創造するものには責任が伴う:INA&Associatesが考える創造的責任

創造する責任とは何か

「創造するものには責任が伴う」――この言葉は、私が常々胸に刻む言葉です。何か新しい価値を創り出すとき、そこには必ずそれを生み出した者の責任が生じます。
企業が革新的なサービスや事業を生み出す際も同様で、その創造物が社会や関係者にもたらす影響に最後まで責任を持つことが求められます。創造とは単に形あるものを作ることに留まらず、人々の生活やコミュニティ、未来に変化をもたらす行為でもあります。それゆえ私たちは、何かを創造する際にはその先にある幸せと課題の双方に目を向け、真摯に向き合う姿勢を大切にしております。現代社会において企業には、何を創造するかだけでなく、その創造物が社会・環境へ与える影響にまで責任を負うことが強く求められております。

企業における「創造的責任」とは、自社が提供する商品やサービス、さらには企業活動そのものが社会に与える影響に対して責任を負うことです。

特にお客様に高品質な不動産サービスを提供する当社にとって、創造的責任とは単なる理念ではなく日々の実践指針となっております。
本コラムでは、INAが掲げる使命とビジョン、不動産業における創造的責任の具体例、人財への投資、そしてお客様・社会・未来への責任について詳述し、当社がなぜ失敗を恐れず挑戦し続けるのか、その理由を紐解いてまいります。なお、本コラムを通じて当社の理念と取り組みをご理解いただき、INAが目指す未来図を感じていいただければ幸いです。

INAの使命とビジョン

INAは、2020年の創業以来、不動産業界に新たな価値と公正な仕組みを創造することを使命としてまいりました。私自身、不動産業界に根強く存在した多重下請け構造の中で、現場で懸命に働く人々が正当に評価されない状況を目の当たりにし、それを変革したいと強く願いました。「頑張る人がきちんと報われる社会を創りたい」――

この想いを原点に掲げ、INAは誕生しております。当時、不透明な多重下請けの慣行によって、実際に価値を生み出している人々に正当な報酬が行き渡らないという課題が顕在化していたのです。

現在、当社は「世界No.1の人財投資カンパニー」を目指し、人の成長こそが企業価値を生み出す源泉であると信じて経営を行っております。また、テクノロジーと創造力を駆使し、すべての人が輝き、正当に報われる社会の実現をビジョンに掲げております。そのビジョンを支える具体的な理念の柱として、次のような価値観を大切にしております。

  • 関わるすべての関係者(お客様・社員・ビジネスパートナー)の幸福を追求すること:企業活動を通じて、自社に関わるあらゆる人々が結果として幸せになれるよう価値を提供してまいります。
  • 失敗を恐れずに挑戦すること:現状に安住せず、失敗の可能性を恐れて挑戦を躊躇することのない企業文化を育んでおります。失敗から学び再挑戦する精神が、長期的な成長の原動力になると確信しております。
  • 短期的な利益よりも長期的な価値創造を優先すること:目先の利益や数字に左右されず、将来にわたり持続可能な価値を生み出すことを最優先に意思決定を行います。長期的視野に立った経営によってこそ、お客様や社会から信頼される存在になれると考えております。
  • 「人材」ではなく「人財」を育てること:社員一人ひとりをかけがえのない財産として捉え、その才能や成長に積極的に投資いたします。人財の成長なくして企業の発展はあり得ず、人を大切に育てることが結果的により良いサービスの創造につながると信じております。

また、利益は企業が存続する上で不可欠な「酸素」のようなものではありますが、呼吸そのものが人生の目的でないのと同様に、利益そのものを追求することは当社の存在目的ではありません。私たちは、お客様や社会に価値を提供し続け、その結果として適正な利益を得るという長期的視点を重視しています。

これらの理念すべてに共通するのは、創造には常に責任が伴うという視点です。INAは、これらの価値観に基づき企業活動の隅々まで「創造的責任」を浸透させることで、お客様から信頼され、社会に貢献できる企業であり続けたいと願っています。

