「ルモントワール青葉」再生プロジェクト

– 築古物件への大胆な挑戦 –
挑戦が息づくカルチャー

INAでは挑戦を重視し、失敗を恐れず行動する文化が息づいています。その象徴的なエピソードが、築年数が経過し価値が低下していた物件「ルモントワール青葉」の再生プロジェクトです。神奈川県横浜市青葉区にあるこの建物(1987年竣工)は、かつて賃貸マンションや学生寮として利用されていました。しかし年月とともに賃料は下がり、設備も時代遅れとなり、活用方法に悩んでいました。
誰もが再生は難しいと感じる築古物件に対し、INAは大胆な改修計画に乗り出しました。

失敗を恐れず、大規模リノベーションの決断

物件価値を最大化するため、INAチームは従来の発想にとらわれないプランニングを開始しました。築古物件を蘇らせるには小手先の修繕では不十分です。失敗を恐れず思い切った投資と改修を行うことをオーナー様にご提案しご決断いただきました。
例えば、全住戸と共用部にわたる大規模リノベーションを実施し、当時急速に高まっていたテレワーク需要に応える住まいへと生まれ変わらせました。各住戸でそれぞれ異なる間取り・デザインとし、それぞれに個性を持たせるという通常ではリスクの高い挑戦も行いました。

同時に、共用部にはオートロックや宅配ボックスを新設するなど現代のニーズに合わせた設備投資も惜しみませんでした。このような大胆な取り組み提案が可能だったのは、「現状を上回る価値を生み出そう」という向上心と、仮に計画が思い通りに進まなくともそこから学び次に活かすという前向きさがチーム全体に共有されていたからです。

もちろん道のりは平坦ではありませんでした。工事の途中では予期せぬ課題も発生し、計画の練り直しを迫られる場面もありました。しかしINAの文化が支えるチームは萎縮することなく、問題に直面するたびにメンバー同士が積極的に意見を交わしました。各分野の専門家が集まり知恵を出し合う社内の対話によって、困難な課題も一つひとつ解決していきました。このプロセスそのものが、私たちのカルチャーを体現しています。

– 相場を超える賃料への挑戦 –
リーシングの苦闘と工夫

改修が完了した「ルモントワール青葉」は、明るい無垢材のフローリング(一部住戸)、新設のシステムキッチンや追い焚き機能付きバスルーム、そして全室に高速インターネット(NURO光)を導入したテレワーク対応型の魅力的な物件に生まれ変わりました。

しかし本当の挑戦はここからです。物件を収益化するには、この付加価値に見合った賃料で入居者を募らなければなりません。私たちは市場を徹底的に調査し、このエリアの相場を超える強気の賃料を提案しました。大胆な価格設定にはリスクが伴います。周辺相場より高い賃料では、入居希望者が集まらない可能性もありました。

当初、募集を開始した直後は、内見に訪れたお客様から「駅から少し遠い築古の物件にしては高いのでは」という声も正直にいただきました。
そこで私たちは失敗を恐れず戦略を練り直しました。賃料に見合う価値を正しく伝えるため、チームはプロモーション方法から見直しました。具体的には、物件の魅力を体感してもらう内覧会イベントやオンライン上でのバーチャル内見ツアーを実施し、ただ設備が新しいというだけではなく「テレワークに最適な暮らし方ができる家」というコンセプトを前面に打ち出しました。

また、問い合わせをいただいた方一人ひとりに丁寧に対応し、リモートワークでの悩みや理想の住まい像をヒアリングした上で、「この物件ならそれが実現できる」ということを対話を通じて伝えていったのです。

「人と人との対話」が生んだ成功

リーシング活動における最大の鍵は、人と人との対話でした。私たちは単に条件面の交渉をするのではなく、入居を検討する方々や賃貸仲介会社の方々と真正面から向き合い、そのニーズや不安に耳を傾けました。
例えば、ある在宅勤務が中心のご夫婦は当初賃料の高さに迷いがありましたが、担当者が直接対話する中でこの住まいで得られる生活の質や快適さについて共感を深めていただくことができました。「リモートワーク用の造作デスクがあるおかげで仕事に集中でき、オフタイムには眺めの良いバルコニーでリフレッシュできる」——そんな将来の暮らしを具体的に思い描いてもらえるよう、私たちは熱意を持って語りかけました。その結果、ご夫婦は「多少家賃が高くてもここに住む価値がある」と納得し入居を決めてくださったのです。

このように対話を重ねる地道な取り組みによって、「ルモントワール青葉」は次第に評判を呼び、多くのお問い合わせをいただくようになりました。物件の完成から程なくして複数の入居契約が成立し、オーナー様が想定していた以上のスピードで満室に近づいていきました。

最終的には、市場相場を上回る賃料設定にもかかわらず満室を実現し、物件価値の劇的な向上に成功しました。この成功の背景には、単なる数値上の工夫だけでなく「人」を中心に据えたINAの企業文化があったことは言うまでもありません。

挑戦と対話を尊重する文化が生む成長

ルモントワール青葉の再生プロジェクトは、INAのカルチャーコードを体現する象徴的なストーリーです。挑戦を恐れない心があったからこそ、大胆なリノベーションと高い賃料設定という困難に踏み込むことができました。失敗を糧にする前向きさがあったからこそ、計画途中の軌道修正やリーシング戦略の見直しにも柔軟に対応できました。
そして何より、人との対話を大切にする姿勢があったからこそ、入居者や関係者との信頼関係を築き上げ、プロジェクトを成功へと導くことができたのです。

この企業文化は、共に働く仲間にとっても、私たちに仕事を託すクライアント様にとっても、大きな魅力であり安心感につながります。社員一人ひとりが向上心を持って挑戦を楽しみ、失敗を恐れずに新たなアイデアを試せる環境が整っているため、常に進化し続けるサービス提供が可能です。また、クライアントやパートナーとの対話を重視することで、相互理解に基づく本質的なソリューションを導き出します。

最後に、INAのカルチャーを今回の事例に改めて言葉にすれば、次のようになります。

  • 挑戦を重視し、失敗を恐れず行動する: 現状に満足せず常に新しい課題に踏み出す勇気を持ち、たとえ失敗してもそれを学びに変えて前進します。
  • 向上心と前向きさを持ち続ける: 個人もチームも常に成長を目指し、困難に直面してもポジティブに捉えて解決策を生み出します。
  • 人と人との対話を大切にする: 社内でも社外でも相手の声に耳を傾け、対話を通じて信頼関係を築き、共に価値を創造していきます。

このカルチャーコードこそが、INA株式会社の原動力です。私たちはこれからもこの文化を胸に、更なる挑戦を続けていきます。そして「この会社になら自分の未来を託したい」「このチームになら安心して仕事を任せられる」——
そう思っていただける存在であり続けるために、人と人とのつながりを大切にしながら、不動産業界に新たな価値を創出し続けていきます。

稲澤 大輔

稲澤 大輔

INA&Associates株式会社 代表取締役。大阪・東京・神奈川を拠点に、不動産売買・賃貸仲介・管理を手掛ける。不動産業界での豊富な経験をもとに、サービスを提供。 「企業の最も重要な資産は人財である」という理念のもと、人財育成を重視。持続可能な企業価値の創造に挑戦し続ける。

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