私の尊敬するピーター・ドラッカーは、「企業の目的はただ一つ、顧客を創造することにある」と述べています。INAでは、この言葉を経営の指針として深く受け止めています。
利益は企業が存続する上で欠かせないものですが、それ自体が目的となってしまうと、企業は本来の使命を見失い、やがて顧客を失います。INAは創業以来、短期的な利益追求にとらわれず、顧客の真のニーズを理解し、それに応えることを最優先しています。
顧客価値を軸にした持続可能な成長
顧客創造とは単に顧客数を増やすことではなく、「顧客にとっての真の価値」を深く理解し、具体的に追求し提供することです。私たちINAは、超富裕層のお客様を中心に、不動産売買や賃貸仲介、そして管理業務を通じて、そのニーズやライフスタイルに徹底的に寄り添います。
例えば、不動産の購入時には物件の提供だけでなく、将来の設計やライフプランまで踏み込んだ提案を行っています。また賃貸管理においては、AIを活用した精緻な賃料査定と、ペーパーレスの透明な管理業務を通じ、オーナー様の負担を軽減しています。顧客の満足を最優先することで、継続的かつ安定的な成長が実現可能になります。
人財投資が顧客創造の鍵
顧客価値を生み出す源泉は「人財」です。
INAでは「社員の成長なくして企業の成長なし」を理念として掲げ、社員一人ひとりが自身の成長を実感し、顧客に質の高いサービスを提供できる環境作りに取り組んでいます。また、社員自身が積極的に顧客と向き合い、創造的に課題解決に取り組めるよう、権限委譲や裁量の拡大にも力を入れています。
不動産業界における実践
不動産業界はデジタル化やAIの活用により大きく変化しています。INAはこの環境変化を好機と捉え、積極的に最新テクノロジーを導入しています。
例えば、AIを活用した正確な賃料査定システム、オンラインでのバーチャル内覧、100%ペーパーレスの管理業務などを通じ、業務の効率化とサービス品質の向上を実現しています。これらの施策は、顧客に対して「迅速」「透明」「安心」という明確な価値を提供し、高い入居率や顧客満足度に直接的に結びついています。
実際、周りを見渡してみても、不動産ビジネスにおいては「顧客ファースト」を掲げ、顧客との信頼関係を何より大切にする企業が成功を収めています。
不動産取引は高額で人生に大きく関わるだけに、顧客は信頼できるパートナーを求めます。INAも、一度きりの取引で終わらず長期的な信頼関係を築くことを重視し、顧客の人生の様々なステージで寄り添えるパートナーになることを目指しています。
表面的な要望だけでなく潜在的ニーズまで丁寧にヒアリングし、将来のライフプランを見据えた最適な提案を行うことで、顧客から「またお願いしたい」と選ばれる存在になっています。顧客視点で「どうすればもっと便利になるか」「もっと安心できるか」を考え抜き、新しいテクノロジーやサービスを積極的に導入することで、取引の透明性や効率性を高めています。このようなイノベーションによる顧客体験の向上も、顧客創造の実践例と言えると思います。
経営者としてのアクション
企業が真に顧客創造を実現するためには、経営者自身が以下の行動を徹底することが重要だと考えています。
- 顧客理解の深化:定期的に顧客との対話の機会を設け、顕在的・潜在的なニーズを把握します。
- 価値志向の明確化:短期的利益よりも、長期的に顧客が求める価値を高める戦略に集中します。
- 社員の主体性を促進:社員が主体的に顧客価値を追求できるよう、権限や裁量を適切に与えます。
- 長期的な信頼関係構築:単発的取引ではなく、生涯にわたって顧客に寄り添う姿勢でフォローを行います。
- 革新と改善の文化醸成:社内で継続的に改善活動を推進し、新技術の導入やサービスの刷新を柔軟に行います。
私たちINAは、「企業の目的はただ一つ、顧客を創造することにある」という言葉を実際の経営に取り入れ、顧客の創造と価値提供に全力を注いでいます。それこそが企業が持続的に成長し、関わる全てのステークホルダーが幸福を享受できる唯一の道だと信じています。