不動産業における創造的責任の具体例

不動産業に携わる当社にとって、「創造的責任」は非常に具体的な形で現れます。不動産というのは、単に土地や建物を売買・賃貸するだけではなく、人々の暮らしやビジネスの舞台そのものを提供する仕事です。新たにご紹介する住まいやオフィス空間は、お客様の日々の幸福や事業の成長に直結します。そのため私たちは、一件一件の取引やプロジェクトに対し、単なる契約の成立に留まらず、その後に続くお客様の生活の質や地域コミュニティへの影響まで見据えて責任を果たすよう努めています。不動産という社会基盤を扱う以上、自らが提供する空間が周囲にもたらす影響について責任を負う姿勢が重要なのです。

具体的な例を挙げますと、高級賃貸物件のご紹介においては、お客様に真にご満足いただける住環境を提供することを第一に考えています。物件の表面的な魅力や一時的な利便性だけでなく、建物の安全性・快適性、将来的な資産価値や周辺環境との調和まで考慮し、ご提案を行っています。

また、INAは不動産管理やコンサルティングの場面でも創造的責任を体現しています。
管理業務においては、単に物件の維持管理を行うだけでなく、最新のテクノロジーを活用して資産価値の向上や省エネルギー化に取り組むなど、所有者様と入居者様双方に長期的メリットのある創意工夫を凝らしています。
さらに、不動産管理の透明性を高め、公正な情報共有を促進するための独自プラットフォームやサービスの開発にも注力してまいりました。これは当社が推進する不動産DX(デジタルトランスフォーメーション)の一環でもあり、関係するすべての方が安心して取引に参加でき、成果を公平に享受できる環境を整えております。このように不動産業におけるあらゆる事業領域で、創造的責任を果たす具体的な取り組みを積み重ねているのです。

人財投資の重要性とその実践

INAが掲げる「人財」とは、単なる労働力としての人材ではなく、未来を創造する源泉としての人のことを指します。企業とはつまるところ「人」の集合体であり、いかに優れた戦略やビジョンがあっても、それを実現するのは他ならぬ社員一人ひとりです。
そのため、INAでは創業当初から「人こそが会社の財産」であるという信念のもと、人財への積極的な投資を経営の中核に据えてまいりました。古くから「企業は人なり」という言葉があるように、社員一人ひとりがかけがえのない存在であり、その成長こそが企業全体の成長につながると確信しています。

人財への投資は、単に研修や教育制度の充実だけを意味しません。INAでは、社員が安心して新しいアイデアに挑戦できる風土づくりにも力を注いでいます。社内には「失敗しても責めない」カルチャーを根付かせ、若手からベテランまで誰もが自由に意見を出し合い、革新的な取り組みにチャレンジできる環境を整えています。社員には積極的に責任ある役割や挑戦の機会を与え、その挑戦を会社全体で支援することで、本人の成長を後押ししています。こうした経験の積み重ねが社員の専門性と自信を育み、結果としてお客様に提供できるサービスの質や付加価値の向上につながっています。

さらに、当社は社員の長期的なキャリア形成や自己実現も支援しております。一人ひとりの強みや志向を踏まえた配置や役割を考慮し、「この会社で成長し続けたい」と感じてもらえるような人事施策を講じています。例えば、専門分野の資格取得支援や、社外研修への参加奨励、社内でのメンター制度などを通じて、社員が自らの可能性を広げられるようバックアップします。社員が自身の成長にやりがいを見出し、生き生きと働けることが、お客様へのより良いサービス提供や新たな価値創造に直結すると考えているからです。

また、社員自身が仕事を通じてやりがいや幸福を感じられることも重要だと考えております。当社では働きやすい職場環境の整備やワークライフバランスの推進に努め、社員が心身ともに健やかに力を発揮できるよう支援しています。社員の幸福なくして、関わるすべての方々の幸福は実現できないと信じているからです。

人財は企業にとって最大の資産であり、当社に集う人々が成長し輝くことで初めて、お客様や社会に対して真に価値ある創造が可能になります。INAは、今後も人財への投資を惜しまず、「人を大切にする企業文化」を守り続けることで、創造的責任を内側から支えています。

顧客・社会・未来への責任

企業の創造的責任は、サービス提供の直接の相手である顧客への責任にとどまらず、社会全体や未来の世代に対する責任へと広がってまいります。INAは、この「顧客・社会・未来への責任」を強く意識した経営を貫いております。

