメディアへの流入を増やすためには、ユーザーにメディアを見つけてもらう必要があります。オウンドメディアへの集客にはさまざまな方法がありますが、もっとも一般的なのは検索エンジン対策であるSEOです。しかしSEOはメディアと同様に、すぐに効果が出るものでありません。競合が多いものであれば最短で6ヶ月、一般的には一年かかると言われています。
そのため効果が出るまでに時間がかかることを押さえ、それまでしっかりとメディアを運営するリソースの確保も必要です。
②SEOの難易度が上がっている傾向にある
2つ目のデメリットは、SEOの難易度が上がっている傾向にあることです。上記でもお伝えしたように、オウンドメディアへの流入を確保する一般的な手法はSEOです。SEOはユーザーにとって価値のあるコンテンツが評価される仕組みで、「専門性」「権威性」「信頼性」の3つが評価基準となっています。その中でも権威性はコンテンツの質に関わってくる重要なものであり、この観点から新規メディアが検索上位に上がるのはかなり難しいとされています。権威性とは「誰がその情報を発信しているか」ということです。たとえば医療に関する情報発信をしているメディアが2つあるとします。1つは医療関係者でない個人が情報発信しているメディアであり、もう1つは医療関係者によるものです。この2つであればGoogleに評価されるのは後者となり、検索結果で上位を獲得できます。
今や数えきれないほどのメディアが増え、どのメディアも検索上位を目指してコンテンツを作っています。そのためSEO の難易度も上がっている傾向にあるのです。
日々改良されているSEOのアルゴリズムに対応すべく、メディア運営者はSEOへの理解と同時に、ユーザー理解を踏まえた良質な記事作成が求められます。
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具体的なオウンドメディア戦略とは
ここではオウンドメディアにおける具体的な戦略を2段階に分けてお伝えしていきます。
基本戦略
まずは基本戦略として重要な3つのポイントを挙げていきます。これまでお伝えしたメリット・デメリットを踏まえた上での戦略なので、オウンドメディアの特性を理解した上で押さえてみてください。
伝えたいことを明確にする
オウンドメディアは企業が自らの言葉で情報発信ができる、とても価値の高いメディアです。資産となるオウンドメディアを構築するには、前提として伝えたいことが明確であることが重要です。オウンドメディアの存在意義が確立できなければ、将来的なメディアの方向性が定まらず、顧客のファン化も難しくなってしまいます。
オウンドメディアは手段であり、重要なのは伝えたい内容です。ユーザーに有益な情報を与えるためのメディアか、企業や商品理解を深めてもらうためのメディアか、またはそれらを合わせた複合的なメディアにするかを決めた上で、伝えたいことを明確にしましょう。
その際はオウンドメディアを活用して、何を達成したいかをベースに考えてみてください。
品質の高い記事を書く
オウンドメディアは信用性が重要であるため、品質の高い記事を書くことは重要です。これはメディアの信用性に関わるだけでなく、SEOにも大きく影響するものです。Googleの検索エンジンは、質の高いコンテンツのあるメディアをユーザーにとって価値のあるものと判断します。そのため品質の高い記事を書くことは、検索上位表示を狙うためには欠かせません。どんなに伝えたい内容が明確であったとしても、記事の質が悪ければユーザーの関心は引けないでしょう。
しかし、品質の高い記事と言っても、正解があるわけではありません。そんな中でも企業が伝えたいことに沿って、その真意や情報が正しくユーザーに伝わるような記事作成に取り組むことが重要と考えます。もちろん誤字脱字や読みやすさなど、記事として最低限の質は前提として求められます。
また、専門性が問われるものは、専門知識のある方が執筆や編集、監修することで記事の品質が上がります。特に知識の情報発信では正確さや権威性が重視されるため、この点も工夫してみましょう。
長期的な目線を持つ
デメリットでお伝えしたように、一般的にオウンドメディアは効果が出るまでに時間を要するものです。そのため長期的な目線で戦略を立てていくことが重要です。オウンドメディアは情報発信ツールである一方、目的は顧客接点の獲得や顧客のファン化です。これらをすぐに達成したいのであれば、オウンドメディア以外の方法が望ましいでしょう。しかしその目的達成だけでなく、企業の資産となり得るメディアを作りたいのであれば、目先の成果にこだわらずに、一歩ずつ着実にメディアを構築していくことが重要といえます。
より実践的な戦略
ここでは合わせてより実践的な戦略をも伝えしていきます。
初期費用・ランニングコストを下げる
初期費用やランニングコストを下げることも、合わせて重要なポイントとなります。なぜなら高いコストが発生してしまうと、長期的な継続が見込めないからです。効果が出るまでに時間を要するということは、利益回収までにも時間を要するということです。
一方、どのようなオウンドメディアを作りたいかによって、初期費用とランニングコストはピンキリです。しかしオリジナルの本格的なオウンドメディアを構築したいとなれば初期費用は最低でも20万円、本格的な新規メディアの立ち上げや既存メディアの大規模なリニューアルであれば100万円以上はかかるでしょう。また、ランニングコスも最低1万〜5万円規模、高くて20万円〜となる場合もあります。
まずは、自社で構築したいオウンドメディアの規模感から、初期費用やランニングコストの目安を算出してみましょう。そこで長期的に継続していくことを前提として、どれくらいの予算がかかるかを把握してみてください。
最適なパートナーと組む
オウンドメディアを自社で全て内製するリソースがあれば、そうでない場合も多いでしょう。オウンドメディアを構築・運用していくためには、以下の役割を担うパートナーが必要です。
・プロデューサー:編集長
・メディア制作:プログラマー・コーダー・ウェブデザイナー
・コンテンツ制作:ライター・編集者・校閲
・運用:ディレクター・マーケター
自社がやりたいこと、そして理想とするメディアの世界観を実現するためには、最適なパートナーと組むことが大切です。ぜひメディアの方向性やコンテンツの内容をうまく組み込んでくれるパートナーを見つけてみましょう。
まとめ
今回はオウンドメディアを軸に、企業の情報発信についてお伝えしていきました。
正しい情報、そして企業が真意を伝えられる場であるオウンドメディアは、企業のみならず消費者にとっても価値のある存在です。また企業と顧客が接点を持てる場でもあり、コンテンツを通してコミュニケーションが図れる場でもあります。つまりオウンドメディアによって、企業と顧客の距離感が近づくとも言えます。
そしてオウンドメディアは企業の資産ともなり得るもの。単なる情報発信ツールとしてではなく、さまざまな役割を担うオウンドメディアは、情報社会の現代にはなくてはならない存在です。
企業が自らの言葉で情報発信するため、そして消費者との関係性を構築していくためにも、ぜひオウンドメディアを活用してみましょう