顧客への責任:当社にとってお客様は単なる取引先ではなく、長期的なお付き合いを通じて共に価値を創り出していくパートナーです。富裕層のお客様がINAに求められるのは、単に優良な物件の紹介や契約手続きだけではなく、その先にある豊かな暮らしの実現や資産価値の維持・向上といったトータルなサポートです。私たちはお客様一人ひとりのご要望やライフスタイル、将来ビジョンに真摯に向き合い、最適なご提案と丁寧なフォローアップを行うことに努めています。
透明性の高い情報提供と誠実なコミュニケーションによって信頼関係を築きます。また、高額資産の取引においてはプライバシーや安全への配慮も不可欠です。INAは厳格な守秘義務を遵守し、お客様の情報を適切に管理することで、安心してお任せいただける体制を整えています。そして、お客様の大切な資産をお預かりする者としての責任を全ういたします。さらに、短期的な利益のために無理に取引を進めるようなことは決して行わず、お客様の長期的な満足と利益を最優先に考える姿勢を徹底しています。お客様から「INAに任せて良かった」と感じていただけることこそが、私たちにとって何よりの喜びです。

社会への責任:企業は社会の一員であり、その活動は周囲にさまざまな影響を及ぼします。INAは不動産ビジネスを通じて、地域社会や業界全体にポジティブな変化をもたらすことを使命の一つと考えています。
不動産取引の透明化や公正な慣行の確立に取り組む姿勢は、業界全体の信頼醸成に寄与し、結果的に社会全体の利益につながると信じています。また、高品質な住環境の提供により、その地域に新たな活力をもたらしたり、適切な資産運用の支援を通じてお客様の経済的安定に寄与したりすることも、社会への責任の一端です。私たちの事業を通じて関わるすべての人々が少しでも豊かに、そして安心して暮らせる社会づくりに貢献することが、当社の創造的責任の延長線上にあると考えています。

未来への責任:持続可能な未来に向けた責任も、私たちが重視するところです。不動産は一度創造すると、その建物やコミュニティは長きにわたり次世代へ受け継がれていくものです。当社は現在の利便性や利益だけでなく、将来の世代がより良い環境と機会を享受できるような長期的視点で事業に取り組んでおります。また、社内外サービスの活用により、将来の市場ニーズに応える革新的なサービスを提供し続けています。
これらはすべて、未来の顧客や社会への責任を果たすための投資であり、短期的な成果以上に次世代への価値提供を重視する当社の姿勢を示すものです。

おわりに:私たちが挑戦し続ける理由

「創造するものには責任が伴う」という理念を軸に、INAは事業を展開してまいりました。創造的責任を果たすためには、すべての関係者の幸せを追求し、失敗を恐れずに挑戦を続け、短期的な打算より長期的な価値創造に励み、人財を育成する――
こうした揺るぎない信念が不可欠です。急速に変化する現代社会において、現状に甘んじ停滞することは、企業にとって最大のリスクであり、責任放棄に等しいと私たちは考えております。だからこそ当社は常に未来を見据え、新たな課題やニーズに果敢に挑み続けることで、自ら掲げる責任を全うしようと努力しているのです。

挑戦には困難やリスクが伴いますが、それ以上に大きな成長と価値が待っていると信じております。「失敗を恐れず挑戦せよ」というメッセージは、社内の隅々にまで浸透しており、社員一人ひとりが創造的責任の担い手として主体的に行動する原動力となっております。創造への責任を果たすために、私たちはこれからも現状に安住することなく自己変革を続け、お客様・社会・未来のために何ができるかを問い続けてまいります。そして、関わるすべての方が幸せになるという創業以来の願いを胸に、短期的な利益より長期的な価値を大切にし、人財と共に新たな価値創造へ挑戦し続ける所存です。INA社は、未来に向けて責任ある創造を追求し、お客様にとっても社会にとってもなくてはならない存在であり続けるよう邁進してまいります。創造的責任を果たすための当社の挑戦に終わりはありません。これからも皆様と共に、より良い未来に向けて歩んでいければ幸いに存じます。

稲澤 大輔

稲澤 大輔

INA&Associates株式会社 代表取締役。大阪・東京・神奈川を拠点に、不動産売買・賃貸仲介・管理を手掛ける。不動産業界での豊富な経験をもとに、サービスを提供。 「企業の最も重要な資産は人財である」という理念のもと、人財育成を重視。持続可能な企業価値の創造に挑戦し続ける。

事業への想い

人への想い

経営への想い

PAGE TOP